山手線で架線を支えている支柱が1本倒れ、それが隣を走っている京浜東北線にも支障が生じそうな事態になり、JRでは今朝6時過ぎから午後3時過ぎまで山手線と京浜東北線の長距離間の運行を停止していた。どうしてこんな頑丈な鉄柱が簡単に倒れるのか理解に苦しむ。今日は偶々日曜日だったので、通勤客の足を奪われることがなかったのが、不幸中の幸いだった。
近年JR北海道では列車運転事故が目立って多かったが、つい最近も青函海底トンネル内で運行中の列車から煙が排出され、トンネル内は煙に包まれて乗客は海底トンネル内を歩く有様だった。JR貨物では管理者が業者から収賄した容疑で検挙されるモラル欠陥が表沙汰になったばかりである。
かつて晩年の国鉄では事故とスキャンダルが頻発していたが、国鉄がJR各社へ分離独立した後はそれほどスキャンダラスな事案はなくなったように感じていた。それが、今度は経営的にも安定したJR東日本で、起こしてはいけないような初歩的な事故を起こしてしまった。幸い死傷者がいなかったから良かったものの、倒れた電柱は一部隣のレールに接触していたというから、まかり間違えれば大事故に繋がる恐れがあった。しかも、2日前にこの支柱に傷があることが見つかり、早晩建て替える予定だったというから油断していたとしか思えない。JR各社も北陸新幹線開通や、リニアモーターカーの試験運転などで浮かれず、基本的な安全点検、チェックをしっかりやってもらいたいものである。
さて、今日は統一地方選挙の前半戦である。東京は後半戦なので、今日はどこ吹く風の心境である。最近の選挙は投票率が毎回下落傾向にあるが、ご多聞に漏れず今日も天候に恵まれたにも拘わらず、全国的に投票率は低かったようだ。
投票率が上がらない原因は、若者の政治無関心と選挙離れ、そして選挙争点がないことが挙げられる。前者については、近年若者が政治に興味と関心を持たなくなったことであり、これでは今盛んに言われている選挙権を18歳以上の男女に与えることが、果たして政治を善くすることや、若者が政治に関心を持つことに貢献するのかどうか、疑問が残る。後者については、新人候補者に知名度がないために現職が楽に選挙戦を進めることができることが大きい。これが魅力のない選挙戦となり、投票率の低下になっている。元をただせば、この傾向は3年前自民党が民主党から政権を取り戻して以来の傾向である。今や自民党は一強多弱で盤石の政治基盤となった。これから益々この傾向は強まるだろう。となると20歳以上という現行の選挙権を18歳以上に引き下げることが果たして理にかなっていると言えるかどうか疑問である。