3389.2016年8月23日(火) DVDを観てキューバ革命を考える。

 キューバ旅行を前にしてこのところキューバについて「勉強」している。すでに3冊ばかり革命関連書を読んだが、昨日と今日、アマゾンを通して過日購入したフィデル・カストロの革命同志、チェ・ゲバラに関するDVD2巻を観た。「チェ」と題したダブルパックのセット商品で、1巻は「チェ・28歳の革命」、もう1巻は「チェ・39歳別れの手紙」である。いずれも革命についてその茨の道を強く打ち出したもので、1巻ではキューバ革命を成し遂げるまでのゲバラの半生を描いている。2巻はゲバラがカストロに宛てた別れの手紙に記した通り、革命を成功させてキューバを去ったゲバラがボリビア山中でゲリラを指導しながら新たな革命を目指したが、最後に農民の密告によりボリビア軍に追われて捕まり処刑される39歳までの生涯を追ったものである。

 愛も恋も演じられない革命一辺倒の作品で、革命か、キューバ革命にでも関心がなければ多分退屈するのではないだろうか。だが、中々の力作であることは間違いない。実際2008年カンヌ国際映画祭で、チェ・ゲバラを演じた俳優が男優主演賞を受賞している。何といっても一口に「革命」というが、これこそ所変われば品変わると言われるように、革命と称される革命はそれぞれに個性的でひとつひとつ大分異なる。特に、革命というと社会主義、或いは共産主義と同一線上にあるものと考えられがちであるが、よく調べてみるとカストロ主義、キューバ革命は当時のソ連や東欧諸国が主導する社会主義とは明らかに異なる。ソ連の援助を受けたから両国は蜜月関係にあると誤解されがちだが、それはキューバがアメリカから経済封鎖を受け苦境に陥った時にソ連が援助の手を差し伸べたことから、背に腹は変えられずキューバはソ連に頼ったのであり、決してソ連主義や共産主義に傾倒したわけではない。それは革命を成し遂げたカストロ兄弟やゲバラが目指した革命の理念や意識が、その発想ややり方においてロシア革命や他国の社会主義へ至った経緯とはまったく違うからである。

 DVDを観た限りでもまだキューバ革命については分からない点も多く、またキューバ革命は奥が深いとも思っている。キューバ革命については、現地で充分見聞しあらゆる角度から見て自分なりにキューバ革命とは何かと考えてみたいと思っている。

2016年8月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com