5690.2022年12月11日(日) 不審だらけの臨時国会閉会

 昨日臨時国会は69日間の会期を終え閉会となった。昨日参議院本会議で旧統一教会に関する被害者救済新法が可決、成立した。安倍元首相銃撃事件を発端に、旧統一教会に対する不透明な組織、並びに政界と旧統一教会との密着ぶりがおぼろげながら公の前に表出され、問題点の解明と被害者に対する救済措置を検討してきた。問題の旧統一教会と最も強く密着していた安倍元首相が亡くなったことにより、自民党と旧統一教会との後ろめたい関係は闇に包まれたままになってしまった。しかし、銃殺された元首相に同情、遠慮した自民党と当局の追求が弱かったことは否めない。今なお日本の信者から集められた多額の資金及び献金は、韓鶴子理事長の韓国の統一教会本部へ次々と送金される一方である。結局昨日の国会では可決した法案は、日本の被害者である献金者や、信者二世が養子に出され個人の主権を奪われた点について少しでも支援しようという法律であり、とても完全なものとは言えない。取り敢えず信者二世にも理解はされたようだが、なお追及を緩めないで欲しいというのが強い要望である。

 政府は、子育て支援策として出産育児一時金を来年度から現在の42万円を50万円に増額することを決定した。他には、すでに話題になった防衛費の増額を決めた。今朝のテレビでも議論されていたが、最大の問題は財源である。国民に増税を課すのかどうかどうもすっきりしない。向こう5年間に43兆円の防衛予算を組むことを首相は公表しているが、論客の寺島実郎氏は防衛予算の外に駐留アメリカ軍の経費のうち約6割を日本政府が負担していると述べた。これまでもこの事実は闇に伏されていたが、実際の金額はどれほどになるのか、分からない。しかし、これも公に公表すべきである。或いは、駐留米軍費用を含めた全防衛予算は実質的には、一般会計予算の対GNP比2%ではなく、3%に達する可能性もある。

 臨時国会で懸案の法案を可決して、取り敢えず岸田首相はホッとしているだろうが、短期間に3人の閣僚が辞任したり、防衛予算の決め方について自民党内にやや反発もあり、取り急ぎ安全地帯へ逃げ込んだとの印象が拭えない。朝日朝刊が指摘しているように、(旧統一教会にからむ)新法の成立によって世論の批判をかわす狙いが透けて見えた。会期を延長せず閉会することを最優先に、小出しで野党に譲歩し、必要最小限の審議時間と野党が賛成し得る内容に留めた。

 さて、サッカーWC準々決勝は昨晩残り2試合が行われ、アルゼンチンとモロッコが勝ち上がり、ベスト4はアルゼンチン、クロアチア、フランス、モロッコに決まった。モロッコのようなアフリカ勢がベスト4に残ったのは初めてである。それにしても、昨日のアルゼンチン対オランダ戦では、両軍選手に対して計15枚もイエローカードが出されたというから如何に荒れた試合だったか見当がつく。乱闘寸前の場面も大分あったようだが、場外からもあまりにも多くのイエローカードが出したレフェリーに対して疑問と不信の声が出て、レフェリーにこそレッドカードを提示すべきだとの声が聞かれたという。準決勝は更に熱っぽくなることだろう。

2022年12月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5689.2022年12月10日(土) 新聞社の試練の経営と責任

 今朝の朝日新聞の最終頁にファッション・ブランドのルイ・ヴィトンの広告が全面を占めていた。いつもならテレビ欄が掲載されている頁であり、これでは見たいと思う番組をすぐ探せない。先日も同じようなことがあったが、かつてはこのページは、月曜日朝刊が休刊となる日曜朝刊を除いてほぼ絶対的にテレビ欄が占めていた。どうして読者にとって不親切で不便な編集を始めたのだろうと疑問に思っていたところ、偶々友人から電話で最近朝日が購読者離れで苦境に陥っていると教えてくれた。かつて、学生時代に新聞記者を目指すことを考えたこともあっただけに、新聞社の経営がやや気がかりである。

