3926.2018年2月11日(日) 建国記念日をメディアは伝えず。

 今日は祭日・建国記念日である。朝からテレビではほとんどその話題が伝えられない。朝日朝刊にはどこにも「建国記念日」という文字が見つからない。テレビではNHKの夜7時のニュースで賛成派と反対派の集会のニュースを流していたが、民放では一切見なかった。今日が日曜日だから普通の休日とでも思っているのだろうか。

 終戦翌年の昭和21年2月11日、当時の紀元節は学校が休日でなく、登校して講堂で♪雲にそびゆる高千穂の~♪と紀元節の歌を合唱したことを想い出す。神武天皇が即位した日と言われている。

 右翼とか、保守、或いは建国記念日賛成、反対に拘わらず、国の祭日・建国記念日と定められている以上、公共放送でも新聞でも賛成、反対を問わず少しはその意味について説明や解説をしてはどうだろうか。まったく口を閉ざしているようでは、怠け者の単なる休日となってしまう。人間の誕生日について何のお祝もせず無視していることと変わらないのではないか。

 さて、以前に本ブログで取り上げたが、フランスでは今2001年に廃止された徴兵制度の復活を考えている。昨年の大統領選挙でマクロン大統領が公約として掲げたもので、いずれ具体化されるだろう。ただ、興味深いのは復活させようというその動機と意図である。フランス社会は今分断に苦悩している。頻発するテロのためイスラム系市民に対する偏見と、底辺層の富裕者に対する経済的不平等への不満、そしてエリートと非エリートの分断、等々の悩み深い現状から、18歳から21歳までの間一度は、すべてのフランス人が男女を問わず防衛と治安を担う場所で任務に就かせるという発想である。つまりバラバラの環境に育った若者を一時期同じ環境の中で同じ業務に働かせて、同一の考えを知ってもらおうとの構想である。だが、僅か1カ月の兵役期間でどれだけの効果があるか、その短い兵役期間について識者が疑問にしていることも事実である。さあ徴兵制度の行方は今後どうなることだろうか。

 ついては、以前太平洋戦争について編集したDVD5巻セットを買ったのだが、つい最近その後編で同じ5巻セットを買い求めた。日中戦争開始から終戦までを内外の記録画像をふんだんに使い、時系列的に見せつつ解説したものである。

 昨日と今日前編の5巻を観た。太平洋戦争の戦跡地には仕事柄随分訪れ、自分なりに戦史も調べ、旧日本軍人の方々からも生々しい話を聞いた。それでも戦争の通史はそう簡単に分かるものではない。まだ半分しか見終わっていないが、今分かったのは、やはり大本営作戦部が考えていた連動的な作戦面の視点に立って、戦争の全体像を見る習慣が身に付いていなかったような気がしている。どうしても「局地戦」的な見方に捉われていたように思う。それでもかなり新しい知識を仕入れることが出来た。残り後編5巻を観てどんな風に思うだろうか。楽しみでもある。

2018年2月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com