4221.2018年12月3日(月) 憲法と平和に関するシンポジウム

 今日は文京シビックホールで開かれた日本ペンクラブ平和委員会主催「憲法と平和~どう考える9条~」シンポジウムを聴講した。主催者の梓澤和幸氏に誘われペン主催のこの種の会合には初めて参加してみた。最近になって憲法改定について連日自民党が鐘や太鼓で囃し立てている。安倍晋三首相以下自民党の極右グループの頭にあることは、憲法改定が本丸であるということだ。その一里塚として自衛隊の存在を憲法に銘記しようとしている。その後に9条を改定して日本も再び軍隊を持ち、最終的には侵略戦争を厭わないということである。あれほど悲惨な戦いをやって2度と戦争は行わないと口では言いながら、性懲りもなく、また悪夢を繰り返そうとの魂胆が理解出来ない。憲法改定論者はほとんど戦争体験がなく、本心から戦争の恐ろしさ、悲惨さが実感として分からず、知らないからである。

 今日の出席者は、浅田次郎・前ペン会長、沖縄の作家大城貞俊氏、テレビ・キャスター金平茂紀氏、作家中島京子氏、早大院卒東大研究員の28歳の鹿島健氏、「PEACE NIGHT 9」実行委員会から22歳の東大生・小泉伊知郎氏の6氏に梓澤和幸・ペン理事兼平和委員長がコーディネーターを務めた。

 印象に残ったのは、浅田氏の自衛隊銘記容認と国民投票は公平ではないという主張と、大城氏の沖縄からの視点、及び金平氏が「憲法を変えようという意図が分からない」と言い、それより日米同盟の地位協定を改定するべきだとの意見だった。また、若い2人が若い世代は憲法他の政治問題が分からないということから逃避的な行動をすることに対して、金平氏が批判的だったことである。個人的にも若者の熱気が伝わって来なかったが、それは現代の風潮であると感じるとともにちょっと寂しくも思った。

 さて、月刊誌「選択」10月号、11月号に連続して書かれたシリーズもの「皇室の風」で意外なことを知った。その中に保守層の現皇室への内に秘めた不満と、靖国神社の皇室への不満を読み取ることが出来る。安倍首相自身あまり皇室には親近感を持っていないらしい。天皇が海外の戦没地に慰霊で行かれるのに、靖国神社へ参拝しないことを佳しとしていないからである。次第に安倍政権の考えていることが靖国崇拝から戦争への道に通じるのではないかとの不安が湧いてくる。一般的には外からは分からないことだが、最近麻生太郎外相の実妹である三笠宮信子妃が、皇宮警察や皇居スタッフに対して厳しい言動をしたことが一部で話題になっているが、どうも皇室関係も相当鬱憤が溜まっているのではないだろうか。

2018年12月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com