436.2008年7月23日(水) 日経の連載もの「ザ厚労省」が面白い。

 次のドキュメント作品の推薦文をお願いにお台場にある㈱ジャルパック本社へ行った。前会長の新町光示さんは、6月に会長を退きスペシャル・アドバイザーに就任し、旅行業界のJATA会長としての役職も6月に辞められたということである。ヨーロッパへ行かれる前の忙しさと退任のご挨拶周りもあるのだろう、中々直接の連絡をとれず、今日は秘書の方に原稿といくつかの資料をお渡ししただけだった。ヨーロッパでお読みいただきながら、素晴らしい推薦文を書いていただければ有難い。

 それにしてもこのお台場周辺の街づくりは、どうも違和感がある。人間と人間が出会うような環境ではない。ビルはすべて新しく、IT企業が入居しているような、見るからにデザインは洒落て冷たい感じである。周辺は高架鉄道の「ゆりかもめ」、地下は「りんかい線」で駅舎もステンレス製の近代建築と深いエスカレーター、外を歩いているのは、若いサラリーマンと恐らく遊びに来た男女の風太郎たちばかりで、人間的な出会いや思いがけない邂逅なんてとても期待できそうもない。あまり好きになれない環境と雰囲気だ。

 連載中の日経朝刊「ザ厚労省」の今朝の中見出しが揮っている。「安心の老朽船」「戦略なき取り繕い行政」「事なかれDNA」とある。読んでみて厚労省役人の余りにも酷い仕事ぶりに呆れかえった。すべてがすべてその通りなのか、疑問を抱くくらいである。

 1988年に発刊された内部資料「厚生年金保険制度回顧録」にこんなことが書いてある。「~年金を払うのは先のことだから、今のうちどんどん使ってしまって構わない。先行き困るのではないかという声もあったけれども、そんなことは問題ではない」と本当に書いてあるそうだ。信じたくはないが、これまでの無責任なやり口から考えて、多分そんなこともあるのではないかと考えてもいた。呆れるのは、「年金の船」という構想では、集めた年金資金で豪華客船を造って、高齢者を格安で世界クルーズへ案内するという毛沢東も真っ青なアイディアが真面目に議論されたという。結局この話はつぶれたが、同質の「グリーンピア」へ発展する。「今」だけ見て「先」は見ない。厚生労働省のどうにもならない体質である。あ~馬鹿馬鹿しい。

2008年7月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com