今年は総選挙に象徴されるように、東京都議選を始めとして、千葉県知事選、静岡知事選、千葉市長選、横須賀市長選、奈良市長選等々、有力地方選もすでに終わり、今後も各地で市町村選挙が目白押しである。それにしても今までとは大分様相が異なっている。これまでは現職というだけで圧倒的に強かったが、昨今は年齢とか、清潔度、実行力などの方が期待されるようだ。
昨日政令指定都市である仙台市長選が行われた。現職の市長は、タクシー券の不適正使用を主とする不明瞭な公費支出で有権者の批判を浴び立候補を断念した。そして、名乗りを挙げたのが、副市長だった2人の女性候補を含む6人である。
今回の選挙で意外に思ったのは、当選した奥山恵美子氏と次点の岩崎恵美子氏がこれまでの市政に厳しい見方をしていたことである。個人的に前市長を批判するのは、前市長が違法行為を行ったから当然ではあるが、過去の市政についても批判するのは前市長を支えて、市政をともに携えていた立場を考えれば、2人の副市長にもその責任があったのではないか。
詳細については憶測の域を出ないが、前市長のマイナス面だけを暴露したり、批判して、これまで前市長や市政を支えてきた立場や、自分の信念はどう考えているのだろうか。当選した奥山新市長は、民主党の支援を受けて波に乗り、次点の岩崎氏の2.5倍という得票を得た圧勝だった。
副市長の前に市教育長を務めていたそうだから、教育を始め市行政のあらゆる面で経験を活かしていけるものと思う。東北大学卒だそうだから、仙台市についてはかなり周知しているのだろう。まあやって見なければ評価は何とも言えないが、前市長が失脚したような、古い体質の市政だけは願い下げにしてもらいたいものである。
今日1通の暑中見舞い状をもらった。何とその仙台からだった。差出人は懐かしい諏訪園貞明さんだった。今年2月私の出版記念会では直前まで出席される予定だったが、忙しかったせいで来られなかった。大学の後輩で、2人の息子の家庭教師を献身的に務めてくれた。日銀に入り、公正取引委員会へ出向して、更に経済産業省へ出向した。そこで独占禁止法、企業内部告発に関する著作も書いた。経済産業省でも課長の要職を務めた後に公取へ戻っていた。それが、ハガキによると今月東北大学大学院法学研究科教授になったそうだ。彼は経済学部の出身だったので、法学部とは意外だったが、経済法や競争政策等の講義を持つと書いてあった。家族を都内に残して単身とある。
しかし、多忙だった公取、経産省に比べて学級肌の諏訪園さんにとっては、これまでより研究する時間があって、反って新たな実績を重ねるチャンスかも知れない。頑張れ!諏訪園教授!