今朝の朝日新聞「ひと」欄に顔見知りの僧衣姿の外国人が紹介されている。よく見ればスリランカのタランガッレー・ソーマシリ僧侶である。スリランカの言葉シンハラ語版マンガ「はだしのゲン」(故中沢啓治作)を出版したばかりである。3月末出版記念会を千葉県香取市蘭華寺・「平和寺」で開いた時、招待状をいただいたが、生憎先約があり欠席せざるを得なかった。昨年11月に開いた拙著の出版記念会にはスリランカから出席できないと返事をいただいた。頻繁にお会いすることはないが、偶にペンクラブ例会で会えば、スリランカの世界遺産などの話をすることがある。
ソーマシリさんは、広島の原爆ドームや平和祈念資料館を訪れて強い感銘を受けた。これから永井隆博士著「長崎の鐘」翻訳に取り組むという。益々のご活躍を祈っている。
さて、一時は「イスラム国」ISの拠点を連合軍の空爆により奪回したイラクが、シリアの世界遺産の地パルミラとイラク中部ラマディをいとも簡単にISに取り戻され旗色が悪くなった。イラク軍兵士には戦闘意欲がなく、武器を投げ出して退却する醜態もあり、この敗勢となった。流石に支援作戦を主導していたアメリカも「イラク軍兵士には戦う気持ちがない」と怒りを隠さない。ことの善悪はともかく、ISの結束力に比べて何ともたるんだ共同戦線連合軍の歯がゆさだ。こんな調子ではいくら連合軍が結束を訴えても、戦闘はいつまで経ってもケリがつかないだろう。ベトナム戦争の二の舞となるのではないだろうか。「どこまで続くぬかるみぞ」である。