3703.2017年7月3日(月) 都議選自民惨敗は、国政に影響するか?

 結果が出た。昨日の都議選では「都民ファーストの会」の圧勝、自民党の大惨敗だった。予兆はあったが、これほどの大差になるとは思いも寄らなかった。「都民ファーストの会」は、一時の小池ブームが豊洲市場決定に至るプロセスに不審感を持たれたこともあり、やや影が薄れた感じだったが、自民党本部にいくつか大きな失点があり、反自民票に加えて浮動票も集めて完勝した。

 多くの評論家や政治学者は、敗因の根っこは安倍一強による安倍首相自身の驕りとそれを黙って見ている取り巻きにあるとコメントしている。政治家一家に育ち、我儘に育て上げられ、一度は首相として失敗しながらも何とかそれを教訓として活かし、野党が力を衰えていく過程で2度目のチャンスに1回目失敗の反省を活かして選挙で連勝し、それが党内で安倍首相への求心力を高め、力を養っていくことになった。

 だが、最近の首相周辺のスキャンダルに対して、首相自身が説明責任を果たさず、閣僚や取り巻きの疑念を呼ぶ言動に対しても確たる指示を出すわけでもなく、庇い続けている始末である。これを批判するメディアに対して、一部の自民党幹部からは逆にメディアの悪口を言って憂さ晴らしをしている有様である。

 「都民ファーストの会」は6議席から49議席へ伸ばし、公明党を含む小池支持勢力を合せると79議席となり、全127議席の過半数を優に凌駕している。一方の自民党は、57議席から23議席まで落とし、過去最低の38議席から更に深い谷底まで落ちてしまった。昨年小池知事の知事選当選直後に嫌がらせを行った川井重勇・都議会議長、高木啓・自民党都連幹事長らも、揃って定数削減の影響を受けて次点で落選した。かつては、東京は自民党票が少なく、与党自民党も東京都民に気を遣っていたものだが、今では自民党都議の割合がほぼ過半数にまで増えていたとは、眠れる首都を表している。今漸く本来のリベラル東京に戻ったような気がする。それも毎度投票率が低下しつつあったからであるが、幸い今回は前回より若干上がって51.28%になったが、まだまだ低い。せめて60%台に届かないようでは、本当の表現の自由によって選出された議員とは言えないような気がしている。

 これから小池都政にとっては反対勢力のボスのような存在がいなくなるが、やるべき課題は多い。今回の選挙では敵失による失点に助けられた一面が多い。これからは「都民フォーストの会」が知事を助ける形で実行可能な政策立案に知恵を絞り、それを堅実に実施することが大切である。併せて、安倍政権に対しても驕りを止め、外からの意見を謙虚に聞く耳を持ち、法律違反を犯すような閣僚は毅然として止めさせるくらいの気持ちでいないと「反安倍」の声は、いずれかつての60年安保闘争時代の祖父岸信介首相に対する「岸を倒せ!」のシュプレヒコールが、平成元禄には「安倍を倒せ!」に変わりかねない。

 さて、今やや体調を崩しているが、一昨日の採血結果を知りたくて森内科へ出かけた。やや憩室炎の傾向が診られるが、このまま食事療法を続けることと静かに生活するようアドバイスを受けた。その根拠はいくつかある。白血球数が基準値(3300~9000)より高く9300、赤血球数が426で基準値(430~570)より低く、ヘモグロビンも13で基準値(13.5~17.5)より低い。一番気になったのはCRPが2.43と高かったからだ。これはいつも標準値0.3以下を目標に2種の薬をずっと服用し続けているが、このところ0.4ぐらいで0.3以下に中々下がらない。それが2.43とはショックである。ただ、昨年憩室炎と診断された時は、11まで上がったのでぶったまげたものだった。それを考えれば、今日は憩室炎可能性がありやなしやの段階なので、このまま静かに収まってくれることを願っている。

2017年7月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3702.2017年7月2日(日) 東京都議選の結果は?

