4213.2018年11月25日(日) 台湾統一地方選挙で与党民進党惨敗

 昨日行われた台湾の統一地方選挙で与党民進党が惨敗を喫した。何やら分裂騒ぎを起こした日本の民進党を思わせる。蔡英文総統は惨敗の責任を取り、民進党党首を辞任すると述べた。2年後の総統選挙でも民進党は難しい立場に追い込まれる。アメリカ寄りの蔡総統は、中国とは距離を置き中国と一体化されることを頑なに拒絶して中国本土とは別の中国・台湾の存在を主張して、アメリカとの関係を強めていた。これを快く思わない中国政府は、台湾と外交関係を結んでいた国々に圧力をかけて台湾と断交させ、中国との外交を締結させる強引な手法を駆使した。蔡政権発足以来中国からの観光客も激減して経済的には苦しくなった。

 そんな事情もあり、野党国民党は優勢に選挙を進めて22大都市のうち民進党が占めていた13都市の首長の6都市を民進党から奪い返した。早速中国政府は国民党勝利の報を受けて、どうだと言わんばかりに選挙の結果は中国に融和的な利点が示され、台湾独立に反対して中台関係の発展を願う民意の反映であるとコメントした。

 更に同時に行われたオリンピック出場時の国名を「台湾」にするという国民投票ではこれも大差で否決され、次回オリンピックには台湾は「チャイニーズ・タイペイ」という国名で参加することになった。

 蔡総統ら民進党の日頃の主張はよく分かる。社会主義国家を標榜する中国の実態が社会主義とは凡そかけ離れたものであり、むしろ自由主義、民主国家から程遠いものであることから考えれば、自由主義を追う中国政府とは一線を画したいとの言い分は理解出来るものだ。文化的にも中国古来の「漢字文化」を毛沢東以来の中国はなし崩し的に壊して、略字文化に衣替えしてしまった。その点では台湾が今もって古来の表意文字である漢字文化を尊重し、漢字本来の伝統を大切に守っている点でも評価出来るものだと思う。

 しかし、選択するのは国民である。台湾国民の多数が中国本土の行き方を選ぶのであれば、台湾が中国化されるのを受け入れざるを得ないと思う。今後台湾においてより一層中国本土の影響が強まるだろう。

 大きなお世話かも知れないが、台湾の前途が容易ならぬものになるように思えて仕方ない。

 さて、今夕は幼稚園年中組の孫娘のピアノ・コンサートが横浜市内の港北公会堂で開かれ、孫はトップバッターで演奏した。まずまずの出来だったと思う。終わって近くのレストランで妻、息子夫婦と小学2年生の男の孫とともに賑やかに会食した。

2018年11月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com