2976.2015年7月7日(火) 安倍政権の強力な支持母体「日本会議」

 相変わらずの雨模様で外出に傘が手放せない。今日も小雨が降ったり止んだりの空模様で気分も晴れない。南方洋上にはまだ3つの台風が虎視眈々と日本本土に襲いかかろうと狙っているようだ。折しも今日は暦のうえでは「七夕」である。一年にたった一度のロマンチックな織姫と牽牛の逢瀬は今年は叶うまい。

 今日はいつも通り駒澤大学の公開講座「実践的ジャーナリズム論」を聴講した。片山正彦講師は7年前の最初の講義から聴講していたが、一時健康を害され過去2年間は講座を持たれなかった。漸く健康を取り戻されたということから、今年は3年ぶりの講義再開である。以前とはかなりイメージが異なるほど痩せて、完全復調というのにはもう少し時間がかかりそうである。一日も早くご健康を取り戻されるよう祈っている。

 今日の講義で片山講師は「日本会議」という組織について話をされた。驚いたことに、第3次安倍内閣の主要閣僚19人のうち、実に15人が「日本会議」の議員連盟のメンバーだという。3人の首相秘書官も揃ってメンバーである。安保法制を合憲と考えている3人の憲法学者はいずれも「日本会議」会員である。このことからもメンバーはいずれも安倍政権をヨイショし、急激な右傾化への道を歩む原動力も実にこの「日本会議」の力が大きいということは言えるようだ。

 しかし、現在の「日本会議」役員名簿を見ると少々お粗末なことに、著名だった故人が名を連ねている。特に板垣正氏や市川晋松氏が代表委員にリストアップされているが、板垣氏はあの板垣征四郎大将の子息であり、長らく日本遺族会専務理事を務められ、その当時戦没者遺骨収集事業で随分お世話になった。その後参議院議員になられ、かなり前に亡くなられた。もう一人の市川氏は元横綱佐田の山ではないかと思う。やはり大分昔に亡くなった。こんな好い加減なHPのままでは通常誰も信用しなくなるだろう。それが、どういうわけだか、右翼政治家が挙って会員として名を連ね、安倍政権の後押しをしているとはどういう隠れた事情があるのだろうか。

 かつては、自民党の支持母体には笹川一族が関わる財団組織「日本財団」が隠れ蓑のように使われていたが、今ではそれが「日本会議」に代わったようだ。

 片山講師が敢えて「日本会議」関連記事を「週刊プレイボーイ」からコピーして、持って来られたのは、これから戦争へ突き進もうとする安倍政権の支持組織である「日本会議」会員の動きを注視することを求められたのだろう。

 片山講師は元共同通信記者だった経験から、報道の課題と、ジャーナリストのあるべき心構えについて日ごろ考えておられることを話された。公安事件と刑事事件の違いや、オウム真理教事件について社会部記者の経験から留意点をコメントされた。

 さて、また好ましくないニュースを耳にすることになった。九州電力川内原発で来月中旬の再稼働を想定し、原子炉に核燃料を搬入する作業が始まった。福島第1原発事故を受けて施行された新規制基準の下で、全国初となる再稼働に向けた準備がいよいよ整ったというべきであろう。九電は、この1号機に続いてすぐさま2号機の再稼働を目論んでいる。安保法制が国民の目を集めている隙間を狙ったように、原発再稼働をスタートさせようと企む役所とタイアップした九電のしたたかな戦法には唖然とさせるものがある。

2015年7月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com