4145.2018年9月18日(火) 海上自衛隊が南シナ海で違憲行為か。

 南シナ海に中国の進出が激しくなり公海である南沙諸島や西紗諸島には中国軍による人工島まで造られ、一方的に中国が管轄権を主張する「9段線」を定め、その内部は中国領に等しいとアピールして、国際社会に波紋を投じてから大分時間が経つ。中国海軍はこの周辺海域において軍事訓練を繰り返して出漁したベトナム、フィリピンの漁船を威嚇していた。

 これに対してアメリカ海軍は公海上の海洋通行権と主張して近海を航行したり、合同訓練を行ってきた。

 ところが、驚いたことに最近南シナ海で日本の海上自衛隊が、潜水艦と護衛艦の潜水艦戦を想定した訓練を実施した。これまで日本近海で行っていた合同訓練を公海上とは言え、中国が主張する「9段線」内において中国軍の、それを非難していたわが自衛隊が堂々やってのけたのである。これは完全に自衛隊法規を逸脱した行為ではないか。

 常日頃から中国軍の傍若無人ぶりを非難していた防衛省としては、理屈が通らないのではないか。恐らくアメリカ軍の方針と水面下ですり合わせして、アメリカ海軍に成り代わって実施された訓練だろう。最近のトランプ政権は自国のことばかり考えて、かつては極東の防衛はアメリカの責務であるかの如く自慢気に語っていたものだが、昨今では経費軽減のため、極東地域の防衛を可能な限り日本に任せようとしている姿勢が窺える。

 そのアメリカの防衛戦略に乗ったのが、安倍政権である。安倍首相はしきりに憲法改正を訴えているが、それ以前にこの合同訓練ですでに憲法違反を犯している。こういう人物が向う3年間、なお日本をリードしようとしている。これで良いのだろうか。

 さて、今日日本ペンクラブで理事会と例会が開かれた。例会ではゲスト・スピーカーとしてスポーツ評論家・青島健太氏が話された。以前から彼を知っているが、今日のスピーチでは、スポーツに限らず彼自身の人生体験からスポーツに足場を置いて中々含蓄のある内容を話された。プロ野球選手を辞めてから2年間オーストラリアで現地の子どもたちに日本語を教えていたとは知らなかった。そこで知った9人の野球ではなく、15人の野球チームであったり、25人であったり、ルールを別にすれば、ゲームをエンジョイ出来ることがあるということだった。更に福沢諭吉の言葉を例に取り上げ、スポーツは目的ではなく手段であるとして、プロならともかく学生スポーツの目標は勝つことではないと言われた。慶大野球部のモットーも‘Enjoy baseball’だったという。

 中々興味深く面白い話だった。JAPAN NOW観光情報協会の定期講演会の講師にお願いしたところ快く引き受けてくれたので、大いに楽しみである。

2018年9月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com