3957.2018年3月14日(水) 安倍政権も窮地に追い込まれたか。

 朝から晩までテレビでは、森友学園国有地売却に絡む財務省公文書書き換え事件の報道に明け暮れている感じである。誰の指図があったのかはっきりしないが、卑しくも国家公務員が公書を書き換えるという許されない行為をやったのだから、誰もこれを擁護するような人物は現れない。実際小泉純一郎元総理も福田康夫元総理も容赦していない。安倍首相は、発言を消去された公文書に、夫人が森友学園土地購入について積極的に進めるよう話をしたことについて、夫人はそんな発言はしていないと述べたが、首相サイドと森友学園籠池前理事長の言い分のどちらが正しいのか判然としない。だが、安倍夫人が一時森友学園小学校名誉校長だったことや、夫人が籠池夫妻と睦まじく納まっている写真を見ると首相の反論も素直に受け取れない気がする。これでは国会の証人喚問に出て疑いを晴らしてもらうより手立てはない。

 さて、アメリカのお騒がせマン、トランプ大統領がまたドラスチックな更迭人事を公表した。これも常識的にはホワイトハウスか、国務省が公表すべきところだが、何とトランプ大統領は自らツイッターで報道官兼務をやってのけたのである。ティラーソン国務長官を解任して後任に保守強硬派のポンぺオCIA長官を起用することになった。ティラーソン長官は自らの解任をそのツィッターで知ったという。米朝首脳会談が5月に開催されることが決まったばかりで、これまで水面下で北朝鮮と接触してきたアメリカ外交のトップであるティラーソン氏を切り捨てるとは、どういう考えなのだろうかと思う。テイラーソン氏は、パリ協定離脱にも、エルサレムへの首都移転にも反対で、トランプ大統領と意見が対立していたという。パリ協定離脱には、今日亡くなった「車椅子の物理学者」ステイーブン・ホーキング博士も強く反対していたという。解任するトランプ氏より解任されるティラーソン氏の方がよほど良識派だと思う。

 今に始まったことではないトランプ氏の気ままな外交戦略は、目覚ましく移り変わりが激しく、わが国にもめくらましを噛ませているようだ。金魚のウンコのようにトランプ氏の尻を追いかけ回し、常に対米追従外交を行ってきた安倍首相が、先般トランプ氏が唐突に決めた鉄鋼関連関税の値上げに、同盟国としてカナダ、メキシコ同様に日本を除外することを期待したが、対日貿易赤字を理由にけんもほろろで袖にされた。

 安倍首相もここへ来て、国内的にはファジーな森友学園問題から財務省公文書書き換え問題で責任論が出ている。海外でもタイムズ紙やニューヨーク・タイムズ、ル・モンドなど外国紙にも大きく報道されている。一強政治の油断と思い上がりによる夫妻揃った軽薄な言動が、安倍政権の寿命を縮める結果になるのだろうか。

2018年3月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com