桜は今が満開であるが、今年は幸い雨に打たれることもなく、ただ風に吹かれて花弁が落ちるだけで本当に素晴らしいお花見シーズンになったと思う。日本人のみならず、外国人観光客も大分花見を楽しんだようである。
今日は京王線仙川に小中陽太郎氏が理事長を務めているプラザ財団でワインをご馳走してくれるというお声がかかったので、その前に調布の野川縁でお花見をしようということで、10名ほどの同志が集まった。川幅は狭い野川ではあるが、両岸辺に植樹された桜は見事なものだった。土曜日の午後ということもあり、テーブル、或いはシーツを敷いてグループで宴会を楽しんでいるサラリーマンらしいグループも多くいて、それはそれなりに見ているだけで楽しかった。久しぶりにアルコールを楽しむことができた。
初めてお会いした人の中に、幕末の志士・清河八郎の子孫である斎藤わか奈さんがおられた。その他にも珍しい方がおられた。池田さんと仰る86歳の前衛画家が予科練に入り特攻隊として出撃を待機していたが、終戦を迎えたと話された。最近軍隊経験のある方とお会いする機会が少なくなったが、今日はその意味でも懐かしい気持ちになったから不思議である。
折も折今朝の朝日新聞に今月8日、9日に天皇・皇后両陛下のパラオ巡拝について大きく頁を割いているが、国民も終戦70年目の今年、両陛下の巡拝を心から喜び、パラオ国民も温かい気持ちでお出でを歓迎しているようだ。今回はこれまでの天皇の巡拝では考えられなかった海上保安庁巡視船に宿泊されることなど異例づくめである。これはホテルの施設、及び警備上の問題があるようだ。実際現地の最上級のホテルに宿泊を予定するにしても、卑しくも天皇をお迎えするにはハード上少々問題があるような気がしていた。それは旧トラック島でも同じことで、トラックが巡拝計画から長らく外されたままでいるのは、こういう宿泊上の問題があったからである。それがパラオ巡拝に大きな支障や、問題がないことが理解されれば、今後故アイザワ大酋長が生前熱望していた両陛下のトラック島巡拝にも大いなる可能性が生まれる。日本人の熱意も併せて、何とか故人の念願を叶えさせてあげたいものである。