3844.2017年11月21日(火) 角界の不祥事、横綱日馬富士の暴力事件

 今行われている大相撲九州場所で浮上した横綱日馬富士が同じモンゴル出身の平幕力士貴ノ岩に暴行した事件が、連日大きく取り上げられている。場所中ということもあり、中々詳しい事件の真相は明らかにされないが、噂ばかりが先行している。国内ばかりでなく、彼らの出身地モンゴルでも注目を集めているようだ。加害者の日馬富士と被害者貴ノ岩の言い分がまったく噛み合わないせいもあって、モンゴルでは日本以上に眉唾ものの情報が流れているようだ。中にはモンゴル人同士のいさかいが、日本相撲協会内の派閥争いによって大袈裟に伝えられているような解釈が新聞で伝わっているというから困ったものである。

 警察の聞き取り調査でも両者の言い分がまったく対立しているようだし、肝心の貴ノ岩サイドが何のコメントも出さないので疑心暗鬼を呼んでいる。

 日本相撲協会の一連の対応も遅れを取っているようだし、その方法もお世辞にも上手とは思えない。貴ノ岩自身と師匠の貴乃花が黙して語らずのまま真実が聞こえてこない。2人からは協会への報告もないようだ。かつて不祥事が起きたことから、公益財団法人である協会には文科省から厳しい注文がつけられた。そのひとつに事件、トラブルが生じた場合に素早く協会へ報告することが義務付けられた。だが、今回のケースではその報告がなく、協会は警察からの問い合わせで初めて事件を知ったという。日本相撲協会という団体は、普通の団体とは一寸違うようだが、もうちょっと決められたことはきちんと守らなければ、財団資格を取り消されても仕方がないのではないだろうか。

 今日伝えられた情報では、鳥取県警が日馬富士を書類送検するという。何ともパッとしない九州場所になり相撲を取っている力士や九州のファンには気の毒なことだが、4人の横綱のうち初日から鶴竜が休場し、連敗した事件の張本人日馬富士が途中休場したうえに、昨日まで4勝5敗と横綱らしからぬ成績だった稀勢の里が今日から休場することになった。

 怪しい暴力事件は起こるし、場所では横綱が3人も休むし、どうもすっきりしない大相撲九州場所となってしまった。これでは、九州のファンも堪らない。過日日本シリーズで福岡ソフトバンク・ホークスがプロ野球日本一を成し遂げたばかりなのに、気の毒にも気分的に勝れないだろう。

2017年11月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com