 毎年2度ゼミの仲間、赤松晋さんがチェリストとして活躍する上野浅草フィルハーモニー・オーケストラ定期公演会が浅草公会堂で開かれる。今日もいつも通り多くの友人やその連れ合いが参加した。

 また、一方で今日は注目されている都議会議員選挙の投票日でもあり、急ぎ投票所で投票を済ませて浅草公会堂へ駆けつけた。今日の演奏会はこれまでとは演奏曲目が幾分異なり、ガーシュインの「キューバ序曲」、グローフェの組曲「グランド・キャニオン」、そして映画で一世を風靡した「スター・ウォーズ」だったが、それなりに楽しい演奏で、特に「スター・ウォーズ」では覆面をつけた演奏者も何人かいてユーモア感の漂う明るい雰囲気が流れた。アンコールにNHK「新日本紀行」の富田勲作曲のテーマ・ミュージックを聴けたのも懐かしかった。今日は、初めての人も加え23名も参加してくれ楽しいひとときを過ごすことが出来た。

 これからもいつまでもこのような心から楽しめる演奏会が続けられることを期待したいところだが、チェロを演奏する赤松さんの心身の負担も大変だと思っている。次の公演が年末に行われるが、しばらくすると毎週土・日曜日に厳しい練習があるそうで、いつまでわれわれの我儘な期待を押し付けることが許されるだろうか。いずれ彼をしばりから解放してあげなくてはいけないと思っている。

 さて、8時過ぎに帰宅したところ、注目の都議選開票の途中経過が公表されていた。ある程度予想されてはいたが、驚いたのは小池知事率いる「都民ファーストの会」が36議席も獲得し、その反面第1党だった自民党が何とゼロだったことである。時間の経過とともに更に結果がはっきりすると思うが、自民党は8年前の過去最低議席を大きく割り、その一方で「都民ファーストの会」が過半数を得ることが確実となった。

 都議選が国政と必ずしもリンクするものではないが、つい最近の自民党指導層の軽薄な言動と、安倍首相の森友学園、加計学園に絡む不審な行動が都民の信頼を失ったことは間違いない。いずれにせよ明朝には判明するだろう最終結果を待ちたいと思う。

 ことの序と言ってはご当人には申し訳ないが、破竹の勢いで勝ち続けて来た中学生棋士藤井聡太四段が、竜王戦決勝トーナメント2回戦で佐々木勇気五段に敗れ、デビュー以来の30連勝は成らなかった。惜しかったが、まだ僅か14歳、一層の努力と精進を期待したい。

2017年7月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3701.2017年7月1日(土) 香港が中国に返還されて20年

 下腹部の具合が思わしくなく、昨夕から大分痛みが感じられるようになった。トンプク錠を飲んでも中々痛みが消え去らない。就寝中も痛みが出て、ほぼ2時間弱毎に痛みで目が覚め、序にトイレに行く有様である。今朝になっても痛みを感じたので、思い切って森内科で診てもらうことにした。

 ちょうど1年前の昨年7月6日のブログを見るとその日に森内科で診てもらい、翌7日に森医師から数値がおかしいと緊急電話をいただき、東京医療センターで診察を受けることになった経緯が書かれている。結果的に「憩室炎」との診断でしばらく薬療法と食事療法を続けたことを想い出す。今日も聴診器で下腹部を診てもらったところ、昨年とやや似た症状で憩室炎再発の可能性があるとの診断だった。血液を採り、結果は明後日に分かるということだった。当分食事毎にペニシリン系の抗生物質、ロキソニン、整腸剤の3種の薬を服用することになった。どうも若いころのように毎日健康とは行かなくなった。しばらく自重しなければいけないと思っている。

 さて、今日は香港が中国に返還されてから20年目という節目の日に当たる。もう20年も経ったかという感じである。20年前はまだ現役の旅行エージェントとして、大きなマーケットだった香港のドラマチックな体制変換に自分なりの考えを述べたことを想い出す。

