4144.2018年9月17日(月) 「敬老の日」をあと何回迎えられるか。

 今日は「敬老の日」である。日本人で70歳以上の人口割合が20.7%となり、2割を超えたことになる。昔は童謡でも♪村の渡しの船頭さんは、今年60のおじいさん~♪と謡われたように60歳になれば、おじいさんと見られた時代があった。今は高齢化社会と言われ、平均寿命も優に80歳を超えている。65歳以上の高齢者人口でも、高齢化率は28.1%となり、高齢者数は増える一方だが、少子化の影響もあって総人口は減少するばかりである。私自身もまもなく傘寿80歳の誕生日を迎える。あと何回「敬老の日」を迎えることが出来るだろうか。

 因みに日本の高齢化率28.1%は、世界的にみてもダントツに高く、2位のイタリアの23.3%を大きく引き離している。アジア・アフリカ諸国は出生率は高いが、生活環境の悪さなどから若年死亡率が高く、高齢者数が多いのは、日本に次ぐイタリアの後は、ポルトガル、ドイツ、フィンランドなどすべてヨーロッパ諸国である。この高齢化率は2025年には30%、36年には3人に1人が高齢者となるようだから、これからの少子高齢化社会をどう支えていくのか、十分検討する必要がある。

 一昨日の旧「敬老の日」にひとりの女優が乳がんのため75歳で他界した。その名を樹木希林という。演技力は高く評価され、これまでに主演女優賞を2度、助演女優賞を8度も受賞している。この優れた演技力はもちろん素晴らしいが、彼女が常に話題を提供していたのは普段の日常生活、とりわけ夫のロックミュージシャン内田裕也との一風変わった生活だった。過去に夫が離婚届を勝手に提出したが、妻がそれに異議を唱えて離婚無効訴訟を起こして勝訴した。結婚以来45年間に43年間の別居生活という型破りの生活で周囲を戸惑わせていた。亡くなった時、夫は傍にいなかったという。世の中にはこういう変わった夫婦もいるのかなぁと妙な感じに捉われた。

 さて、中国の伝統武術カンフーの発祥地とされている河南省少林寺境内に、中国国旗が掲揚されたことが報じられ、話題を呼んでいる。中国では習近平指導下に共産党による自由、言論、信仰に対する弾圧が年々強まっており、キリスト教教会では強制的な閉鎖が相次いでいる。これに対してキリスト教牧師らが政府を批判する声明文を発表した。これは文化大革命以来初めてのことだと言われている。

 この背景には今年2月に施行された「改正宗教事務条例」なる法令がある。宗教活動が共産党の統治の正統性を脅かし、国家安全に脅威を与えかねないと過剰に考えた政府が規制を強化しているのだという。ちょっと可笑しいのは、中国政府が中国について「宗教界の国家意識と公民意識を強め、中国の特色ある社会主義社会の実現に向けての積極的な行動」をしているとアピールしていることである。中国政府は真の社会主義、社会主義国家の意味が分かっていない。中国が社会主義国家でないことは、中国のやることなすことすべてが社会主義的でないことから明々白々である。何でもかんでも国民を力で押さえつけ、共産党政権は自らが望む好き勝手な国造りを目指しているに過ぎない。

 中国国民は自国政府によって騙されているのが分からないのだろうか。何とも哀れに思えてくる。

2018年9月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com