 新聞発行数の減少は朝日新聞だけの問題ではなく、全出版業界を含めて文字離れの傾向が如実に現れた結果のようだ。因みに一般紙の購読総数は、過去20年間に61%にまで落ちている。新聞の総発行部数は1997年の5,377万部を頂点に以後下がり続け、昨年はその数が3,303万部にまで減少した。中でも政治や大手企業の経営手法に辛口の報道をする朝日、東京新聞などに対して、企業はスポンサーとなることを避けるようになった。例えばルイ・ヴィトンのような外国企業の場合は、日本企業の経営事情にはお構いなく、日本の大手企業が広告掲載から手を引いたこの機会に、強引に指値で効果的な最終頁1面を希望の価格で買い取ったのではないかと思う。こうなると新聞社の経営にも響いてくる。発行部数が約4割も減少し、広告掲出も減ることになると経営的にも大分厳しい。こんな時、誘惑に駆られてつい新聞紙上に筆を曲げることがないか心配である。下手をすると論調が曲げられ、読者にあらぬ誤解を与えかねない報道をしないとも限らない。

 「選択」10月号に依ると、今年に入ってから日本経済経新聞社内で若手や中堅記者の大量退職が止まらないという。昨年の退職者が53人だったが、今年はそれを上回るペースで退職者が出ているようだ。彼らは、経営とは関係のない金融、証券部門に属する専門記者であり、社内的な特殊事情があるようなので記事への圧力云々はないそうだが、朝日以外の新聞社でも会社の外から圧力や影響を受けて、真実の記事を曲げることのないことを願うばかりである。いずれにせよ今や新聞業界には厳しい風が吹いている。ジャーナリストの使命感を失わず、同時に新聞社は経営者が自分たちの責任を理解、納得したうえで、しっかりと経営の在り方を考え、健全なメディア経営にまい進して欲しいものである。

 さて、サッカーWCも昨晩から準々決勝が始まり、日本がPK戦の末敗れたクロアチアが世界1位の優勝候補筆頭のブラジルをPK戦で破った。過去21回のWCの内5回も優勝を飾ったブラジルが敗れるという番狂わせに前大会準優勝だったクロアチア国内は熱狂的である。そのクロアチアに惜しくもPK戦で敗れた日本代表チームは昨日帰国して、首相官邸に岸田首相を表敬訪問して、首相から労をねぎらわれ、健闘を称えられた。

 優勝候補筆頭のブラジルが敗れたことで、今後の優勝争いが分からなくなってきた。まだ、当分WCの熱気は続くことだろう。

2022年12月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5688. 2022年12月9日(金) 杜撰な防衛予算の決め方と実施計画

 岸田政権が来年度以降の防衛費予算に大幅な増額を決めた。財務省としては元々その財源に頭を痛めていたところへ、一気に5年間で43兆円の巨額の防衛歳出である。とてもその財源を生み出す余裕なぞない。岸田首相は、当初表向きは国民に税負担を負わせる気はないと話していたが、本当に約束は守れるのか、またそれでは財源不足を何によって賄おうと考えているのか。

 そもそも今話題に挙がっている防衛予算の計画と実施については、最初からなすべきことを行わず、またなすべき順序が逆ではないかと思う。巨額の防衛予算については、まず国民に分かり易く説明する機会を設けるべきである。その上で賛否両論があるはずであり、双方の意見を正面から戦わせ、双方が納得した時点で、次にそれに対する予算措置を講ずるべきである。ところが、今回の防衛費43兆円捻出については、「予算先にありき」で国民への納得出来る説明はなく、国会での論戦も行われない。国庫の金を政治家たちが勝手に理屈をつけて使おうとしているのだ。しかも足りない分は、腹の内では国民に税負担を負わせようと、この物価高のご時世にとんでもない身勝手なことを考えている。

 例えば、この防衛予算43兆円は、各年度8兆円強を支出して来年度以降2027年度まで実施される。問題は、その後である。防衛力の中身については、今後政府・与党で協議するというが、計画も決まっていないのに、費用だけは先に決めようという魂胆である。項目別に何に資金を投じるかが決められていないのに、前以て資金だけは極力多めに確保しておこうという寸法である。こんな安直な考えで財政政策を行うようでは、利益を負う民間企業ではたちまちのうちに倒産である。その倒産会社社長が、岸田首相ということになる。防衛予算が国家予算の対GDP比2%に届くためには2027年度以降も毎年4兆円の追加財源が必要だと考えているようだ。岸田首相は、個人の所得税が増えるような措置は取らないと言っているが、財源不足を承知のはずである。各歳出の削減を行ったうえで、不足分1兆円程度について所得税以外で穴埋めするといい、財界からは法人税の引き上げについて早くも警戒の声が出ている中で、そんなことが出来るのだろうか。とにかく岸田政権は、取らぬ狸の皮算用が多すぎる。

