233.2008年1月2日(水) 箱根駅伝の「往路優勝」って何だ?

 正月の風物詩は、今や箱根駅伝になった。かつてはこれに大学ラグビーがあった。それがラグビーの人気低迷につれ、ラグビーのTV中継も少なくなった。今日はその箱根駅伝で早稲田のまさかの「往路優勝」となった。最後の山登りで、昨年優勝の順天堂大選手がブレーキを起こし棄権となったが、実力があってもその日の選手の体調次第でどうなるか分からないところに、駅伝の妙味と面白さがある。

 ところで、「往路優勝」って何だろう? 話は分からないでもないが、片道ゴールはあくまで優勝のための最終ゴールへの一里塚に過ぎない。駅伝は片道で勝っても復路で敗れ、トータルで負けたのでは何にもならない。一日天下のぬか喜びである。以前は、片道1位をそんなに評価していなかったように思う。もし、「往路優勝」なんて制度を作るなら、二日目は時差をつけずに、全校一斉にスタートさせ「復路優勝」を設定し、2日間で最も早く走った大学に「総合優勝」という本当の優勝の栄誉を授与すべきだと思う。

 それにしても、全体に世の評価が甘くなったのではないか。最終結果は良くなくても途中まで頑張れば誉めましょうという姿勢である。優勝というのは、あくまで「総合優勝」しかない。そして各校ともそれを目指している。それが往路1位になったからと言って、カップまで授与するのは行き過ぎではないか。こんな評価をしていると「総合優勝」の価値も低下してしまうことが主催者には分からないのかなあ。

 NHK・BSの新春スペシャル対談で、昨年まで日本ハムの監督をしていたヒルマン氏と千葉ロッテ・マリーンズ監督ボビー・ヴァレンタイン氏のトーク番組があったが、実に2人の個性が表れていて面白かった。2人は、日本の野球のレベルを高く評価していて、起用法は異なるが、まず日本プロ野球のレギュラー選手はほとんどメジャーでも通用すると語っていた。2人が指摘したのは、野球ビジネスが日米でまったく異なり、日本の野球機構は野球界全体が活性化し、潤うビジネスを考えず、各球団が自由勝手に営業していると主張していた。興味があったのは、昨年引退した日本ハムの新庄剛志選手を、各チームでイベントに呼んで「新庄デー」と銘打ち、新庄のパフォーマンスを採り入れたショーをファンを交えてやって、利益を各チームで分配するようなことを考えたらどうかとの提案だった。すでに、ヒルマン監督もフロントに提案したらしいが、断られたと言っていた。

 また、ヴァレンタイン監督は、来年のパ・リーグ公式戦開幕試合に、ワールドチャンピョン・レッドソックスの公式戦開幕試合を日本でぶつけるナンセンスを非難していた。日本の野球ファンの目をメジャーに向ける愚策と言っていたが、確かにその通りで、2人のずばり物申す直言はすっきりしていた。

2008年1月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com