488.2008年9月13日(土) 三笠フーズに関わった悪人ども

 三笠フーズ㈱が販売した事故米が各地で大騒ぎになっている。WTOの規約により嫌々ながら輸入して倉庫に保管しておいた、ミニマム・アクセス米と呼ばれるもので、必ずしも完璧な保管状態でなかったために、カビが生えたり、微量とはいえ有毒となったものだ。そもそも食用として売ってはいけないこの米が、三笠フーズの強欲と流通会社の金儲け至上主義によって、消費者の胃袋へ入ってしまったのである。今回の騒動は、今わが国が抱えている問題の「無責任」「偽装」「モラルの欠如」「金儲け」「弱者いじめ」等々を関係各方面で曝け出し、実際にその影響が表れた結果である。

 まずお役人の無責任の最たるものが、農水省の見かけだけの検査、つまり無検査の検査である。事故米と判明してからの農水省の指定業者への販売、指導、その後の検査の杜撰さがことを大きくしている。更にことを荒立てているのは、所管の失言大臣、太田誠一氏の記者会見における対応である。こんな大臣ならいない方がいい。事件が発覚してから「ジタバタしない」と発言して物議を醸して言い訳したり、一言多く説明したり、まあドタバタ劇になってきたと言える。第2に販売業者である三笠フーズの「見たところ普通の米と変わらなかった」後で、食用に転用して販売した。それが焼酎、煎餅、和菓子のメーカーへ事故米を販売したのみならず、驚いたことに老人ホームや保育園のような施設で、給食や普通の食事に供されたり、一番気をつけなければならない施設へ流れていった。

 昨日のニュース・キャスターらも口を揃えて、いくら悪事を試みたにしても、これ以上は止めておくという良心の限界を承知してそれ以上は踏み込まないものだが、今は限界なんてないと言っていた。誰がどうなろうと自分たちの利のためだけに動く、そういう嫌な社会になってきた。

 それにしても、保育園の給食から規定値の2倍のメタミドホスが検出された。致死量にはほど遠い数値だそうだが、量の多寡が問題ではない。こういう認識で食を扱っている食品関連業者がこれだけこの世にいるかと思うと薄ら寒くなってくる。

 太田大臣も余命幾許もないだろうが、もうこんな大臣は願い下げにしてもらいたいし、監督官庁の農水省役人にもきついお灸をすえて欲しいものである。あっ、気がつかなかった。役人にお灸をすえられるような偉い人は日本にはいないんだ。

2008年9月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com