 返還20周年記念式典出席のため、昨日習近平国家主席が初めて香港を訪れた。特異な1国2制度制を採用している中国ではあるが、近年中国の経済力が強まるにつれ、中国は国家主権を最優先にしてこの制度に揺さぶりをかけている。確かに1人当たりのGDPでは、今も中国は香港の1/5程度にしか過ぎない。しかし、その差は急速に狭まっており、香港上場株式の時価総額に占める中国企業の比率で言えば、60%を超えている。

 このような強い経済力をバックに、中国が香港に経済以外の政治、司法の場でも圧力を強めつつある。中国返還時に香港の社会体制である自由主義をこれまで通り容認するとして、英中間で約束された1国2制度が、今や風前の灯火となっている。

 その一方で香港人(香港に住む中国人を含む)にとって「自分たちは中国人」という意識は薄く、「自分たちは香港人」との自己意識が強くなりつつある。元々自由港だった香港の人々にとっては、長い間の自由な資本主義経済が最も香港には根付いたものであり、生きがいでもある。香港は力のある親元の中国から「言論と表現の抑圧・弾圧」というプレッシャーをかけられているが、一番大切なことは、香港人がどういう体制を望むのかということである。今のように中国の支配下であるが故に、他国の干渉は許さないとする中国式非民主主義が蔓延ることは決して香港人を幸せにはさせないであろうし、中国にとっても長期的に見れば決してプラスにはならないだろう。

2017年7月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3700.2017年6月30日(金) 中国民主化のリーダー・劉暁波氏が出所?

 早いものでもう今年も今日でちょうど半分が過ぎた。「光陰矢の如し」とよく例えられるように月日の経つのは実に早い。特にこちらが年齢を重ねるに連れてそのスピードは益々加速するようだ。時折来世はそう遠くないのではないかと本気で思うことがある。だが、やること、為すことが多いのに、やり残したまま呼ばれたからと「はいよ」と安請け合いして耒世に行くわけには行かない。まだまだやること、やらねばならないことは山ほどある。冥途へのお土産も手当てをしていない。出来るだけ引き延ばしたいと思っている。

 そんな時にこのところ腹具合がまた悪くなってきた。今ひとつ下腹部の調子がパッとしない。偶々今日は松本整形外科医院で診断してもらったが、この1カ月間は血圧が安定して高い方の数値が、1日として140に届いた日はなかった。こんなことは最近では記憶にない。つまり血圧が安定してきているのである。その一方で腹具合が勝れないのは、4月以来である。やはり早めに森内科医院で診てもらおうと考えている。

 さて、中国から理不尽で不可解なニュースが入って来た。民主化運動のリーダー格で、当局に逮捕され刑務所内でも人権を剥奪されているような話が漏れ伝えられていた劉暁波氏が、獄舎から病院へ身柄を移されたというニュースである。劉氏は中国共産党政府から反国家行為を行ったと一方的に罪を被せられ、獄舎につながれ、言論の自由を抑圧され、その後ノーベル平和賞を授与されたが、中国政府はこれを内政干渉と言い、受賞を認めていない。

 ここに来て唐突に劉氏の身柄を公の目に晒したのは、一見手厚い看護の様子を中国内外の人々に見せて中国政府が劉氏に行き届いた待遇を行っていると思わせるパフォーマンスである。現在劉氏は末期癌に侵され、このまま亡くなると中国政府が劉氏を弾圧したまま、病気の劉氏を看護せずに殺したと思われたくなかったからに過ぎない。アメリカを始め、多くの国から劉氏を介護しようという申し出があるが、これまで散々劉氏を痛めつけていた中国政府としては、劉氏の口から政府の極悪非道ぶりが暴露されることを懸念して、中国国内の刑務所外の病院で行き届いた治療を提供している画像を放映して、国民の反発と罪の意識から逃れようとしているのだろう。こんな人権抑圧の国が果たして民主国家と言えるだろうか。

2017年6月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3699.2017年6月29日(木) ブリューゲルの「バベルの塔」展鑑賞

