代々木の歯科へ行く手前のビルの広場で大勢の人たちが空を見上げ、携帯カメラや観測用黒メガネを空に向けていた。11時15分頃だった。同じ方向を見上げると欠けた太陽が見えた。直前まで皆既日食のことを忘れていたが、薄い雲の中に下部が黒く、上部が三日月のような皆既日食が確かに見えた。天候はぱっとせず、小雨さえ降っていたが、それが反って目を保護することなく自然に空を見る姿勢になれたのだと思う。東京都内は70%の部分日食と言われていたので、全体的に周辺は明るくそれが曇りの中でも日食がはっきり見えた原因である。勿怪の幸いと言うべきだろうか、運良く日食を鑑賞することが出来て感動した。敢えて言えば、偶々日食に遭遇したと言える。ついてもいた。
それにしても、全国的な皆既日食フィーバーとなったが、その中心地・悪石島では風雨が強く目では見られなかったようだ。こう言っては悪いが、やはり島の名前も良くなかったのではないか。期待していた観測者には気の毒だったが、それでも10時53分には島周辺は夜のように暗くなったので、日食の感覚は些かなりとも味わうことが出来たのではないだろうか。
構想日本から、日本青年会議所が総選挙に際し、各党、各候補者へマニフェスト討論会を仕掛ける「第45回総選挙全国一斉マニフェスト型公開討論会」記者会見の案内をもらったので、どんなものか後学のために見学させてもらおうと平河町の青年会議所会館へ出かけた。
30分程度の普通の記者会見だったが、出席者は安里繁信・日本青年会議所会頭、北川正恭・早大教授、加藤秀樹・構想日本代表、そして友人で前鎌倉市長だった、竹内謙・日本インターネット新聞社長だった。
要は総選挙の300小選挙区の立候補者へ公開討論会に参加を呼びかけるものである。すでに193選挙区から受け入れるとの連絡があり、今後も参加は増えるだろうとの話だった。各社から質問があったが、初歩的なものとしてマニフェストがまだ決まらない現状を指摘していたが、そのマニフェスト採用に道を開いた北川氏は、やはり発表の遅れを酷評していた。各党が他党のマニフェストを参考にしようと様子を窺っている点をついて、今後は早めにマニフェストを発表すべきだと厳しく応えていた。マニフェストとは別問題だが、公示後に候補者がHPのHPを変更することは公職選挙法に抵触するとは知らなかった。
これからはマニフェストをじっくり注目してみようと思う。
竹内氏から「またこんなところに出没している」と冷やかされたが、「どこにも出没するよ」と応えておいた。開始前に彼と新聞社の最近の経営について話をしたが、コスト高が足を引っ張っている点で意見が一致した。給料カットは難しいらしい。
鉄道作家の野村正樹氏から、先日の取材内容の件につき今朝メールで問い合わせたところ、夕方になってわざわざ電話があり、親切に回答していただいた。これで行き詰まっていた疑問が解消され原稿が仕上げられる。野村さんは親切だなぁ。