4224.2018年12月6日(木) トルコへの原発輸出計画中止

 東日本大震災以来原子力発電に対する国民の目は厳しいものがあり、国内で新たな原発建設の計画はない。そのため安倍政権は海外へ原発輸出することを成長戦略の大きな柱として、政府及び民間一体となって海外に原発施設建設を働き掛けてきた。そこへこのところ相次いで輸出計画が頓挫している。それは安全基準が厳しくなったため予想以上に事業費が高騰したことが大きい。トルコでは当初予定していた事業費は4基で2兆円だったが、総額で4兆円以上に膨らむ可能性が見えてきたからである。それによりトルコにおける建設計画も難しくなり、計画を断念する方向でトルコ側と調整に入った。最近ではベトナム、リトアニア、台湾の事業撤退があり、残るは日立が手掛けるイギリスの原発計画のみとなった。もともと国内でダメだから、海外で商売しようという発想自体がおかしい。国内で原発が事故を起こしたら核が漏洩して危険であるとするなら、これは海外でもいけないということではないのか。

 安倍首相はインフラ輸出を成長戦略の柱に据え、原発を新幹線と並ぶ目玉と位置つけていた。それがほとんど難しくなったり、取りやめたことは担当の経産省ともども情勢分析に甘さがあったからではないだろうか。過日のヴェノスアイレスで開かれたG20サミットでも、安倍首相はトルコのエルドアン大統領と直接交渉したが事態は解決出来なかった。昨今の安倍首相は東奔西走で多忙を極めているが、常にトランプ大統領の太刀持ちのような存在であり、実質的に存在感を示せるような立ち回りは演じて来なかった。そろそろメッキが剥げてきたようだ。もう少し、国内で自ら行おうとする政策をきちんと片をつけることに気を遣うべきだと思う。

 今朝1時40分ごろアメリカ軍岩国基地所属の戦闘機と空中給油機が室戸岬沖合で、訓練中に接触し墜落した。戦闘機には2名が、空中給油機には5名が乗っていたが、その内2名が海上自衛隊機に救助された。危険度の高い夜間の訓練で、結果的に自衛隊が救助し、その原因の究明などについては米軍が調査中であるが、ここで日米地位協定が捜査を邪魔している。地位協定上日本側が米軍の事故については一切手を出せないからである。日本がいくらアメリカ軍のために骨を折っても肝心なところでは日本の意思を通じさせることが出来ない。これは以前から問題になっている。アメリカに対して物申す人物が自民党内にまったくおらず、この不平等協定を正そうとの行動が見られない。1日も早くアメリカ政府との交渉で対等の立場を確保して欲しいものである。

 今日は例年通り下北沢で牡蠣料理を食べようというゼミ仲間の集まりがあった。牡蠣が身体に合わないという人もいるが、今日は思い切り牡蠣を味わうことが出来た。体調を崩した人もいて、いつもより少なく8人だったが、それでも懐かしく楽しい話が出て、やはりゼミの仲間は好いなぁと感じた。

2018年12月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com