昭和20年の今日3月10日は東京空襲があった日で、10万人もの多数の犠牲者を生んだ日である。海外では、50年前チベットが中国によって「征服」され、中国の1自治区になった日である。このときから中国は社会主義の仮面を被った独裁強権国家となった。今日も反政府デモを警戒してチベット自治区には大勢の軍隊が送られているらしい。2つの歴史はいずれも悲しい傷跡として今も残っている。
昨日経済的にもひとつの壁というか、流れが強力になってやってきた。東証では日経平均株価が昨日26年ぶりに7,086円を示してバブル期以降の最安値を下回った。今日も前日に比べて更に下がって7,054円にまで下がり、安値を不気味に進行させている。このまま行くと早晩7,000円の大台を割るのではないかと憂慮されている。年初に比べても2,000円も下がっている。これでも一向に打つ手が出せない。政府から賢明な具体案が出てこない。
他方で、人権問題が絡んだ外国人在留問題と、北朝鮮拉致事件に関する報道も脚光を浴びてきた。
前者は不法滞在で国外退去処分が確定したフィリッピン人親子3人が改めて在留許可を求めたが、昨日の入国管理局の判断は、両親の在留は認めず、15歳の娘については改めて検討することになった。難しいのは、娘の人権問題と両親の悪質と云われる偽装入国のバランスをどう考えるかということである。罪は罪として罰するのか、そして無慈悲に罪のない娘をひとりぼっちにするのか。日本で生まれた娘に罪はない。娘がいなければ、両親だけを国外退去にすることで解決する。問題は、日本で生まれ、日本語しか話せない娘がまだ中学生で日本国籍も持っていないという現実である。娘のためには両親と別れさせるわけにはいかない。難しい判断である。
後者は、北朝鮮拉致事件の被害者田口八重子さんの息子と兄が、北朝鮮で田口さんから日本語を教えてもらっていた、大韓航空機墜落事故の犯人とされるキム・ヒョンヒ容疑者と明日プサンで対面するという生々しいドラマである。日韓の両メディアがフィーバーとなって万一の事態を恐れた警備当局では、現時点でキム・ヒョウンヒ容疑者の居場所を明らかにしていない。明日午前対面することになるが、罪もないのに北朝鮮の鬼畜のような行為によって母親から引き裂かれた田口さんの息子の心境は複雑だろう。自分の人生には夢も希望もないと思っていただろうが、多少なりとも母親につながる光が見つかるのではないかとの淡い期待が叶うことを祈りたい。
もう嫌な事件はあって欲しくない。それは、個人1人ひとりのことであろうと、国家的なことであろうと、早く解決して欲しいと思うのが普通だろう。それにしても事件を呼び込みそうな、政治資金規正法を出し抜こうとするトリックは、いかに惚けようとも怪しいと想像されてしまう。今日も小沢民主党代表が記者会見に応じていたが、どうも信用出来ない。疑念の晴れない言い訳は何度言ってもその裏に嘘が隠されていることは明白である。麻生首相も酷いが、小沢代表もとても首相になどなってもらいたくないものだ。