5432.2022年3月28日(月) 友人の住むセルビアの複雑な立場

 相変わらずウクライナに対するロシア軍の攻勢は、衰える兆しが見えない。部分的にはウクライナ軍の抵抗が激しく後退を余儀なくされているエリアもあるが、東部マリウポリ地域は空陸攻撃により街は完膚なきまでに破壊されている。欧米の首脳らは、いかにプーチン大統領に戦争を終わらせるかを考えあぐねている。
 日本の海外報道がとかく欧米寄りのきらいがあり、些か中立性、公平性で首を傾げざるを得ない点があるが、それでも伝えられるニュースを見る限りロシアに肩入れする人はほとんどいないようだ。

 先日セルビアの首都ベオグラードに住んでいる友人、山崎洋さんから西欧寄りの主張の点で厳しい指摘があった。大学卒業以来約60年に亘ってセルビアに住み、前世紀末の北大西洋条約機構(NATO)軍の激しい空爆によって厳しい生活を強いられた彼の言い分だと、もう少しロシアの立場に配慮した論調をメディアが伝えないことに不満を漏らしていた。彼のメッセージを友人らに送ったところ、理解する友人もいた。

 今朝の朝日新聞に「EUかロシアか 揺れるセルビア」と題した記事が掲載された。主張は、これまで民族や宗教が似通うロシアと関係が深かったセルビアが、去る2日の国連緊急特別会合で、ウクライナに侵攻したロシアを非難する決議に賛成したことが各国を驚かせたという内容である。更に、セルビアはロシアへの圧力を強めつつある欧米とともに賛成に回った背景には、ウクライナを支援するEUへの加盟を目指していることもある。その一方で、セルビアはロシアへの経済制裁には加わっていない。それは、セルビアの自治州だったコソボが2008年独立を宣言した時、セルビアは国家として承認せず、ロシアも同じ立場に立ってくれたからである。

 しかし、ウクライナ侵攻は、セルビアにとっては「領土の一体性」の原則からロシアに対して反対せざるを得ない。ところが、ことコソボ問題に限れば、セルビアにとって「領土の一体性」を保障しているのはロシアだという複雑な構図である。ここにセルビアの悩みがある。

 以上のような主旨の記事を早速ベオグラードの山崎さんへメールで送った。セルビアはコソボ紛争でNATOの空爆を受けた過去があり、今も変わらずNATOへの反感が根強く、山崎さんもこの記事をどのように受け止めるだろうか。

 1984年に初めてユーゴスラビア連邦共和国を訪れた。その時通訳を務めてくれたのも山崎さんだった。今では、そのユーゴも今や6つの独立国家に分裂し、7番目の国家「コソボ」が誕生するかもしれないというバルカン情勢である。友人に何の手助けもしてやれないが、これからも揺れ動く複雑な国家の中で力強く生きて欲しい。

2022年3月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5431.2022年3月27日(日) エジプトの首都カイロが移転

 桜も満開となり今日は絶好のお花見日和で、昼前に妻と近くの呑川沿道の桜並木を通りながらじっくり日本の春をエンジョイした。

 さて、今年7月からエジプトの首都カイロが首都機能をナイルの川向うのナイル・デルタ砂漠地帯の新都市に徐々に移されるとは、びっくり仰天である。インドネシアの首都ジャカルタが、ヌサンタラというカリマンタン島の密林の中に移転することは承知していたが、それとて20年以上も先の2045年の話である。エジプトの新首都名は、まだ決まっていないようだが、いかに人口過密でカイロが首都として機能しなくなったとは言え、古代エジプト王朝の偉大な歴史と伝統を誇り、世界的に世界遺産の宝庫でもあり、東京より遥かに多くの人口2千百万人を抱える首都が、カイロから東45㎞の砂漠の真っ只中に人口650万人の新都市となって生まれ変わるとは、奇想天外と言っても好い。