 岸田政権は、日本国内の事情で税制を運営するのではなく、外からの圧力に屈して日本国民にしわ寄せしているのである。しかも武力を放棄という日本憲法違反を犯しながら、日本の防衛予算を増やして外国の要望に応えている。今年5月に首相がバイデン米大統領と会談した際、防衛力の抜本的強化について防衛費の相当な増額を確保すると約束してしまった。もちろん日本国民には内緒で早まった判断をした。こうしてアメリカの意のままに動かされているのが、同盟国日本の現状である。他人の意見を良く聞くと自画自賛していた首相は、強いものに巻かれているだけではないか。そろそろメッキが剥げてきたようだ。

2022年12月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5687.2022年12月8日(木) 開戦記念日に厭戦、反戦の声は僅か

 今日12月8日は、あの忌まわしい太平洋戦争が始まった日であり、日本人としては決して忘れてはならない1日である。その割には、今日テレビではほとんどその報道がない。私の知る限りでは、やっと夜9時になってNHKがニュース番組「ナイトウォッチャー9」で伝えた程度である。語呂合わせで、11月22日を「いい夫婦の日」などと騒いでいるが、12月8日が開戦記念日であることはもう忘れてしまったのだろうか。敗戦直後には日本国民が誓って戦争はもうしないと約束したことまですっかり忘れたかのようである。遺族や戦友会の人たちの数も毎年減り続け、赤裸々に戦争現場を知り、戦争の怖さを知っている人たちが少なくなった。戦争につながることを避ける行動を取りながら、密かに敵基地先制攻撃のような戦争に直結する国家予算の獲得に策略を巡らしている有様である。流石に反戦派の朝日夕刊には、第1面をほぼ全面に亘って真珠湾攻撃に参加して帰還した海軍大尉の写真やメモと、ハワイの追悼式典と合わせた記事で埋め尽くしている。

 ハワイでは今日真珠湾攻撃の日として、撃沈された戦艦アリゾナを望むマウイ島の「アリゾナ記念館」広場で追悼式典が行われた。この日日本海軍機の襲来で約2,400人が亡くなったという。ハワイで戦闘から生き残った人の数も年々減っている。この日から81年が経ち実戦を体験したり、戦争を知る人がアメリカでも少なくなっている。日本でも広島、長崎の爆心地では2度と悲劇を繰り返さないと誓って毎年慰霊祭が行われている。だが、その都度戦争は絶対避けなければいけないと口では言うが、実際はどんどん戦争が忘れられ、その一方でじわじわと実戦能力に磨きをかけ、国防予算を増やして敵地と睨んだターゲットへの先制攻撃まで備えようとしている。この仕掛けはすべて戦争を知らない愚かな政治家どもによって行われている。

 残念ながらこういう戦争知らずの戦争大好き政治家たちが国会で権力を握っている以上、いずれ遠からず日本が戦争に巻き込まれる悲劇に追い込まれることであろう。それはせめて我々多少なりとも戦争を知る世代が、この世を去ってからにして欲しいものである。

 さて、去る3日本ブログにキャッシュレス・カードが機能不全で役立たずであるとしてカード会社社長へ直接手紙を送ったところ、昨日カード会社から電話で連絡があった。それは2つの事案について抗議したものだ。ひとつはカードの支払いが出来なかったことであり、しかも再発行されたカードがまた使用出来なかったというダブル不都合と、2つ目は交通機関で使用するPASMOが駅で使えなかった例について解決を依頼した。後者については、私の勘違いで別のカード会社のカードの案件だった。今はカード自体が使用出来ない最も肝心なトラブル解決手段をカード会社から連絡してくれるのを待っている。それにしてもカードが使えないことは不便だし、そんな初歩的なトラブルがなぜ起こるのか、大手カード会社に反省を求めたい。