 4月18日から上野の東京都美術館で展示中の「ブリューゲル『バベルの塔』展」が7月2日で終わりと知り、取るものも取りあえず急ぎ妻ともども見学に出かけた。この催しは朝日新聞が他企業と共催しており、朝日は前広に興味深い啓蒙記事を載せていた。「バベルの塔」については、私には格別拘りがある。そもそもこの絵画に関心を持ったのは、中学生か高校生の頃幼児向き絵本を通してこの絵を見て「人間の傲慢に対する神の怒り」とか、「世界中に多くの言語が生まれた理由」の説明に首を傾げながらも何となく納得が行ったことにある。その絵が「バベルの塔」であると知り、以来この絵を何とか見てみたかったのである。今から3~40年前に初めてオーストリアの首都ウィーンを訪れた時、美術史美術館でこの名画にお目にかかった。この絵を前にして、天を目指して上へ上へと傲慢な人間が登ったが、この絵ではまだ登り切っていないなと思ったものだ。

 実は、今日鑑賞した「バベルの塔」は、私がウィーンで見た絵とはほとんど同じ構図になっているが、似て非なる2枚目の「バベルの塔」で、絵画自体もやや小さい。「バベルの塔」が2作品あるとは寡聞にして知らなかった。これはオランダのロッテルダムのボイマンズ美術館に展示されているものを拝借したものだと知って当初は驚いた。

 もう一点特徴的だったのは、展示場近くに「INSIDE BABEL」と称して、漫画家にして映画監督でもある大友克洋氏が描いた繊細な「バベルの塔・内部図」が飾られていたことだった。これについて新聞では全面で微細に説明していたが、ここでは入場待ちの行列の前に2枚の「INSIDE BABEL」が置かれているだけだった。それにしても大友氏の発想が興味を惹く。原図に描かれた石工、煉瓦工、足場職人ら総勢1,400人の人物を始めとして当時の人々の生活を想像させる塔内部のスケッチを描いたものだという。しかし、これも興味深く面白かった。

 とにかく世界的な名画であるだけに、平日午前中にも拘わらず多くの見学者でいっぱいだった。見学者は皆熱心に並んで多くの絵画を楽しんで見ているようだった。 

 やはりそれなりに意味の深い世界的な絵画は、人の気持ちを豊かにさせてくれる。その意味では、好い機会を得られた。うっかりしていて見損なうところだった。

2017年6月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3698.2017年6月28日(水) 稲田防衛大臣の軽薄な発言

 東京都議選の応援弁士の動向を見てみると、これまでとは大分様子が違う。国政に一番近く、最も大事な地方選の中でも東京都知事選と都議選は中央政府としても最も気になり、何はさて措いても党幹部が応援に駆け付けるのが今までの習わしだった。それがどうだろう。本来なら都庁のある新宿で各党党首が、自党のPRと自党候補者への得票を期待して第一声を挙げるのが通例だった。今回は一番危機感を感じなければならない自民党が、安倍首相、菅官房長官らが裏ではともかく表立って姿を現さないのである。

 森友学園と加計学園の不透明な説明と事実隠蔽で支持率を落とし、応援は反ってマイナスだと候補者から忌避されていることもあるらしい。なんとまあ情けないことか。

 そこへ昨日稲田防衛相が板橋区の自民党候補者の応援で、「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」などと自衛隊の政治利用と受け取られかねないとんでもない呼びかけを行ったのである。稲田大臣は板橋区からは自衛隊練馬駐屯地が近く、自衛隊の活動にあたって地元に理解と支援をいただいているから感謝の気持ちを表したそうだが、ちょっと感覚がずれているのではないだろうか。自衛隊法第61条では選挙権の行使以外の自衛隊員の政治的行為を制限しており、特定の政党などを支持する目的で職権を行使出来ない。そもそも大臣が発言したことは、完全に自衛隊法に抵触している。こんなことは弁護士たる大臣には当然分かっている筈である。その点では、稲田防衛相は防衛大臣の資質に欠けているということになる。大体この稲田大臣はこれまでも言動において常軌を逸するようなことが多かった。

