2978.2015年7月9日(木) 世界遺産と世界の人気観光地

 安保法制や集団的自衛権の行使容認をめぐり、地方議会でも活発な議論が行われ、その結果意見書が国会へ届けられた。その中で331地方議会のうち、安保法制について賛成の意見書を可決したのは僅か6議会である。他方、慎重派議会は181、反対派議会は144である。国会では賛成派が圧倒しているが、実は国の隅々まで反対派が多いのである。これら反対の声を国会ではどうして斟酌し、拙速を諌めることができないのだろうか。しかもちょっと気になったのは、僅か6つしかない賛成派市町村議会の中に八王子市、三鷹市、調布市、町田市、日野市の都下5市が含まれているのは意外だった。かつてはベッドタウンと呼ばれ、人口が急増した郊外都市に戦争法案とも呼べる法案に賛成し、右寄りの考えを促す何かしらの要因があるのだろうか。どうにもその辺りの因果関係がよく分からない。

 さて、3日前に今年の登録世界遺産が決まった。日本関係では、戦時中の強制労働表示について韓国とのすったもんだのやり取りの末、漸く「明治日本の産業革命遺産」が登録された。これは全国9つの地区にまたがる23の遺産から成るもので、とても一度に覚えきれるものではない。この中で偶々三池炭鉱と旧グラバー住宅は見学したことがあるが、前者は韓国からクレームがついたいわくつきの遺産である。

 今年登録された国内外の世界遺産は、文化遺産が23か所、複合遺産が1ヶ所である。その中にシンガポールの植物園がある。以前何度となく訪れたことがある植物園はシンガポールにとって初めての世界遺産登録である。園内は緑が多くて心が安らぐところではあるが、まさか世界遺産になるとは思いも寄らなかった。日本人にとって驚くのは、今でもあると思うが、確か横綱栃錦か若乃花の土俵入りの石像があったことである。

 もうひとつ訪れたことがある世界遺産はトルコのエフェソスである。ここには2度行ったことがあるが、2度目の訪問は1999年に妻とエーゲ海クルーズで出かけた時である。古代の図書館外壁や、古代劇場、聖母マリア生誕地など興味深い観光スポットが数多く残されており、その他にも古代の敷石がきっちり敷き詰められた散歩道など見どころが多く、その当時どうしてこれだけ多くの貴重な遺跡が保存されていながら世界遺産として登録されないのだろうとその場で首を傾げたものだ。その意味でも今年になってやっと世界遺産に登録されて嬉しく思っている。これで、私の訪問世界遺産も175か所になった。目標の200か所まであと25か所である。何とか元気なうちに目標を達成したい。

 観光関連ニュースとしてもうひとつの注目は、昨日発表された「世界の人気観光地」リストである。これは、アメリカの大手旅行雑誌「トラベル+レジャー」が発表したものだが、その最上位に去年に続き、「京都」がランクアップされたことである。2位以下10位までは、チャールトン、シェムリアップ、フィレンツェ、ローマ、バンコック、クラクフ、バルセロナ、ケープタウン、エルサレムなどいずれ劣らぬ有力観光地である。有名都市でランク外になったのは、クスコ、パリ、ニューヨーク、東京だが、あまり馴染みのないチャールストンが昨年同様2位にあるのは、雑誌自体が北米の富裕層を顧客にしているお陰であろう。チャールストンは古く落ち着いた歴史的な港湾都市のようであるが、残念ながら7位のクラクフ(ポーランド)とともにまだ訪れたことがない。

 それにしても中学生時代を過ごした京都の人気たるや国内外で圧倒的である。ここには日本の歴史と文化、伝統すべてがあって直に触れることができる、との外国人観光客の評価を聞くとなるほどと頷けるものがある。加えて治安の良さがある。

 これからも私自身機会があれば、海外の多くの都市をもっと訪れてみたいと願っているが、それには何と言っても健康が大切であると感じている。来月孫を連れてサンフランシスコへ出かけるつもりだが、その1週間前に慶應病院で恒例の人間ドック検査を受ける予定で、すっきりしてから出かけたいと思っている。

2015年7月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com