2968.2015年6月29日(月) ギリシャ経済、ついにデフォルトか。

 案の定昨日危惧した株価は、取引開始と同時にあっと言う間に日経平均株価が500円安を記録した。朝から東京証券市場は下がりっ放しである。その後アップダウンを繰り返して終値は、先週末に対して596円20銭安の20109円で、今年最大の下げ幅となった。つい先週株価は経済不況下のギリシャがEUから支援を受けられそうだとの観測が流れたことが好感され、遂にはバブル景気を上回る過去18年で最高値を記録して終わった。

 それが、EUから支援のための見返りとして提案された緊縮案が、ギリシャ政府によって断られ、政府は自身の頭で判断することを避け、巧みに国民の意思を聞き出す国民投票という奥の手を選択した。これがEUの怒りを買った。現状ではギリシャは7月5日に国民投票を実施する計画である。しかし、明日6月30日にIMFへ債務返済の期限が急迫している。果たしてその借金をギリシャが返せるのか疑問視されている。その後に一難去ってまた一難とばかり、債務の返済期限が次々に迫っている。13日にIMFに約600億円、20日には欧州中央銀行が購入したギリシャ国債、約4800億円の償還期限が迫っている。8月に入ると同じく同銀行所有の国債約4400億円の償還期限が迫ってくる。

 ギリシャ政府はこれに対していかなる対策を取ったか。EUとの決裂により急遽今日国内の銀行を休業させ、預金の引き出し制限などの資本規制を敷いたのである。これはあくまで銀行からの資金流出を防ぐ狙いとみられている。しかし、EUは明日期限の金融支援プログラムの延長を拒んでおり、危機回避の見通しは立っていない。追いつめられれば、案外知恵が出てくるものだが、お互いのメンツもあり今後どう転ぶか分からない。心配なのはこれが一ギリシャ問題というだけに留まらず、ギリシャのEUからの離脱、ヨーロッパ経済の不況という事態に進みかねないことである。せめてそうならないことを願っている。

2015年6月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com