3804.2017年10月12日(木) 言い分を押し通す安倍政権と超大国アメリカ

 3度目の日本ペンクラブ財務委員会が開かれた。委員のひとりとしてペンクラブの健全財政に知恵を出さなければならない。16日に理事会が開かれるが、その場で財務委員長が来年度予算編成に当たって経費支出を削減するよう各委員長にお願いすることを申し合わせた。

 初めての経験であるので、実際には1年間やってみなければ分からないが、これまで必死に黒字ベースで予算作成を行ってきたとは言い難い面も見られるので、何とか今後は健全な予算を組めるよう訴えていきたいと考えている。

 入出金のチェックをするために、今日初めてペンクラブの振替伝票というのを見せてもらったが、半世紀も前に私が鉄道会社の経理部で伝票を切っていた頃とは、まったく様変わりしている。当時はコンピューターがなく、すべて算盤で時間をかけて答を合せていた。伝票も現金の入出金伝票、振込の入出金伝票に、その他の振り替え伝票があったので、それに比べれば随分整理されたものだと感じた。そんな印象を事務局の係員から昭和の経理ですねと冷やかされたのには参った。

 さて、安倍政権の行動にはまた失望させられた。日本政府は1994年以来、毎年核兵器廃絶決議案を国連総会に提出している。同決議案を昨年は国連加盟国193カ国中167カ国が賛成した。ところが、今年日本政府の決議案素案に核禁止条約への言及がないと推測されている。核禁止条約は、7月に国連で122カ国の賛成で採択され、その貢献ぶりが評価されて核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)に今年ノーベル平和賞授与が決まったばかりである。それにも拘わらず、政府はICANとはアプローチが異なるとして核禁止条約に賛同せず、自らの立場の正当性を主張している。これでは被爆者はもちろん、反核運動に関わっている人々は救われない。今年8月長崎市で原爆慰霊祭を行った際、被爆者団体の代表者が安倍首相に向かって「あなたはどこの国の総理大臣ですか」と食い下がっていたが、この人の気持ちが痛いほど分かる。

 こういう世間知らずで利己的なことしか考えない総理大臣を選んだのも、我々日本国民であるが、どうしたら国民感情を蔑ろにする現状を止めさせ、安倍首相を辞めさせることが出来るだろうか。総選挙が近い。その結果はどう出るだろうか。今から気にかかっている。

 アメリカ・カリフォルニア州で最悪の山火事が起きてから3日経ったが、未だに鎮火出来ず、すでに23人が死亡し、3500棟が焼失したと言われている。アメリカのような超大国が、毎年のように繰り返し発生する銃砲による乱射事件を止められず、広大な山火事を止められず、発展途上国ですら経験しないような事象を止める手立てもなく、無様な様子を曝け出している。

 そのアメリカが、ユネスコ脱退を発表した。愚かなことである。中国と同じく常に自らの都合ばかり考えているのが実態である。2011年にユネスコがパレスチナの正式加盟を承認したことに反発し、反イスラエル的行動とわがままを言い張っていたのだ。これにイスラエルも同調し、アメリカとともにユネスコから脱退すると発表した。2011年国連が認めていないパレスチナをユネスコが独立国として承認し、パレスチナのベツレヘムにあるキリスト生誕の場所・降誕教会を世界遺産として認めたことが、両国にとって許しがたい行為だったのである。翌12年私もそのパレスチナの世界遺産を訪れた。アメリカは、それ以来ユネスコ予算の22%を占める分担金も拠出を停止したままである。まったく困ったわがままなお国である。

2017年10月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com