2874.2015年3月27日(金) ドイツ機墜落事故、新たな展開

 つい3日前にフランス南東部の山中に墜落したドイツのジャーマンウィングス機の事故原因がマルセイユ検察庁によって明らかにされた。何と副操縦士が自爆的行為で自ら搭乗機を墜落させたという衝撃的な事実が発表されたのである。ボイスレコーダーの解読により、墜落当時コックピットにはひとりしかいないということは分かっていた。コックピットの外から激しくドアをノックする音がボイスレコーダーに残されていたので、当初は2人の操縦士の内ひとりが外へ、中のひとりが急性心不全か何かの原因で意識を失ったと考えられた。だが、実際はそうではなく副操縦士が覚悟のクラッシュで自殺を遂げたようだ。巻き添えを食った乗客は堪らない。急降下し始めてから管制塔からの問いかけや、その他外からの連絡には一切応えず、ただドアの外から叩く音と乗客の悲鳴しか聞こえなかったというから瞬時地獄絵図だったのではないか。

 事故なら悔しいと思っても諦めるしかないが、搭乗した航空会社の人間に殺されたとなると遺族の気持ちは納まるまい。事故現場へ向かう遺族の間でも、航空会社に対して激しい怒りをぶつけたり、批判や、恨みつらみを浴びせているようだ。

 どんな場合でも、特に生死がかかわる重大な局面で決断をする場合、ひとりで判断し実行することが果たして適当なのかどうか。改めて考えさせられる。今後現在の在り方について考え直さなければならないだろう。2人で1セットの操縦席からひとりを締め出してしまったわけで、それが意図的に行われたとなるとひとりのパイロットがコックピットを離れたら、残ったパイロットに悪意があれば極めて危険な状態となる。2011年の同時多発テロ事件に鑑みた教訓として、危険を避けるためにコックピットへの外からの入室を抑制したが、これが逆効果となった。

 夜になって現地から伝えられた報道によると副操縦士の健康診断をした医師が、搭乗前に搭乗不可の診断書を書いていたことが分かった。副操縦士はこの診断書を会社へ提出していなかったようだが、それにしてももしそれが事実なら航空会社のパイロット管理も甘いということになる。

 まだまだ隠された問題が出てくるに違いない。

2015年3月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com