504.2008年9月29日(月) 首相も大臣も少しピントがずれている。

 昨日辞任した中山成彬・前国交相が今日のテレビ出演で懲りもせず、反省というより持論を述べたそうだが、それを国民は理解してくれると言ったらしい。まだ、頑なに持論に拘っている。くどいようだが、大臣にしては自覚と常識がなさ過ぎる。野党からはもちろん自民党の内部からも厳しく批判されている。国交省の役人も困っている。当然である。東大から財務省のお役人になった人だが、まだ他にもこういう非常識な人間が財務省内には残っているのだろう。最近の財務省の庶民常識とはかけ離れた、ローレベルの役人の罪状は最近暴露されたばかりだが、そのOBも政治家になってまでこういう馬鹿騒ぎを起している。役人を何とか世間常識を備えた、人並みの人間にするためには、相当の苦労が強いられるが、ある程度国民運動にまで持っていく必要があるのではないかと思っている。

 その中山氏を大臣に任命して、任命責任を自認していた麻生首相は、就任後初めて国会で所信表明演説を行った。しかし、その演説内容と演説スタイルは、今までにないやり方だった。所信表明ではあるが、その中に総選挙で当面の相手となる民主党を強く意識し、かつ民主党への嫌味と質問を盛り込んだものだった。

 首相は自民党総裁就任前から民主党に対して露骨に対抗意識をむき出しにしている。ねじれ国会のせいで民主党と合意ができないことを強く批判し、補正予算案、消費者庁創設への賛否、日米同盟と国連ではどちらを優先か、インド洋補給活動継続への賛否、等について壇上で民主党へ逆質問する有様である。総理大臣として自分はどのような理念と哲学で、国家を導いていきたいとの高邁なスローガンがひとつもなかった。解散が近いと予想され、ほとんどの自民党議員が上の空で、これから真剣に国政について論議しようとの空気を感じない。今景気対策や、医療費問題で大変な時に、このていたらくである。

 政治家はダメ、役人もダメ。こうなるとわれわれ国民は国税をそんなに払う必要がないのではないかという気がしてくる。政治家と役人にそんなにお世話になっているわけではない。もう少し研究してみれば、国の金庫にはやり方ひとつでまだ余剰金が流れ込むような気がしてくる。徹底的にムダを省くことである。そのひとつが政治家と役人への好待遇を少しはがしてみることだ。

2008年9月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com