2888.2015年4月10日(金) 増長する‘MR.GOMAN’安倍首相

 全国で国宝級の寺社が油のような液体で汚されている。一昨日奈良・飛鳥の寺で汚れが見つかって以来後から後へと各地の寺社でその被害が明らかになった。京都、奈良の世界遺産の寺社が被害に遭っていると気にしていたら、その被害は各地に広がり四国の金刀比羅宮や、関東の鹿島神宮、香取神宮、成田山新勝寺にまで拡大している。被害を受けた寺社では困惑するばかりである。参拝客も犯人が何を目的にこのような馬鹿げた行為を行っているのか憤慨している。今や全国で30近い寺社が被害の影響を受けている。困ったものである。

 さて、今日東京証券市場は、一時的ではあるが15年ぶりに日経平均株価を2万円台の大台に戻した。直ぐに売られて終値は2万円を割って対前日30円安となったから、この株価景気も一時的なものに終わりかねない。しかし、全般的には、少しずつではあるが、景気は確実に回復していると言えそうだ。株価上昇はアベノミクスの功績だとヨイショする輩がいるから始末が悪い。

 しかし、昨日成立した今年度の一般会計予算の支出は過去最大の96兆円である。税収がその半分と予想されるのに、支出は増大するばかりである。安倍政権になってこの傾向はさらに強まった。このままでは、いずれ国の財政が破たんすることは明白である。それにも拘わらず、「動物園の動物」と揶揄される政治家たちは問題を解決しようとしない。初めのうちは財政再建が声高に叫ばれ、時の財務大臣もその必要を強調していながら利権政治家のゴリ押し圧力に押されて次第に財布の紐が緩み過剰支出がなされ、赤字決算となる。こんな分かりきった悪循環を誰も止められないから不思議である。

 それでいてアベノミクスの成功のお陰であるとひとり悦に入っている安倍首相以下取り巻きは、傲慢にもそのアベノミクスの報道を巡りテレビ局に圧力をかけたことが、今問題視されている。テレビ朝日の「報道ステーション」のアベノミクスに関する報道で自民党が「公平中立な番組作成」を要請する文書を出していた。どういうことか。自民党報道局長名で「アベノミクスの効果が大企業や富裕層のみに及び、それ以外の国民には及んでいないかの如く断定する内容」と批判したのである。こんなことを言われたら何もしゃべれないではないか。むしろ報道の自由、言論の自由を止めさせようとしているのではないか。これは明らかに一種の報道管制である。先の総選挙前にも自民党はメディアに圧力をかけた。

 一強多弱を楯に政府自民党にとってはもう怖いものなしなのである。傲岸不遜の言動も留まるところを知らない。

 更に安倍首相は昨日参議院予算委員会で、国立大学の入学式や卒業式で国旗掲揚や国歌斉唱が実施されるべきだと述べた。学問の自由を実現する大原則の「大学の自治」なんかまるでくそ食らえと言わんばかりである。昨日ペリリュー島で示された天皇の戦没者に対する想いや、戦争は絶対やるべきではないとのお考えとは、まったく相容れない。こんなことでゴーマン・アベさん、大丈夫ですか?

2015年4月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com