 これまで何度かカイロを訪れたことがあるが、下町にも古都らしい雰囲気が窺え、ナイル河畔のヒルトン・ホテルの窓から遥かにピラミッドが望める絶好のロケーションだ。どうしてあんな魅力的な古都をもっとうまく活用出来ないものだろうか。実に勿体ないと思う。財政的にも厳しいエジプトが、そんな大プロジェクトを実現出来るのか疑問であるが、すでに都市としての輪郭は出来上がって、エンパイア・ステート・ビル(381m)より高く、アフリカ随一の385mの高さを誇る超高層ビルを中心に20棟の高層ビル街が完成しているようだ。それらは、当面エジプト政府の財政負担はなく、砂漠の土地売却とほとんどが中国国有企業の一括受注と民間企業の投資、及び支出によって賄われる。エチオピアの高速鉄道をはじめとして、中国の開発援助によりアフリカは赤い中国カラーで塗り尽くされている。

 折も折、ロシアのウクライナ侵攻に関して国際的にロシア非難の声が強くなっているが、去る24日国連総会でウクライナの人道危機について、「ロシアの敵対行為の結果」と明記した決議案が140カ国の支持を得て採択された。だが、その直後に南アフリカが国際社会はロシア非難で一致しているわけではないとする決議案を提案した。これにはウクライナ国連大使が激怒したようだ。南アがロシア寄りの対応を取るのは、反アパルトヘイト闘争で旧ソ連から支援を受けたことが影響しているようだ。ロシアを非難しないアフリカ諸国が多いのは、南アばかりでなく、国連加盟のアフリカ54カ国の内、採択された決議に20か国が棄権したことでも分かる。ロシアと中国を非難しない国を挙げたら、アフリカ諸国の内過半数が手を上げるだろう。

 似たような事例がある。一昨日国連安保理事会で、大陸弾道弾(ICBM)「火星17」を発射した北朝鮮への追加制裁について、ロシアと中国が反対を表明した。彼らはむしろ制裁緩和に言及したほどである。ロシアと中国の言い分がふざけている。ロシアは、「制裁の強化は、北朝鮮市民を社会経済的、人道的なリスクにさらすことになる」と言い、中国は「一方的に制裁を強調するより現実的な行動を取るべき」とモラルの基点を都合の良いようにシフトしながら主張して、まるで論理の正当性が感じられない。それならウクライナに対してはどうなんだと反問したい。日本政府もウクライナ問題が一段落してから、今後ロシアと中国との外交には、よほど褌を締め直して取りかからないと足元を掬われる恐れがある。

2022年3月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5430.2022年3月26日(土) 北朝鮮が発射したミサイル「火星17」

 昨日北朝鮮が発射した新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17」については、ロシアのウクライナ侵攻で欧米対ロシアの対立が深まっている隙間に行われたことに、国際社会はショックを受けている。岸信夫防衛大臣も「これまでの一連の発射とは次元の異なる深刻な脅威だ」と述べた。アメリカが受けた衝撃もとりわけ大きいようだ。

 トランプ前大統領が金正恩総書記と直接取引し、核実験とともにICBM実験中止の約束を取り付けようとしたが、まとまらなかった。だが、アメリカが無条件で協議再開を呼び掛けたが、北朝鮮は制裁解除を最優先に求めて無視した。北朝鮮にとって重要なことは、アメリカとの軍事力の差を埋めるための核戦力であり、ICBMは必要不可欠だとみている。将来の米朝協議を見越して核ミサイル開発を進め、「非核化」どころか「核軍縮交渉」に持ち込もうとの狙いもある。それらを考えて北朝鮮は発射に踏み切ったと考えられる。

 アメリカにとって今までのミサイル発射と比べて、より深刻に受け止めているのは、「火星17」が大型化し、飛距離も大幅に伸びて1万5千㎞以上を飛行出来ると見られているからである。そうなれば、首都ワシントンをはじめ、全米の都市がすべて射程距離内に収まる。韓国内でモンスターと恐れられているこの「火星17」については、今戦争中のロシアと北朝鮮の後ろ盾の中国が、従来から新たに北朝鮮に対して制裁を科すことについてアメリカと正反対の姿勢を示しており、国連の緊急安保理事会で一致して見解を示すことは、難しいと思われる。