2022年12月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5686.2022年12月7日(水) 11月分ブログのアクセス数による評価

 Googleが毎月ブログへのアクセス数を通知してくれる、恒例のGoogle Search Console レポート11月分を送ってくれた。1か月間にアクセス数が伸びたブログを3つ挙げてくれた。1位は11月21日のブログに書いた「『週刊新潮』が悠仁さまの成績を赤点報告」、2位は8月16日の「つまらない新聞連載小説」、3位が11月7日の「天才ピアニスト・ブーニンを通してロシアを見る」だった。それぞれ私なりに思うところを自由に書いたものだが、書いていて特に気になったのは、1位の悠仁さまの学業に関する成績を「週刊新潮」誌が憶測であろうが、暴露したことである。いずれ天皇を継がれるご身分の宮様の個人的な学業成績を、成績の良し悪しに関わらず国民に公開しても良いものだろうか。況してやあまり誇れる成績ではないとしたら少々疑問に思った。何年後かに、天皇に即位された折に、この週刊誌記事を覚えている人はかなり多いだろう。悠仁さまが姿を現すたびにあらぬ憶測で、言動、人格までを判断されかねないことを懸念している。悠仁さまも有名験高校なぞに入学せずに、小学校から通いなれた学習院に通っておられれば、学習院なら皇族方の対応や扱い方が分かっているだろうから、このようなプライバシーを晒すこともなかったと思う。いずれ天皇となって海外へ行かれた時、海外のメディアから日本の天皇は学校の成績は優れなかったとオチがついて報道されかねない。その意味では日本国民としても恥ずかしく思う。「週刊新潮」以外にも過敏な報道をやった週刊誌があるようでもあり、週刊誌の「ただ売れれば良い」との姿勢を疑問に思っている。それにしても宮内庁のガードも甘いものだ。

 アクセス2位の新聞連載小説についても、アクセス数が多かったことは私なりに納得出来る。朝日新聞に8月まで連載されていた多和田葉子の「白鶴亮翅(はっかくりょうし)」が何を読者に訴えようとしているのかまるで分からず、ストーリーに全く興味が湧かず面白くないと批判的に書いたが、その後現在連載中の今村翔吾の「人よ、花よ、」が結構面白い。今NHK大河ドラマの「鎌倉殿の13人」と時代的に同じころであり、タイトルを見ただけでは、2つとも見当がつかないが、今村作品はよほどストーリーが分かり易く面白い。

 3位のブーニンに関するブログは、旧ソ連でKGBから終始監視され、個人としての活動が思うように出来ず、母親とともにピアニストが西ドイツへ亡命した経緯から、現在のロシアのパフォーマンスが推察出来ると取り上げたものである。

 いずれにせよ多くの方々に拙いブログを読んでいただき、有難く思っている。書き始めてからもう16年目に入っており、今日で連続5587回目を書いたことになる。気ままに書いているので、失礼な表現や、時には実名を挙げた人には迷惑だと思われることもあるかと思っているが、私としては嫌がらせのような気持ちは全くない。感じたことを自由率直に書いているに過ぎない。この先いつまで書き続けられるか分からないが、気力のあるうちは書いていきたいと思っている。ただ、整形外科医からあまりパソコンをやりすぎると手指に支障が表れると言われている。今変形性関節症で両手指先が硬直化しているのも、パソコンを使い過ぎたせいとも言われている。さりとてPCを止めたら、文章が思うように書けなくなり、高齢者としての大きな生きがいを失うことになる。難しいところである。

2022年12月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5685.2022年12月6日(火) 熱狂的なサッカー熱の陰で、防衛費予算過大に

 昨夜行われたサッカーWC決勝トーナメント1回戦で日本は、前回準優勝の強敵クロアチアと対戦して先取点を得たが、惜しくも1―1で引き分けとなりPK戦の末敗れた。テレビ視聴率は、深夜にもかかわらず34.6%だったというから、サッカー人気には驚いている。残念ながら念願のベスト8進出はならなかったが、過去のWCに比べてもその盛り上がりは、サッカー・ファンのみならず日本中を巻き込んだと思う。前大会に続き、ベスト16へ4度目の進出であり、優勝候補だったドイツとスペインにも勝った。メディアの取り上げ方も異常なくらいで、勝った日のテレビ各社は朝から晩まで日本のゴール場面を繰り返し放映していた。

