910.2009年11月9日(月) お懐かしい! マーシャ・クラッカワさん

 ベルリンの壁が崩壊して今日でちょうど20年になる。新聞、テレビのニュースでも断片的に伝えてはいるが、やはりヨーロッパと日本では受け止め方が大分違うようだ。社会主義と角突き合わせた切実な緊張感は、やはり当事者でなければわからないだろう。

 今日は妻のコーラス・グループ「コーロ・ブリランテ」の6回目のコンサートが「横浜みなとみらい小ホール」で開かれた。この辺り一帯が横浜みなとみらい開発計画により、大きく周囲の環境が変った。実はそれ以来初めてこの界隈を歩いたが、まったく別世界へ来たようだった。会場も新しく豪華なコンサートホールで、中々良い感じだった。練習の成果を出せたのかどうか、聴いた限りではまあ良かったのではないかと思う。シートも400余席がほぼ埋まっていたようだったから良いところだろう。4年ぶりのコンサートということで、このところ週に何度も練習に出かけていたが、これでしばらく頻繁に出かけることもないと思う。

 さて、珍しい人の消息が朝日夕刊に紹介されていた。何と30年以上も前にNHK英語会話の講師を務めておられたマーシャ・クラッカワさんである。現在聖心女子大教授だそうだ。愛想の好い笑顔にメリハリのある話し方で人気があった。私自身もその頃英会話をMr.Carl Kniffinから習っていたが、クラッカワさんが偶々原宿のKniffin先生の隣宅に住んでおられて時折顔を合わせることもあった。

 しばらくテレビで見ないと思っていたら、1999年に母校の聖心女子大に戻り、2007年英語英文学科の教授になられたという。ああいう個性的で、楽しい教え方をする人はそう多くはいない。美しく優しい顔に似合わず、「英語を学ぶのに何より重要なのは、積極性、やる気」だという。そのうえで、こうも言っている。「言葉を使う機会があっても使わない人が多い。中学や高校で習った知識で多くの表現が可能なのだから、積極的に取り組むべきである」。お説ご尤もである。

 このことは現代の学生全般に言えることである。クラッカワさんには、日本人の英語力が中々上達しない理由が分かっていて何とももどかしいのだ。

 さて、政府は来年度概算予算と事業仕分けで、てんてこ舞いの様子だが、その一方外交問題で躓いている。日米同盟、とりわけ安保条約と沖縄米軍基地問題が、日米両国の間にきしみをもたらしているのだ。政府内でも岡田外相と北沢防衛相ら閣僚の意見が合わず、基地問題をどうするのか、思うように意思統一ができない。最大の問題は普天間基地をどうするかということである。アメリカは日米同盟で取り決めた通り、辺野古沖への移設を主張している。民主党はマニフェストで普天間基地を国外または県外へ移設と謳ったが、そもそも引き受け先が決まっているならともかく、まったく思いつきで選挙対策に利用していたとしか思えない。果たしてどう基地問題を解決するのか。鳩山首相の手腕が問われている。

2009年11月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com