 些か横道に逸れるが、「火星17」と呼ばれている、この「17」という数字は、イタリアでは最も忌み嫌われている数字である。その理由を調べてみると、「17」をローマ数字で書くとXVIIとなり、これを並べ替えるとVIXIとなる。これはラテン語でVIXIが、VIVO「私は生きている」の過去形になり、「私は生きていた」と言う意味で、墓石に刻まれる言葉だからだそうである。因みにイタリアでは、ホテルに「17号室」はなく、各空港に「17番ゲート」がなく、アリタリア航空では「17便」はなく、機内に「17列」がないほど徹底しているらしい。奇跡でも起きて「火星17」が、落下して墓石に刻まれることを願うばかりである。

 それにしても世界中から経済制裁を受けて、国内経済は行き詰まり状態で国民は貧しい生活を強いられているが、その中でどうして金正恩・独裁政権は巨額の経費を注ぎ込んでまでミサイル開発に熱中しなければならないのか、金正恩総書記以下共産党幹部の頭の構造がどうなっているのか覗いてみたいものである。

2022年3月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5429.2022年3月25日(金) うんざりする事件の連鎖発生

 世界はロシア軍のウクライナ侵攻で騒がしくなり、昨日も北太平洋条約機構(NATO)や主要7カ国(G7)の首脳らが、ロシアに対する制裁をどう加えるかと話し合った。その最中に東部マリウポリでは孤立した住民1万5千人がロシアへ強制連行されたとの情報が入った。そしてこの騒ぎの最中に世界の非難を気にもせず、毎度自分勝手に振舞う北朝鮮が、またICBM「火星17」を発射した。射程距離1万5千㎞と予想され、今までの弾道弾を遥かに上回る能力を有するミサイルだ。

 このような世界の騒ぎとはまったく無関係のような姑息なことが、国内の政界や、実業界で行われていることに情けなくなる。前者について言えば、かねてより釈然としなかった、国会議員に支給される文書通信交通滞在費(通称文通費)について、与野党間で名称と目的を変更し、月払いだった支払いを在職日数に応じた日割り支給することで合意したというのである。実質的には何の改正でもなく、言い繕っているだけだ。

 国会議員は基本的に昭和22年に決められた歳費、旅費及び手当等に関する法令によって支給額が決められている。衆参院両議員ともに、毎月129万4千円を支給され、年に2度のボーナス各314万円、計2180万円が支払われる。その他に政治活動を支える経費として毎月100万円が手渡される。実はこれが、文書通信交通滞在費(通称文通費)と言われるあやふやな費用で、使い道を明らかにする必要がなく、出費を証明する領収証も不要で、他にJR新幹線グリーン車も無料という手厚い待遇である。他にも秘書の給与3人分を支給し、議員会館に1室を用意され、東京以外の議員には、都心に宿舎をあてがわれるという厚遇ぶりである。今回特に問題となったのは、文通費が表面上1日でも在籍とあれば、1か月分が支払われるという理不尽さを国会議員自身が問題視したのである。ところが、議員同士お互いに特権を放棄する気はなく、従来と変わらず、表面的には改正したように見せかけているが、その実態は元の木阿弥という体たらくである。日本の政治家なんて自らの利得ばかりを考えているだけだということがよく分かる。

 もうひとつ後者について言えば、昨日SMBC日興証券副社長が逮捕された事情である。大手証券会社が、株価を操作する金融商品取引法違反容疑ですでに同社役員ら5人が逮捕されていたが、昨日彼らは起訴された。同社は2009年にアメリカのシティグループから買収した前後に法人部が頼ったのか、起訴された外資系の即戦力の人材だった。エクイティ部と呼ぶそうだが、何と‘EQUITY’とは「公正」と言う意味ではないか。その彼らが今回の相場操縦の主役だった。ただ、逮捕された副社長は親会社の三井住友銀行から派遣された。今後社長の責任も問われるだろう。行政処分も行われるものと見られている。

 いずれにせよ前記2件の政治、及び経済界の事件は、いずれも世間を舐め切っているとの印象が拭えない。

2022年3月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5428.2022年3月24日(木) 6月に右眼白内障手術を予定