 もともとサッカーは今や世界で最も大衆的で人気のあるスポーツであるが、4年に1度開催されるWCに世界中がこれほど興奮し、盛り上がるとはその人気の原因は何だろうかと改めて考えている。他の野球、バスケット、ラグビー、アメフト、ゴルフなどのスポーツは、そのプレイ側の人間と参加しない一般庶民がともに一緒に夢中になる度合いは、とても及びもつかない。しばらく興奮の余韻は収まらないと思うが、今回の日本代表チームは実によく戦ったと思う。森保監督の適切な采配なども素晴らしかったと思う。次回への期待も益々高まることと思うが、間違いなく実力を付けた日本チームの今後の活躍が楽しみである。

 さて、そのサッカーの興奮の陰で、昨日岸田首相は、防衛力の抜本強化と言いながら、2023~27年度5年間の防衛費を総額約43兆円という馬鹿げたほどの巨額の支出を鈴木財務相と浜田防衛相に指示したという。従来の予算に比べて毎年1.5倍以上の増額である。どうも自民、公明両党が反撃能力のある長距離ミサイルの開発計画が盛り込まれていることに納得し大幅増額となったようだ。しかし、その前に首相をはじめ、政府は基本的にやるべきことがある。これはまだ計画であり、今後国会で議論すべき課題であり、国民にも納得のいくよう説明する責任と義務がある。防衛費は自衛隊にかかる費用であり、現在自衛隊の存在が憲法に抵触している点が問題として残っている。にも拘わらず、出費ばかりを急いでいる。しかも苦しい国家財政の中から増額する費用を捻出するのは、極めて厳しい。岸田首相は財源については具体的に述べていない。国家財政は国債発行額が年々増額するために国の借金で賄っているわけだ。歳出改革、剰余金や税外収入の活用、税制措置などと可能性のある財源には首相は触れていない。子ども手当が約束通りに実施されていないし、高齢者への支援も捗々しくない。国民への増税は避けられないだろう。そんな中で政府が一方的に防衛費だけに突出する法外な出資をするのは、国政を預かる立場から、あまりにも国民を軽視し、舐めているのではないか。

 苦しい財政下においてこれだけ巨額の無駄遣いに対して、大きな反対の声が上がってこないのが不思議であるし、こんなことで日本の将来は果たして大丈夫だろうかと心配である。若い人たちが立ち上がり、学生団体、労働者団体を中心に反対の狼煙を上げるようでなければ、いずれ日本は軍事大国になるだろう。

2022年12月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5684.2022年12月5日(月) 幼児教育の原点と意味とは?

 このところ幼児教育の場で、無責任で教育者としていかがかと思うような、幼児への愛情が感じられない残酷な事件が頻発している。車の中に幼児を残したまま鍵をかけて、放置したために子どもが亡くなる痛ましい事件が連続して発覚した。7月に福岡県中間市の保育園の送迎バス内で園児が放置され、熱中症で亡くなった。10月には静岡県牧之原市の認定こども園で3歳児が送迎バス内で5時間も放置され、車内通路で倒れているところが発見されたが、すでに亡くなっていた。そこへ今度は、静岡県裾野市の私立保育園で幼児に対する3人の女性保育士による意図的な両足をもって逆さまに吊るすような虐待が明るみに出され、3人は暴行罪で逮捕され、今日市は園長を犯人隠蔽の疑いで刑事告訴した。この事件はいろいろ複雑な事情があり、別の保育士のひとりが園長に事実を伝えたが、口外することを禁じられ、それを市が知ることになったが、長らく市が黙認していたことまで分かっている。その過程で、園長が3人の保育士に絶対口外禁止の誓約書まで書かせていたというおまけまでついていた。遅ればせながら裾野市では、市長が自らに処分を課すとともに、担当部長を更迭する。今日偶々前記の牧之原市のケースでもバスを運転していた前理事長らを静岡県警は書類送検した。