 これら大臣の発言に対して野党から強い非難の声が挙がっている。安倍首相の任命責任も問われると強く批判している。稲田大臣を罷免すべきであるとの強い要求も出されている。稲田大臣は、当初なぜ問題になったのかよく分からなかったようだ。発言は撤回するが、辞任はせず、職務を全うすると述べただけである。菅官房長官は、大臣は発言を撤回したので辞任の必要はないと各党の辞任要求を突っぱねている。政府首脳も、防衛相自身もことを少々甘く見ているのではないだろうか。この暴言が板橋区の立候補者の足を引っ張ることになるような気がするし、全般的に自民党の地盤沈下に繋がり、次の総選挙に影響するようになるのではないかと思っている。

2017年6月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3697.2017年6月27日(火) シルバー旅行の相談に乗る。

 過日ゼミの後輩・遠藤靖子さんから、夫婦で世界旅行をしたいので相談に乗って欲しいとの話を伺っていたので、承諾して今日新宿でランチをごちそうになりながら四方山話の中で夫婦の旅行について話し合った。ご主人は、つい最近までマレーシアで働いておられ、それも漸くメドがついたので最近帰国したのを機会に長年の約束だった世界旅行を夫婦で楽しみたいという夢のある話だった。海外生活も長いのでお2人とも語学が達者で、通り一遍の旅行というのではなく自分たちがこれまで行きたいと思いながら行けなかった都市を話し合いの中で見つけたいと言っておられた。靖子夫人からは最近ハヤカワ文庫から出版されたソフィー・ハナ著「閉じられた棺」の共訳書をいただいた。それが何と彼女と共訳しているのが、いろいろお世話になっているワイン評論家でもある山本博弁護士である偶然には、驚いた。

 今日の話ではまだ旅行先が決まったわけではないが、一応候補地としてスペイン、ポルトガル、スイス、チェコ辺りが良いのではないかと彼らも考え、私も薦めた。スイスへ行けば、当然アルプス周辺ということになるが、マッターホルンへ行くか、アイガーへ行くか、は今後考えられるようだ。ポルトガルは首都リスボンだけではなく、折角訪れるなら北部の古都ポルトも行かれるようお薦めした。

 振り返って我々夫婦は新婚旅行を含めてこれまで10回ほど2人で海外旅行を楽しんだが、エーゲ海クルーズ、カナディアン・ロッキー、ニュージーランドの旅が強く印象に残っている。しかし、この15年ばかりは夫婦で海外へ出かけていない。私1人だけ海外へ出かけているが、もう1度くらいは夫婦で出かけてみようとは思っている。

 さて、今日の夕刊各紙とテレビで私たちの感覚からすると信じられないような珍しいニュースが取り上げられていた。スペインのシュールレアリズムの画家サルバドール・ダリの遺体を掘り起こしDNA鑑定をするよう裁判所が命じたのである。ダリはすでに28年前に亡くなっている。その遺体を再び地上に曝け出すというのだ。理由は、ダリの娘だと主張する61歳の女性の訴えをDNA鑑定で検証するためだという。略奪結婚して10歳年長の妻を娶ったダリは、終生愛妻家としても知られていた。件の女性は母親がダリと関係を持って生まれたのが自分であると主張し、裁判所は親子関係の特定のためには遺体を掘り起こしてDNA鑑定以外に方法がないとの合理的?な判断に達した。それにしてもあまりにもおぞましい。

 仮にDNA鑑定の結果親子関係が確定すれば、当然その女性に遺産相続の権利が発生する。約90億円ほどの遺産額になるという。これに対してサルバドール・ダリ財団は掘り起こさないよう上訴するという。結論がどうなろうとどうもすっきりせず、素直に受け入れられない。真偽のほどは分からないが、事実だとするなら巨匠ダリも随分罪作りなことをしたものだ。

2017年6月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3696.2017年6月26日(月) 14歳の藤井棋士、前人未到の29連勝達成