 昨日はかかりつけの整形外科医院で、その前日東京医療センター担当医師からほとんど回復見込みがない高齢者特有の症状だと、厳しい診断をされた両手指の変形性関節症について、ご相談したところ、陽気が暖かくなれば多少回復するでしょうとのお話しに加えて、両手指のリハビリ体操を教えていただいた。指の関節が痛むので、指を揉むことはあるが、ぐっと強く握りしめることはなかった。今日握ったり、伸ばしたりした方が効果的だとアドバイスをいただいた。新しい取り組みなので出来るだけ拳を握ったり伸ばしたりしている。少しでも回復するのを期待しつつ、これからも続けて行きたいと考えている。

 そして、今日は眼科医に出かけた。昨年12月に診てもらった際、やや早いので、今年3月になったら右眼の白内障手術を受けるかどうかを判断しましょうということだった。今日は眼底検査をやり、しかも右眼の視力が低下したということから、手術をすることに決まった。そこで左眼の手術でお世話になった東京医療センター野田医師に再び診ていただくよう予約していただき、6月8日に野田医師を訪ねることになった。前回問題なく手術していただいたので、気持ちとしては安心している。

 さて、ロシアがウクライナへ侵攻を開始してから今日でちょうど1か月が経過した。ロシア軍がウクライナを北東南の3方から攻め入り、情け容赦なく無差別に病院、学校、施設などを爆撃して子どもを含む多数の犠牲者を生んだ。母国から命からがら隣国へ逃げた避難者の数も360万人を超えた。怖いのは、ロシア軍が生物・化学兵器を使用する恐れがあることである。更に、狂ったプーチン大統領が核のボタンを押すことである。それでもここへ来てロシア軍の勢いがやや衰えたと報道されている。それを巡っては、昨23日アメリカ国防総省高官が、首都キエフ周辺でウクライナ軍がロシア軍を押し返したとの見方を示した。同時に、北太平洋条約機構(NATO)が、侵攻後のロシア兵の死者が最大1万5千人にのぼると伝えた。ロシア軍は短期決戦に失敗したとも言われている。ひとつには、ウクライナ軍の抵抗が厳しくなったことで目指す首都キエフを占拠出来ないことである。もうひとつは、ロシア国内に反戦運動がじわじわと膨らんできたことである。

 国際司法裁判所は、プーチン大統領を戦争犯罪人として裁くことを検討しているようだ。戦争がロシアの勝利に終わるか、ウクライナが望む停戦協定に持ち込めるか不明だが、どうあっても、戦後国際社会におけるプーチンの行動に対する責任追及と非難は止むことはあるまい。プーチン自身もそのことは百も承知で、聞く耳を持たずに突撃している。ナチの終末期に、ヒットラーが自殺したようにプーチンもそれと同じような行動に出るのではないだろうか。

 かつて共産国家だったロシアが手当たり次第に他国民を残虐に殺戮している時に、奇しくもアメリカのクリントン政権で女性として初の国務長官を務めたマデレーン・オルブライト氏が昨日死去された。84歳だった。オルブライト氏は、旧チェコスロバキアで生まれ、ナチス政権下では迫害から逃れてイギリスで過ごし、その後一家でアメリカへ移住した、旧ソ連や東ヨーロッパに精通した政治家だった。ナチスの支配下から逃れたアメリカ政府の元高官の死が、今度ウクライナ侵攻を冒したナチ化した今日のロシアのイメージと重なるのは、仕方がないだろう。

 夜になって久しぶりに海外から朗報が入って来た。11月カタールで開催されるサッカー・ワールドカップの最終予選で、日本がオーストラリアを2-0で破り、日本は7大会連続出場を決めた。メデタシ!メデタシ!

2022年3月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5427.2022年3月23日(水) ウクライナ大統領、国会で演説

 今日午后6時より、国会議事堂内の会議室でウクライナのゼレンスキー大統領がリモートによる生演説を行った。NHKが同時中継したので、ずっと目を凝らして観ていた。大統領は日本がロシアの侵攻と同時に援助の手を差し伸べ、アジアで最初にロシアへの制裁に踏み切ったと日本に感謝し、引き続き制裁をかけ続けて欲しいと述べ、日本の調和能力と文化に敬意を表し、日本とは価値観の基準が同じだと話した。国際機関に協力をお願いしているが、中々機能しない。国連をはじめ国際機関をあまり信頼出来ないようで、国連を改革する必要があるとまで述べた。最後に「ウクライナに栄光あれ!日本に栄光あれ!」とともに手を携えて苦境を乗り切って行こうとする意思を示した。終わって山東昭子参院議長が心はひとつと挨拶された。約12分間にしか過ぎなかったが、衆参両院議長以下国会議員が聴講した。岸田首相は感銘を受けたと話していた。外国の元首が日本の国会議員に向けてメッセージを画像で伝えるというのは極めて異例である。

