4175.2018年10月18日(木) ギクシャクする日中関係

 日中関係がぎくしゃくして長期間に亘って両国首脳の相互訪問が実現しない中で、今月25日から安倍首相が長年の懸案だった中国を訪問する予定である。

 首相は、現在ヨーロッパを歴訪中であるが、ここへ来て日中間にまた不穏な空気が漂ってきた。昨日中国海警局の船が4隻相次いで尖閣諸島周辺の日本の領海内に侵入した。これに対して菅官房長官が誠に遺憾であるとして中国側に厳重に抗議した。

 そんな折も折、秋の例大祭に合わせて今日「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」という何ともセンスのない名称を付けた国会議員の団体に所属する、尾辻秀久会長以下71人の超党派国会議員が靖国神社に参拝した。外遊中で参拝出来ない首相は、私人としてではなく公人「内閣総理大臣」として真榊を奉納した。この行動に対して中国外務省の報道官が即座に厳しく非難した。靖国神社社務所内を歩く一行は、尾辻会長と並んでいつも通り文部科学副大臣で日本遺族会会長でもある水落敏栄・自民党参議院議員が先頭を歩いていたのが、いつもながら見慣れた光景だった。水落氏は40年以上も以前からよく存じ上げているが、責任感の強い方だったので、遺族会会長という立場上止むを得ないのかも知れないが、冷静に考えて日中間の和を乱す点からもどうにも釈然としない。

 どうして両国ともに、口では日中平和条約締結40周年を迎えた今年こそより良い友好関係を築きたいといいながら、ともに真逆な行為を行うのだろうか。いずれの行為も相手国が嫌がることであるが、平和外交を言いつつ、敢えてそれを行う無神経さは理解に苦しむ。こんな気持ちでは今後も友好的関係は構築出来ないと思う。残念ながら次の世代にゆだねるより良い考えは思い浮かばない。その大きな原因は私なりに挙げれば、中国側には戦後長きに亘って幼児期より反日教育を行っている独特の教育制度にあり、一方日本側には戦没者の御霊を慰める靖国神社に太平洋戦争のA級戦犯を祀っていることにある。

 日中両国とももう少し大人の対応が考えられないものだろうか。

2018年10月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com