 かねがね経営不振が伝えられていた自動車部品大手「タカタ」が、東京地裁に民事再生法を申請し受理された。事実上の倒産である。負債額が3月末で実に3,800億円で、自動車メーカーが欠陥エア・バッグ問題につき肩代わりしていたリコール費用などを加えると最終的に負債総額はざっと1兆円を超えると言われている。戦後の製造業の大型倒産としては最大規模であるが、過去に驚かされた倒産がある。新潟鉄工所、三田工業、興人、永大産業、林原など大型倒産した会社名が偲ばれる。とりわけゼミ親友が在職中に病死した後勤めていた新潟鐵工所が倒産したことと、大学同級生の父親が経営者だったコピー器の三田工業の倒産が忘れられない。

 「タカタ」は2008年に欠陥エアバッグで事故を起こし、多数の死傷者を出した。その後リコールが起きたが、その対応が稚拙で経営は苦しくなって行った。こういう事件が起きる度に思うことだが、経営者にもう少し才覚があり、早く上手に手当てをすれば最悪の事態は防げたのではないかと思うことがある。「タカタ」の場合は、3代目経営者がリコール問題が発生した時自ら解決しようとの姿勢が見られなかったことが致命的だった。世界でもエアバッグでは3大メーカーに数えられていただけに、日本の世界的メーカーがまたひとつ姿を消すのが何とも寂しい気がする。

 経済成長著しかった日本の製造業であるが、近年やや精彩を欠いている。亀山工場生産のテレビが華やかだったシャープの台湾企業への身売り、日本企業の象徴的ブランドでもあった東芝の株式上場1部から2部への転落等々もバブル期を思うと想像もつかない。それぞれすべてが自社の責任ではないが、やはり経営者が将来を見つめてもっとしっかりした舵取りをやっていれば、もう少し傷口は小さくすることが出来たのではないかとの思いがする。

 さて、また天才少年にびっくりさせられた。プロ・デビューから28連勝を積み重ねて連勝記録にならんだ、中学生棋士の藤井聰太四段が増田康宏四段を破り、連勝記録を30年振りに29に更新した。各地で号外が発行されるほどの大騒ぎである。並み居るベテラン棋士を次々と連破して前人未到の金字塔を打ち立てたのが、14歳の中学生とは正に驚きで、恐ろしいほどである。この記録がいつまで伸びるか、その都度楽しみであり、ハラハラものである。それにしても末恐ろしい少年が現れたものである。

2017年6月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3695.2017年6月25日(日) 東京都議会議員選挙が始まった。

 昨日当ブログに美空ひばりが28年前に52歳で亡くなり、偶々昨日が命日だと書いたところ、ある友人が石原裕次郎もやはり52歳で他界して、来月には没後30年になると態々教えてくれた。そう言えば、昨晩3時間に亘りNHK・BSがライブを交えて「日本人が最も愛した男 石原裕次郎」なる特集番組を組んでいた。しばらく観ていたが、裕次郎の場合は歌手であり俳優でもあった。三船敏郎のように国際的な俳優として権威ある賞を授かったわけではないが、戦後数々いた男性俳優の中でも、抜群の人気を誇り、三船とは異なる存在感のある独特の個性派俳優だった。ひばりと同じ年齢で彼岸へ旅立ったのも何かの縁であろうか。

 裕次郎の兄・石原慎太郎が初めて東京都知事選へ立候補した時、街宣車の上で裕次郎と一緒に応援演説をやって大勢の聴衆に取り巻かれたことがあると慎太郎の高校時代の同級生で、「プロ野球ニュース」の人気キャスターだった佐々木信也さんから伺ったことがある。

 それにしても選りによって戦後の大スター、美空ひばりと石原裕次郎が奇しくも同じ52歳の若さで世を去ったとは運命とは言え、不思議な巡りあわせのような気がする。

 さて、東京都議選がスタートして自宅近辺を各候補の宣伝カーがボリュームを上げて候補者名を連呼して走り回っている。1週間後の投票日を照準に選挙戦は一気に熱い戦いに入った。選挙公報が届けられたが、世田谷区選出都議は候補者18名に対して6名である。

