昨日ロシアのプーチン大統領がとんでもない発言をした。ロシアがクリミア半島を併合して1年を前に、プーチン大統領はクリミアへロシア軍を派遣し親ロシア派を支援していたと述べた。同時にその際核を準備していたかと問われ、その準備はできていたと応えた。どこまで本気か分からないが、戦火勃発となれば、核を使用する気持ちでいたことを世界へ向けて公言したのである。早速アメリカは非難声明を出した。どうして世界中に不安と恐怖の種をばらまこうとするのか、プーチンは世界の指導者としては失格ではないか。口では、平和を願っていると言いながら、その腹の内では武力行使、しかも世界中から最も危険と思われている核戦争のボタンを押そうというのだから何をか言わんやである。
こういう過激発言に拍車がかかり、次第にロシアはロシアの衛星国から見放されていくのではないか。そんな中でロシアのご機嫌を取っていた鳩山由紀夫元首相に対して、国内の良識的な評論家諸氏からも極めて辛辣な声が浴びせられている。それはそうだろう。曰く言うべき言葉がないとか、話にならない、何を言ってももうダメでしょう、とボロクソである。日本にとってマイナス材料でしかない行為を止めるよう説得されていながら、敢えてそれを強行する愚を犯す鳩山氏の出番は、今後まったくないと言ってもいいだろう。
さて、日中間が険悪な関係に陥った大きな原因のひとつが、言わずと知れた「尖閣諸島領有権」問題である。ところが、1969年に発行された中国発行の地図に、中国名「釣魚島」ではなく、そこに日本名「尖閣島」と書かれていた。中国政府は当時「尖閣諸島」を日本領と認めていたと鬼の首でも取ったような高揚感で、政府は直ちにHPにアップするほどの騒ぎようである。もう少し冷静に、落ち着いた対応をした方が中国に利用される隙を作らないで済むと思うのだが・・・。
いま世界で国内問題と外交問題でトラブルを抱えていない国はないくらい政治的に不安定な国が多い。今日はイスラエルで総選挙が行われたが、その結果次第では6年間政権の座に就いていたネタニヤフ首相が首相の座を降りる可能性が有り得る。近年ヨーロッパ各国がパレスチナ人に冷淡な強硬策を取るネタニヤフ政権に愛想を尽かし、パレスチナ自治区の独立を承認する動きを加速させている。強気一辺倒のネタニヤフ首相の国内における支持も赤信号になったようだ。
また、昨日はブラジル国内で100万人を動員したルセフ大統領辞任要求デモが行われた。ベネズエラでは、反米感情が益々高まっている。
ウクライナとロシアの対立は一向に解決の見通しが立たず、「イスラム国」問題も未だ解決の道筋が見えない。日中韓の外交関係も思わしくなく、球上では人類が進歩するとお互いを助け合い労わりあうより、憎しみ合い対立するようになるということを象徴しているのだろうか。