4101.2018年8月5日(日) 第100回記念甲子園高校野球大会開催に想う。

 今年は全国高校(かつて中等学校)野球大会が始まってから中止の戦時中を除いてちょうど100回目に当たる。NHKや主催者・朝日新聞社は太鼓持ちよろしく甲子園大会特集を組んで年々派手になるのに手を貸している。

 100回記念大会のため出場校を過去最大の56校と大幅に増やした。今年は例年にない猛暑に見舞われ、全国各地で熱中症になる人が多いため、開会式中にも水分補給の時間を取り入れる気の遣いようである。今日の開会式も炎天下の下に行われ、皇太子ご夫妻も出席されメッセージを述べられた。来年天皇に即位されるので、当分甲子園に来られることはないと思う。

 甲子園は野球少年だったころより憧れの場所で、京都市内に住んでいた昭和28年の35回大会では、芦屋市内の父の知り合いで、前年優勝の県立芦屋高野球部後援会長をされていた方の家に3日間泊まり込んで甲子園に通った。嬉しかったのは最初の日にその知り合いの方が、芦屋高野球部が宿泊している旅館へ案内してくれて旅館内に飾ってあった優勝旗に触らせてくれ、それを返還する本屋敷錦吾主将(後立教大、阪急、阪神)を紹介してもらったことが懐かしい。残念ながら芦屋高は1回戦で敗退してしまった。その時試合で見た選手では、3羽カラスと言われた中京商の中山俊丈投手(後中日)、松山商の空谷泰投手(中日)、浪商の中下投手、東筑高の仰木彬投手(後西鉄、オリックス)が特に印象に残っている。その後も甲子園には度々出かけて子どもが小さいころには、泊まりがけで何度か連れて行った。当時京都平安中に通学していたが、高3の時付属の平安高(現竜谷大平安高)へ進学した平安中の同級生らが全国優勝した。今年も優勝候補の一角にリストアップされていて心強い。最近では甲子園に行くことはまったくなくなってしまった。ただ、今日の第3試合で北神奈川代表・慶応高校が新潟代表・中越高校に劇的なサヨナラ勝ちをして、広いグランドで慶応義塾歌が演奏されたのが、別の意味で印象的だった。

 ところで、最近の傾向として私立校の出場が増えて今年の出場校56校のうち、公立校は僅か7校にしか過ぎない。後から進出した新しい私立高校が、かつての公立名門校を尻目に春夏連覇や、前年に続く連覇など甲子園常連校となり出場回数を増やすようになった。昭和24年の第31回大会は母校・湘南高が初出場・初優勝を果たしたが、甲子園で対戦した4校は徳島城東高、松本市立高、高松一高、決勝戦の岐阜高などいずれも公立校だった。今や受験を控えた普通の公立高校では甲子園を目指すことはおろか、部活動すら難しくなっているようだ。文武両道はひとつの美学にもなっているが、それが消え去るのは何とも寂しいように思う。因みに大学付属校が14校も出場しているのも現代風だろうか。

2018年8月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com