 ところで、ウクライナ情勢と新型コロナウィルス感染拡大の話題が、大きく取り上げられ、とかく看過されがちだが、昨日参議院本会議で2022年度予算が成立した。野党の国民民主党が、野党間で存在感がないと見られていることに匙を投げたのか、これまでの立場を変え賛成に回ったのも前代未聞である。予算の総額たるや、何と過去最大の107兆5964億円である。私が大学に入学し、初めて経済学を学んだ1959年度の一般会計予算が1兆4千億円だった63年前に比べれば、ざっと百倍近くもあり雲泥の差である。中でも社会保障費35兆8千億円と、防衛費5兆3千億円はいずれも過去最大となり、コロナ対策のための予備費として今年度と同様に5兆円が計上された。特に防衛費の膨張は年々加速され、かつては一般会計予算の1%以内との取り決めが、今やその枠は取り外された。世界で第9位の軍事国家である。今やあのロシアの2020年度軍事予算が7兆1千億円であるのに比べてもそうひけは取らなくなった。

 ウクライナへのロシア軍の侵攻以来、中国の台湾侵攻が懸念されているが、最近台湾のシンクタンクが行った台湾国内の世論調査によると、台湾有事に備えて米軍の参戦を信じている人が、34.5%であるのに対して、自衛隊が参戦すると回答した人が、米軍を遥かに上回る43.1%だった。台湾の人たち日本への信頼が高いのは嬉しいことであるが、それほど期待されるのは迷惑千万である。それほど日本の防衛力は外国人から見ても強大に見え、頼りにされているようだ。しかし、日本国憲法には、日本は軍備を有しないとはっきり明記されている。このことを日本政府ももっと外国にPRすべきである。

 さて、アメリカのブリンケン国務長官は、21日ミヤンマーの少数民族ロヒンギャに対するミヤンマー国軍の迫害を「ジェノサイド(集団殺害)と人道に対する罪」に認定したと発表した。本件に関して私は機会を捉えて度々、持論を披瀝しているが、この迫害事態は確かに残酷なものと思えるが、その迫害の真の責任は、ミヤンマーではなく、仕掛け人であるイギリスにこそ問われるべき問題である。このロヒンギャを彼らの母国バングラデッシュから強制的にミヤンマーへ移住させたイギリスにこそ、その迫害の責任は問われるべきである。アメリカの調査も判断も甘い。ジェノサイドの原因を作ったのはイギリスであるということを忘れてもらっては困る。

2022年3月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5426.2022年3月22日(火) 狂人国家ロシアから嫌がらせ

 今日は本当に寒かった。昼頃にはみぞれ交じりの空模様となった。4週間ぶりに東京医療センターで、先月症状を宣告された変形性関節症の検査をしてもらったところ、前回より数値が後退している。担当医師にもう少し良くならないだろうかと尋ねたら、年寄り特有の症状なので、良くなる可能性ほとんどないとすげない回答だった。手の指の硬直化は、特に生活上差し支えることはないが、若干痛みを伴うことと、思い切り手の指を使えないことが不便である。これ以上悪化しないことを願うより仕方がないようだ。

 さて、今日もロシアのウクライナ攻撃はエスカレートするばかりだ。ウクライナから伝えられる悲惨なニュースにはとても黙っていられない。ロシア軍はウクライナ市民が逃げ込んだ施設を攻撃して多数の犠牲者を出している。強気のプーチン大統領は、容赦ない。ロシアに対する制裁、非難決議などに対して非友好国として、ロシアは対抗手段に出て来た。それは日本にとっても例外ではない。

