2916.2015年5月8日(金) イギリス総選挙、保守党が単独過半数獲得

 昨日イギリスでは5年に1度の総選挙が行われ、即日開票された。イギリスも財政と経済、そして移民問題を含めてEUに留まるか、離脱するか、などいくつも難しい問題を抱えて保守党党首のキャメロン首相も忙しなく全国各地を遊説していた。二大政党の保守党と労働党がともに単独過半数を獲得する可能性はほとんどなく、事前の世論調査では保守、労働党ともに33%の支持率と予想されていた。これに脱EUを掲げるイギリス独立党12%、自民党10%、緑の党5%が続いていた。

 そして、今日開票の結果が公表された。伯仲を予想された二大政党は現政権の保守党が予想を覆し定数650議席のうち過半数の331議席を獲得して圧勝した。同時に労働党が232議席まで大きく議席を減らした一方で、改選前は僅か6議席だったスコットランド民族党がスコットランド全59議席のうち、ほとんど労働党の議席を奪い、56議席へ大躍進した。中でも若干20歳の大学生が労働党の大物議員を破って当選するなど話題性も豊かだった。スコットランド民族党の躍進とは対照的に自民党の凋落ぶりは日本の自民党を見習った方が良いのではと思うほど酷いものだった。何と56議席から僅か1桁の8議席まで落ちてしまったのである。

 結果として保守党の経済政策が支持されたということになる。キャメロン首相が続投すると見られている。これで一安心かと思いきや、前途には課題が山積している。まず約束したEUに留まるか、離脱するかを2017年までに選択する国民投票が控えている。また、スコットランド独立派の声にどう対応するのか。しかし、この緊迫した緊張状態は、日本のような一強多弱の基盤に甘えて緊張感の緩んだ政治に比べれば、ずっとましだと思う。これからイギリスの政治は、EU離脱問題や移民流入問題などの難題をどうクリアするのか注目したい。

 今日は飯田橋でNPOシニア大楽の公開講座が開かれ、4人の講師のトップバッターとして「体験から学んだ海外旅行のリスク管理」と題してパワー・ポイントを使い、私の体験から悟った海外旅行のリスクについて講義を行った。特に、ベトナム、エジプト、ヨルダン、イェメンで遭遇した危機一髪だった私自身の際どい体験をスライドで紹介し、臨場感を強調しながら話をした。僭越だが、あまり他の人が体験したことのないような話なので、約80名の受講者も終始笑いながら真剣に耳を傾けてくれたし、事務局からも興味深い話を聞かせてもらったと話していただいた。講義の話し方、進め方については、亀の甲より年の功で、少しずつ上達していると思っている。これからも事前の調査、研究に手を抜かず、こなれた内容で楽しく話ができるよう心がけたいと考えている。

2015年5月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com