 この件について、専門家や有識者が事象の発生を未然に防止するために、監視カメラを設置することを強く訴えていたが、そういう問題ではないと思う。幼児たちを見守る関係者に注意力と愛情さえあれば防止出来ることである。カメラより大人の目で愛情を持って、しっかりなすべきことを行って異変がないかチェックすることがより大切であると思う。例え監視カメラを設置しても丁寧にずっと監視し続ける気持ちがなければ、異変に気が付かないだろうし、むしろ愛情をもって細かく見守る気持ちが異変を気づかせてくれると思う。

 特に今日のエンタメ番組でリモート参加していた某国立大教授で、大学内の保育園園長が園内にカメラを設置してそのような事件が発生するのを未然に防いだと話しておられたが、これは子どもに対する愛情の籠った見守り方ではないと思う。どうして、人の目を信用せずに、機械にすべて頼ることになってしまったのか。

 かつてサラリーマン時代に旧文部省教員海外派遣団事業に20年間携わり、21回派遣団にお供したことがある。その中で特にアメリカの小学校の学校開門、閉校時の先生方の子どもたちに対する優しい対応を見て、これが幼児教育の原点だと感じたことがある。それは、児童が登校した時に、先生たちが校門近くで生徒たちを待ち構えて、彼らが姿を見せるや先生に駆け寄り、先生は両手を広く開けて胸に抱きかかえるのだ。先生と生徒たちの会いたかったという愛情あふれる気持ちが表れ、先生はよほど子どもたちが好きなのだと実感させられたものである。下校時も同じようなパフォーマンスが見られる。そこには、先生と生徒たちの愛情と離れがたい気持ちがよく表れていた。

 本来幼児教育とは、物事を教えることより先生に子どもが好きだという子どもたちへの愛情と、子どもたちには先生に対する信頼と思慕の気持ちがあって、それらがお互いに通い合っている幼児教育の場が成り立っているのだと考えている。物事をなんでもかんでもIT技術や、計算で済ませるのではなく、教育の原点には、愛情が一番大切だということを教育関係者は思い知るべきであると思う。

2022年12月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5683.2022年12月4日(日) 戦争知らず戦争大好き人間が溢れる世の中

 先月30日午前、日本周辺の海域に中国の爆撃機2機と、ロシア軍機2機が飛んできたことがその機影から判明した。最近中国とロシアが競うように日本近海に飛来して恰も日本を威嚇するかの如き行動をしている。その後同日午後になって中国爆撃機2機とロシア爆撃機2機が編隊を組んで竹島上空に現れたという。更に4機は東シナ海、太平洋まで飛行したようだが、その途中で中国の戦闘機も加わったという。こうした威嚇飛行は、3年前に確認されてから5度目だというから好い加減にしろと言いたい。

 今年2月にロシアがウクライナに侵攻して以後、欧米のロシア非難は強まるばかりだが、争いごとが好きな中国はロシアを支援するばかりで、戦闘が激化することに対して肯定的な態度を取っている。欧米との軋轢が強まるにつれて、中ロ両国は接近し、軍事的連携を進めつつあるようだ。ロシア国内ではこのウクライナ戦争に対して、兵士らの家族や、遺族らの間からも反対の声が高まっているようだが、近視眼的なプーチン大統領は、彼らの前で「人はいつか死ぬ。問題はどう生きるかだ。あなたの息子は目的を果たした」と彼らの気持ちを考えることもなく、戦争賛美、戦死肯定論を説いているというから呆れるばかりである。

 戦争についてふっと思うことがある。これまでに映画やドキュメント番組、ニュースなどで戦争の現場写真などを見せられる機会が、少なからずあった。ただ、これは現場に居合わせて銃弾が飛び交う危険な、死と背中合わせの現場ではない。あくまで耳目で知るだけである。戦場というのは、類ない恐怖感を伴うものである。外地の戦争の現場を取材したジャーナリストらはともかくとして、日本人では77歳以下の戦後生まれ世代は、生の戦争体験がない。従って戦争の怖さは、言葉では知っていても目で見たり、感覚的な臨場感から身体全体でそれを知っているわけではない。

