2990.2015年7月21日(火) 東芝、利益水増しを公表

 一昨日関東地方は梅雨が明けたが、今日も暑い一日であった。東京も34.9℃という猛暑日へあと一歩だった。

 10日前に本ブログに取り上げた通り東芝不正会計問題で、昨夕過去7年間の決算資料を調べていた第三者委員会から報告書が提出された。これを受けて今日午後東芝は記者会見を開いて、田中久雄社長が、このような不正を発生させたことを謝罪し、自らと前社長で現副会長の佐々木則夫氏、及び前々社長の西田厚聡・現相談役の辞任を発表した。7年間で水増しされ現職を辞めることになった。

 第三者委員会報告書に依れば、一連の問題は会社の経営判断として行われたと決めつけた。そのうえでトップの言動を厳しく指弾し、上司に逆らえない東芝の企業風土に問題ありとし、役職員に適切な会計処理に向けての意識が欠如していると認定した。かつては、東芝は社外取締役中心の委員会設置会社に移行し、企業統治の優等生とも受け取られていた時代もあった。トップに立つ者がよほど自制心を心がけなければ、いつの間にか元の木阿弥となってしまう。

 かつては、ウェスチングハウス社を買収し、同社原発製品を東電等電力会社に売り込み、甘い汁を吸っていた時代もあったが、生憎東日本大震災により夢は破れた。その後は原子力部門の挫折が他部門に影響を及ぼした不運もある。だが、粉飾会計は会社のトップの判断によって行われた意図的な偽装会計処理である。当時の社長らが責任を取ってその座を去るのは当然としても、株主や顧客、そして何よりも20万人の従業員に与えた心の傷はそうやすやすと拭えるものではない。立ち直るまでに長い時間がかかることだろう。それは東芝140年の歴史に匹敵する時を要するかも知れない。でも乗り越えなければならない。

 これから企業として発展していくためには今回の不祥事は大きな試練である。しかし、ギリシャのように外部から支援されるわけではない。自力で新しい東芝を創る気力を持ち続け、地道に努力を傾けるしかこの地獄を抜け出る道はない。それにしても責任ある立場の人間は、自らの立場を充分認識して行動し、多くの部下をリードしていく責任があることを自覚すべきである。

 昨日アメリカとキューバが54年ぶりに国交を回復した。お互いの大使館も業務を開始した。60年安保闘争が終わってベトナム戦争激化と並行し、アメリカとキューバの外交関係が険悪になった。まず61年両国の外交関係が打ち切られた。62年にはアメリカ政府がソ連の核装置を移入したキューバ海上を封鎖し、アメリカとキューバと同時に米ソの対立は危機一髪の危うさを見せた。そこへ63年ケネディ大統領暗殺事件が勃発した。以降アメリカとキューバの関係は悪化の一途を辿り、キューバにとっては西欧諸国から経済封鎖されたことが今日の停滞経済の原因になっている。

 まだまだ両国間には、解決しなければならない問題が山積しており、万々歳というわけにはいかないようだ。しかし、ほとんどのキューバ人は国交回復を希っている。一日も早くかつての両国の友好関係が復活することを願っている。

2015年7月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com