 昨日ロシア外務省は、日本との北方領土問題を含む平和条約交渉について「継続する意思はない」との声明を発表した。いよいよ北方4島を返す気がないことを明言したのだ。今までモスクワからの遠隔地に日本から経済支援を引き出すために、返還の気持ちをちょろっと見せたりしていた。だが、遂に本音を言い出してきた。ロシア政府は旧来より北方4島を日本に返還する意思などまったくなかったのだ。返しても好いと日本側に思わせておいてその実その気はまったくなかったのだ。

 太平洋戦争終戦間もなく日ロ不可侵条約を無視してすでに降伏していた日本領土に強引に土足で乗り込み占拠して自国領土と一方的に宣言した。爾来旧ソ連は日本領の北方4島を国際法無視の不法占拠で、いかに日本が返還を求めても断固拒否してきた。いわゆる火事場泥棒である。こうなっては、日本は今までのお涙頂戴のお願いで4島を返してもらおうではなく、正面から戦後のドサクサに紛れてわが領土を無法に占領したロシアに対して「ロシアはわが国の領土を強奪した」と国際社会に訴え、糾弾して、世界の賛同を取り付ける外交手法に切り替えるべきであると思う。それでもロシアは返還する気持ちは毛頭ないだろうが、あらゆる機会を捉えて日本は世界に訴えるべきであると思う。過去においてロシアが約束を守った例はほとんど皆無だと思うが、コツコツとアピールして、例えいくら時間がかかろうとも、プーチン世代では難しくとも、未来永劫にドロボー国家ロシアが恥の上塗りをして世間に醜態を曝け出す時間はやって来ないわけではないと思う。

 プーチン大統領が核のボタンを握っているため、アメリカをはじめ、どの誰も彼を追い出そうとも、ロシアを戦争でやっつけようともしない。プーチンは分かっていて悪あがきをしているのだ。もうこうなったら1日も早く、ブルータスの登場を待ち望むだけである。

2022年3月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5425.2022年3月21日(月) 母校幕張小学校創立150年記念誌

 春のお彼岸のお中日である。3連休の最終日とあって各地で大分人通りがあったようだ。しかし、お墓参りはどうだろうか。わが家でも新型コロナウィルスのせいで3年近くもお墓参りをしていない。コロナが終息したら出来るだけ早めに先祖のお墓参りをしたいと思っている。昨日東京で桜の開花が伝えられたが、全国各地からも桜の便りが聞かれるようになった。上野公園の桜は大分開花しているようだが、宴会や大声を出すことを自粛要請されているので、例年の賑わいはない。

 さて、今日母校・千葉市立幕張小学校の教頭先生から、昨年創立150周年を迎えた母校を記念してこのほど発行された記念誌を、兄と弟2人分を合わせて4冊を送っていただいた。校舎の写真に「新しき世の風に息吹かん~」と校歌の一節が書かれているが、この校歌もわれわれが在校中に校歌とされものである。すでに今月5日に母校では、教職員、生徒、PTA関係者らだけで1年遅れの祝典を行ったという。昨年7月私も校長から寄稿文を依頼され寄稿したが、意外だったのは150年の歴史ある母校卒業生の名文を楽しみにしていたところ、千葉市長を始めとする行政職の方々、学校PTA関係者、現校長以下歴代校長らの他には、卒業生として作家の椎名誠氏と私のたった2人で合計13名しか寄稿されていないことだった。しかも椎名氏とは深い因縁がある。最新著「八十冒険爺の言いたい放題」の表紙帯に推薦文を書いてもらったし、亡くなったクラスメートの実弟で、彼の兄とは野球仲間だった。カラーフルな記念誌を見ていると懐かしさが込み上げて来る。

 卒業して71年が経つが、町も学校も大きく変わった。一番の変化は、幕張町が千葉市へ編入されて、遠浅の海岸が埋め立て工事されて毎夏海水浴をした海岸がなくなったことである。今では埋立地の上には高層ビルが建ち並ぶようになった。空中写真を見ても大体わが家の立地は見当がつくが、周囲の環境は大きく変わってしまった。2階だった木造校舎の学校も4階建てコンクリート建築に再建され、校庭内にあった1本の大木もなくなってしまった。

 幕張メッセが建設され、国際見本市や国際会議が開かれるようになり、近くに体育館や野球スタジアム、ホテルなどが林立して私たちが潮干狩りをしたり、埋め立て地で野球をやった当時の面影はまったく消えてしまった。