 翻って自分自身について言えば、僭越であるが、小学校入学の年に終戦となり、それ以前にしばしば米軍機来襲の都度、近くの防空壕に逃げ込んだり、焼夷弾の落ちる様子も見て身震いしたものだ。ベトナム戦争下に実戦現場でも銃を向けられ怖い経験をした。戒厳令下の地で軍隊に身柄を拘束されたこともある。身体に銃を突きつけられて体がゾクゾクした経験もある。生身で戦争を知っているつもりである。だから絶対に戦争は止めるべきだとの信念が強い。プーチンにしろ、習近平にしろ、戦後生まれで戦争を知らず、戦争の怖さを知らずに国家の軍事部門の最高職にいる。プーチンの如きは、いざとなれば核のボタンを押すぞと世界を恫喝し、まるでゲーム感覚である。日本の国会議員や防衛省幹部とて同じことが言える。彼らはほぼ全員戦争体験がない。机上の戦争論、防衛論を繰り返すだけである。それ故財政が厳しくなる中で過大な防衛予算を分捕ろうとしている。上記のように中ロの空軍機が姿を見せることに対して過剰反応し、来年度予算概算請求の中で敵基地攻撃能力を保有することで自民、公明両党が合意し、政府は国家安全保障政策の文書に盛り込まれることになった。国会議論もなしに、憲法にも触れる先制攻撃を許容しようというのだ。

 ♪戦争が終わって僕等は生まれた 戦争を知らずに僕等は育った~♪

 とうとう彼らが育って戦争を知らない大人たちばっかりになってしまった。

2022年12月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5682.2022年12月3日(土) 不便で使い難いキャッシュ・カード 

 日ごろより買い物はほとんど現金支払いである。だが、高額な支払いは安全上カードで支払っている。ところが、この数年カード決済で幾度となくトラブルが生じて、今のところ実害はないが、当惑している。そこで昨日カード会社宛に苦情を込めて実態を報告し、その解決策のアドバイスをお願いする手紙を送ったところである。

 トラブルとは、カードの有効期限は7月31日であるが、私の銀行口座から自動的にカード会社へ自動的に振り込まれるので、問題がない筈なのに翌8月1日に支払いが出来なかったケースである。これは明らかにカード会社のミスで、切り替えに僅かな時間的隙間が出来てしまったことによるようだ。他に、カードが何者かに利用されていることが察知されたので、カード会社が支払いを停止し、その後、カードを期限前であったが、安全上カード会社が新カードに切り替えた。ところがそれがまた支払いが出来なかった。昨年8月1日に病院で支払いに新カードを使用した際、支払いが出来なかった。この件につきカード会社側へコンプレインを申し出て、支払い不能の経緯と事情を説明したところ、カードを再発給してくれた。ところが、今年の8月1日にその新カードがまた機能不全に陥ってしまい、また支払いが出来なかった。

 これではカードはもう使えないなと思っていたところ、とんでもない些少の支払い額でまたまた新たにトラブってしまったのだ。何と地下鉄駅で改札口を出ようとしたところPASMOで引っかかってしまった。こんなことは初めてである。駅で尋ねてみるとPASMOの残金が少ないということだが、当然カード会社からPASMOへ送金されている筈が、そうではなく使用不能になっていたのである。これには驚いた。カード会社のカード自体が機能不全に陥ってしまったからである。どうしてこのような想定外のことが立て続けに起きるのだろうか。私の手元には、3枚はパンチしてあるが、今同じ有効期限のカードが4枚もある。これ自体少々異常だと思っている。これでは、今後カードの使用が出来ず、高額な支払いにも現金振り込みをせざるを得ない。それでは不便であるので、昨年カード会社に手紙で事情を説明したところ、社員からお詫びと説明をしてもらったが、会社側としては、顧客に迷惑をかけたこともあり、直ぐ謝罪をしたが、問題なのは、なぜこのような事故が度々繰り返されるのかということである。カード会社から果たしてどんな言い訳の内容を知らせてくるだろうか。

 さて、昨日在日ミクロネシア連邦大使館から、素晴らしい自然溢れる島嶼の国ミクロネシアらしい2023年版カレンダーを送っていただいた。封筒の表面に「新ミクロネシア大使館」と書かれていたので、一瞬首を傾げた。ネットで調べたところ目黒区の油面地蔵通り商店街辺りに来年移転するようだ。

