3958.2018年3月15日(木) ノーベル賞受賞者根岸英一博士の身に不幸が

 今朝高校の同期生、大塚武夫氏から電話があった。朝っぱらから何事かと思いきや、アメリカ在住の2010年ノーベル化学賞受賞者の根岸英一博士が自動車事故を起こし、同乗の奥様が亡くなられ、博士は入院されたとNHKニュースが伝えているとわざわざ知らせてくれたのだ。あの優しい奥様が亡くなられたとは、愛妻家の博士にとっても大きなショックだろう。根岸博士はわが高校の誇るべき先輩であり、私にとっては4年先輩に当たる。お会いしても偉ぶらず、優しいお人柄だった。一緒に何枚も写真を撮らせていただいたし、ノーベル賞のメダルも手にすることが出来た。

 初めてお会いした時に、若者はどんどん海外へ出かけるべきだと仰っておられ、お互いに海外武者修行論で意気投合した。その際拙著を差し上げたが、博士からもご著書「夢を持ち続けよう!」に英語でメッセージとご署名をしていただいた。その帯文には「『若者よ海外へ出よ』元気をなくしかけたすべての日本人へ」と書かれている。若者が元気に活躍することを願い、そのためには若いうちにひとりで海外へ積極的に出かけることを提唱されていた。母校の後輩たちが海外短期留学プロジェクトでアメリカを訪れると、博士ご夫妻は彼らを案内しよく面倒をみて下さり、学校側からも感謝されている。母校へも並々ならぬ愛情を注いでおられる。

 高校時代は合唱部に入っていたので歌うことが好きで、東日本大震災の日は横浜のホテルで高校の同窓会があり、ちょうど好きな布施明の♪霧の摩周湖♪を唄っていた時に、グラッと来たのでこの歌はもう歌わないとその1週間後母校有志会でお会いした時仰っていた。

 博士のケガの状態ははっきり分からないが、大きなケガでないことをお祈りしている。博士には4度お会いしているが、ぜひもう1度お会いして現代若者論についてお話してみたいものである。

 さて、今日定例の日本ペンクラブ理事会が開かれた。今年度の決算予想と来年度予算案の報告が、財務委員長から行われた。昨年度までの赤字続きの決算が来年度は多少好転しそうなので、ほっとしているところだが、企業のように先行きの営業がある程度見通せるのとは異なり安心出来ない。だが、まずまずではないかと思っている。

 今日は各委員会に担当役員として配置されている「執行担当理事」制度について反対の意見を述べ、制度の中止、或いはベターな制度の検討を提案した。ペンでこのような権威主義的な人材を配する必要はまったくない。執行担当理事が委員長、或いは一委員として委員会で活動すれば済むことである。上席と思い違いしている担当理事が一委員の発言を一方的に排除する理不尽な事態も生んでいる。「言論の自由」を抑えつけているのだ。一応どうすべきかを取り上げてくれることになったが、言論の自由を主唱するペンクラブにあって発言を排除するようなことがあってはならない。これから業務執行役員はどんな結論を出そうとするのか注目したい。

2018年3月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com