 今でも世話役が面倒をみて毎年のようにクラス会を開いていたが、このコロナ禍でこの3年近くクラスメートに会うことも出来ない。交通の便が良く、東京にも近いにも拘わらず、今以て田舎臭さを漂わせている幕張だが、感受性の豊かだった小学生時代を素朴に、自由奔放に過ごせたことは幸せだった。田舎町の名残りだろうか郷愁を感じるのは、今もこの幕張に住んでいる当時の同級生がまだ何人かそのまま居住していることである。これまでこの幕張を訪れたことがほとんどなかったが、この機会にコロナ明けには一度潮の匂いとノスタルジアを求めて母校の伝統を探りに訪れてみようかと思っている。

 明日の東京地方は最高5℃の真冬並みの気候になり、電気の消費量が増えることから、16日の地震により福島県の広野火力発電所の機能が失われ、電力ひっ迫が予想されるとの判断で、政府は夜になって「電力需給ひっ迫警報」を初めて発令した。

2022年3月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5424.2022年3月20日(日) 弱者を痛め、手当たり次第に攻撃するプーチン

 今日東京では桜の開花宣言があった。一昨日、昨日は4月の並みの陽気と言われるほど暖かかったが、今日は少し冷え込んだ。その上夜間に雨が降ったために数日前まで満開だった庭の白梅がほとんど散ってしまった。昨朝は1羽の鶯が飛んで来たが、別れを惜しむ「ホーホケキョ」の鳴き声は聞かれなかった。残念ながら今年も鶯の美声を耳にすることはなかった。年々歳々自然の装いが消えていく。近所の空き地に数年前に何軒かの家屋が建築され、一層自然が姿を消した。周辺は家屋が密集しているわけでもないが、自然界とは縁遠くなって行くのだろう。書斎から外を眺めると宮前公園の桜の木が見える。これから桜の花を見て、春の風情を楽しみたい。

 今日駒澤公園に出かけた時、いつも通り河津桜が咲く一角に立ち寄った。先日満開だったが、昨日辺りから樹木に若葉が見えて来た。ピンク一色だった河津桜に黄緑色が交じるようになった。いずれ桜が開花する前にこの河津桜は散ってしまうことだろう。毎年同じ自然現象を繰り返しているのだが、それが季節感を感じさせてくれて感慨に浸ることが出来る。

 さて、16日に東北地方で起きた地震の被害状況を伝える以外に国内にこれという大きなニュースがないせいもあり、連日新聞のトップ記事はロシア軍のウクライナへの侵攻報道ばかりである。このところ南東部のマリウポリの市街戦が激化している。すでに開戦以来ウクライナを脱出したウクライナ避難民の数は350万人を上回ると言われているが、その1割に当たる35万人の市民がマリウポリ市内で孤立している。彼らは、ロシアが「人道回廊」などという市民を優先的に退避させるルートを設置したが、その実それは有名無実化している。悪しき前例として、2016年にロシアの支援を受けたシリアの強権政治のアサド政権が、アレッポの町で行った「人道回廊」と同じやり方である。ここでも多くの罪もない市民が殺された。

 プーチン大統領のウクライナ侵攻に際し理不尽で無慈悲なやり方は、8年前にクリミア半島の併合を一方低に宣言した時と酷似している。また、そのやり方も有無を言わせず相手国の信頼と弱みにつけ込んで強引に占領してしまう不条理である。

 日本にとっても無視出来ない案件が改めて浮上した。実は、17日岸田首相は参議院予算委員会で、北方領土について「ロシアによる北方領土の占拠については、法的根拠のない占拠であり、不法占拠という立場だ」と述べたが、2009年に当時の麻生首相が国会で「ロシアの不法占拠」と述べて以来この表現はなかった。北方四島は終戦直後、旧ソ連が降伏後の四島へ上陸して、国際法違反に当たる不法占拠をして以来不法占拠状態が続いているのである。その間プーチン大統領と安倍首相が蜜月の仲と言われて、首相はプーチン氏の機嫌を損ねないようこれまで「法的根拠のない形で占領」と遠慮がちに弱い表現でしか北方領土占領を糾弾するような表現してこなかったが、クリミア半島占拠がそうであるように、主権まで冒しかねないロシアの対応に、漸く日本も言うべき筋論を主張するようになった。とにかくプーチン大統領は、何でもかんでも近くにある物は、手に入れないと気が済まない覇権主義者の本性を遂に現したようだ。