 以前は2020年東京オリンピック関連事項や、社会資本整備、福祉問題などが議論されていたが、今では論点として豊洲市場移転問題ばかりがクローズアップされている。共産党と民進党は直接都議選には無関係の加計学園問題の対応で自民党を批判している。豊洲移転に反対しているのは、共産党と生活者ネットワークである。しかし、どうも説得力に欠ける。先日里吉ゆみ共産党都議がわが家へ挨拶に来られた時、共産党は豊洲移転に反対しているが、すでに完成した豊洲市場に投資した莫大な費用を無駄にするのかと尋ねたところ、都議は充分調査して結論を出すようなことを言っていた。だが、それっきりである。共産党からもその種の回答は広報誌を通じても伝わって来ず、メディア報道で見る限り「豊洲移転に反対、築地市場を再整備」である。教育、保育、福祉関係の対応はそれなりに評価できるが、最大の論点である豊洲市場移転に関する肝心な点についてもう少し丁寧に説明してもらいたいものだ。

 里吉議員に尋ねた豊洲の費用については、現時点では共産党党世田谷区委員会も里吉都議も応えてくれていない。すでにかかった豊洲市場整備費が6千億円と言われている。これだけの巨額な事業費をどうやって捻出するかの議論はほとんど行われていない。いずれにせよこれは都民に税金という形で負担させられるものである。派手なパフォーマンスなんて望んでいない。もう少し現実の問題に真剣に取り組んでいただきたい。どうも国会議員同様、都会議員もその辺りはちょっと無責任ではないか。

 これから1週間、私なりに都議選を注目して見てみたい。

2017年6月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3694.2017年6月24日(土) 早世した市川海老蔵夫人と美空ひばり

 歌舞伎役者、市川海老蔵の妻小林真央さんが乳がんのため、昨日34歳の若さで亡くなった。昨年6月海老蔵が、一昨年10月に真央さんが乳がんに侵されていることが判り、闘病中であることを公表して、以後海老蔵のかいがいしい看護ぶりと真央さんのブログへの日替わりコメントが注目を浴びていた。ブログはイギリスのBBCでも話題になり、250万人が読むほどの評判を呼んだ。しかし、多くの人々の回復を願う気持ちに応えることなく、昨日逝ってしまった。テレビでは、夫海老蔵の会見を始め、その死が話題を呼び、繰り返し2人の結婚までの過程と闘病生活、幼い2人の子どもの姿まで放映され、視聴者の涙を誘った。

 家庭を持ちながらプレイボーイぶりを発揮し、暴力事件まで犯した不肖の役者・海老蔵が、一転して反省の態度を示して家族孝行をするようになってまもなくの癌発見だった。以後海老蔵の献身的な介護が始まり、それまでのマイナス・イメージを取り戻しつつあった。会見では涙を見せ、それが世間から同情を呼んで、漸く自らの不祥事を償うことが出来たようだ。

 これから小さな子どもを育てていくのは大変だと思うが、真央さんの晩年を支えたエネルギーで、彼らを立派に育て上げ、更に大歌舞伎役者として成長してくれるよう願ってやまない。

 さて、今日はかの不世出の歌手だった美空ひばりが、享年僅か52歳でこの世を去ってから28年になる。もうそんな年月が過ぎ去ったのかと、我が身を振り返って感慨深い気がする。歌手としての才能は並勝れていたと思う。どんな曲でも誰よりも上手に歌いこなし、レコード化されれば、彼女の唄った歌はすべてヒットした。あれだけの歌手は今後ももう現れないだろうと思っている。私より1歳年長だったし、一時私の実家湘南鵠沼周辺に住んでおられたこともあるので、同じような時代環境で同じような景色を見て来られたと思うとついセンチメンタルな気分になる。

 今日もあるテレビ局が美空ひばりを回顧する番組を放送していたが、ヒット10曲を現代の歌手が歌っていたが、すべてかつて聞いた有名な歌謡曲だった。

 真央さんと美空ひばりの2人のあまりにも早い死をダブらせて、ついおセンチになってしまった。

2017年6月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com