 ミクロネシア連邦は、奇しくも来年私の誕生日にあたる11月3日に37回目の独立記念日を迎える。ジョン・フリッツ大使とは、拙著「南太平洋の剛腕投手」執筆に際して、森喜朗元首相のご紹介でお近づきになり、以後ご厚誼を賜っている。近年コロナ渦のために実施されないが、毎年独立日直前に日本との国交樹立記念日と合わせて、独立記念祝賀パーティをホテルニュー・オータニで開催し、ご招待に与っている。偶然にもこの会場も我々夫婦が結婚披露宴を行った場所である。ミクロネシアとは拙著主人公のススム・アイザワ大酋長との交流から親戚筋のジョン・フリッツ大使には、大変ご懇意にしていただいている。今8年前に発行した拙著の準備に使用した資料を整理しているので、近日中にまとめてお届けしたいと思っている。

2022年12月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5681.2022年12月2日(金) 再び「ドーハの奇跡」に日本中が興奮

 今朝起きると同時に、またも驚嘆するWCサッカー日本代表チームの2-1の逆転勝ちを知った。何せ勝った相手チームは、24位の日本に対して世界7位の強豪スペインである。戦前の予想は圧倒的に不利だった。テレビを観ていたファンも日本の逆転勝ちに興奮したようだ。日本時間の今朝4時にキックオフだったので、朝刊には間に合わない。サポーターは、朝から先日のドイツ戦の勝利を上回る感動と興奮でテレビ観戦していたようだ。通勤途上のサラリーマンは駅前で号外を受け取っていた。夕刊では1面トップに大きな見出しで「日本 決勝T進出―スペインに逆転2-1」と2枚の写真付きで取り上げている。流石にスペインの地元では、あまりにも信じられない敗戦に多くの国民がショックを受けたようだ。それはそうだろう。スペインは1回戦でコスタリカにサッカーらしからぬ7-0のスコアで圧勝した。にも拘わらず、そのコスタリカに敗れた日本を相手に、まさかの逆転負けである。

 ドーハには2匹目のどじょうがいたことになる。先日の世界11位のドイツ戦も予想外の同スコア2-1の逆転勝ちで、日本中が興奮の坩堝と化した。今日も興奮とともに2度目の「ドーハの奇跡」が現実となった。どうしてこう予想を覆すような番狂わせが起きるのだろうか。当事者らは勝つことを目標に適材適所の選手を試合の流れに応じて使い、日本チーム独自の作戦によって正面から堂々と戦った。やはり森保監督のチーム力の把握と試合分析、そして鋭い勘が勝負を決めたように思える。例えば、試合は劣勢だったが、勝負どころと捉えたのか、タイミングよく選手を入れ替え、後から投入された選手がここ一番の活躍をしてゴールを決めた出来過ぎの試合展開になった。

 これで日本はEグループの首位で決勝トーナメントへ駒を進めた。ベスト16である。あとひとつ勝てば念願のベスト8になれる。その相手とは前回大会で準優勝を飾った世界12位のクロアチアである。しかし、これまで強豪のドイツとスペインを破った隠れた日本の実力からすれば、勝てない相手とは思えない。監督の神通力を期待している。

 この歓喜の最中の午前中に小中陽太郎さんの奥様からお電話をいただいた。何と小中さんが昨晩ご自宅で倒れて頭部を打撲し、急遽救急車で大森日赤病院へ入院したという辛いお話だった。何日か前に、コロナ陽性になられたが、入院する病室の予約が取れず保健所の指示で自宅待機をしていたという。幸い入院することが出来たが、現在ほとんど会話が出来ない体調だそうだから、相当重症のようである。小中さんを知っている心当たりの知人には、早速メールでお知らせしたが、9月に米寿を迎えたご高齢でもあり、これから先が心配である。

 小中さんは私にとっては会社を辞めてからの人生の師匠のような方で、ちょうど20年前に日本ペンクラブ会員になったのも小中さんにご推薦いただいたおかげであり、私の出版記念会には毎度ご出席いただき、スピーチをしていただいた。比較的ご近所にお住まいのため、何事につけご相談してアドバイスをいただいた。お酒の場が好きでよくご一緒したものである。何とかご健康を回復され、その暁にはまたいろいろお話を伺いたいと思っている。

2022年12月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com