2022年3月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5423.2022年3月19日(土) わが身の回りにもハッカーが・・・。

 今ウクライナ戦闘状況の過激化に伴い、ウクライナ及びロシアへのサイバー攻撃も激しくなり、両国への通信妨害が大分露骨になってきたようだ。ウクライナのゼレンスキー大統領のそっくりさんが、ウクライナ軍兵士に対して武器を捨てて降伏するよう命じるフェイク画像まで流れた。最近国内でもブリヂストンタイヤは、アメリカ国内の自社工場がサイバー攻撃に遇い1週間製造停止にしたという。森永製菓も複数のサーバーから不正のアクセスを受けて製造関係のシステムの一部に障害があったという。

 実は、昨日午後3時過ぎに私の2台のPCもサイバー攻撃でホームページが見られなくなってしまった。午前中はいつもと変りなく観ることが出来た。それが、デスクトップのPCの画面上には、「502 Bad Gateway」の表示が出て、画面は真っ白だった。もう1台のノートPCの画面には、「警告:潜在的なセキュリティリスクあり」との文字が出た。直ぐに日頃世話になっているITコンサルタントへメールで実情を伝えた。すると4時過ぎになってコンサルタントから、サイバー攻撃されたグループのハッカーは排除され復旧したと連絡があり、早速2台のPCを観てみたところ、いつも通りの画像を観ることが出来てホッとしたところである。

 最近不正アクセスと言うべきだろうか、親切を装った不正らしきメールのアドバイスがあるが、どうも信用し難く、下手にアクセスしてダウンしたら困るので、その種の見知らぬメールは、すぐ削除するようにしている。

 さて、相変わらず自らの言い分が正しいとばかりにウクライナ侵攻を正当化しているプーチン・ロシア大統領は、昨日20万人が参加したモスクワのスタジアムで開かれた、クリミア半島併合から8年の記念集会に出席した。2014年にウクライナで起きた親ロ派政権の崩壊は「クーデター」だったとし、クリミアではロシアへの帰属を求めた住民が「ネオナチや国粋主義者に対する防壁を築き、ウクライナは東部で武装蜂起した親ロ派勢力へジェノサイドを行った」との一方的な歴史観を語った。テレビ画面上には、ロシア国旗を振り回して喝采する熱狂的な人々でいっぱいだった。いつも通りウソを交えて自分に都合の好いことだけを話して、国民を騙すプーチン流のやり方である。

 一方、昨日行われたアメリカのバイデン大統領と中国の習近平国家主席とのテレビ電話会談で、中国がロシアに対して軍事・経済支援を行う可能性があるとみて、バイデン氏は習氏に警告したとみられている。習氏はフランス、ドイツとの首脳会談で、中国は国際社会とともに積極的な役割を果たしたいと語ったようだが、今日に至るまでロシアへの支援を匂わせるような発言をしていながら、積極的な役割をまったく果たそうとしないではないか。

 最近のアメリカと中国政府高官のやり取りをみていると、見え透いた中国のウソと狡さが匂ってくる。サリバン大統領補佐官の「中国がロシアにどのような形の支援、物質的或いは経済的支援を実際行っているのか、注意深く見守っている」と述べたのに対して、楊潔箎政治局員は「ウクライナ情勢は中国も望まないものだ。中国は和平交渉の促進に注力している」と応えている。中国は何もやっていないではないか。また、ブリンケン国務長官が「中国は自らを中立的な仲裁者として描こうとしながら侵略を非難することを拒んでいる」と責めたのに対しても、王毅外相は「ウクライナ問題の解決に必要なのは冷静さと理性であり、火に油を注いで矛盾を激化させることではない」と持論を述べつつ、冷静さと理性は示さずに相手に肩透かしを食わせているだけである。中国は屁理屈さえ言えば、何事も言い逃れることが出来るとでも考えているようだ。国際社会を少し舐めているのではないか。

2022年3月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com