11月下旬から始まったNHK長編ドラマ「坂の上の雲」第1部が今日最終回を迎えた。毎回1時間半という長い時間設定のドラマで、広い舞台にスケールの大きい話に、どういう結末へ持っていくのか興味があったが、取りあえずストーリーは20世紀へ入ったところで一時休憩ということになった。具体的にはアメリカ駐在中の秋山真之がイギリス転勤のため大西洋の船上に立っているシーンで幕となった。いよいよ日英同盟である。そしてその後に日露戦争が待っている。
今日のタイトルは「留学生」とあって、舞台は東京、松山、ワシントン、ロンドン、サンクト・ペテルスブルグと目まぐるしい。しかし、幕末から明治維新、更に日清・日露戦争を史実に則り特定の人物に照準を合わせて大河小説を書き上げた司馬遼太郎の好奇心、探究心、歴史好き、日本人好きには、まったく脱帽である。この続きである第2部は、何と来年の12月だというから気の長い話だが、待ち遠しい。そして、第3部は再来年だという。恐らくこんな長いスパンで演じられたテレビ・ドラマは空前絶後だろう。それだけにこれまでの大河ドラマのような演出では、とても仕上げることは出来なかったに違いない。外国のロケも大変である。もう一度「坂の上の雲」を読んでみたくなった。
さあ、これで気持ちを切り替えて来年1月から始まる日曜夜の大河ドラマ「竜馬伝」を見ようと思う。
「知の現場」を出版社からまとめて購入して今日兄弟や親戚、親しい友人ら32人に郵送したが、玉川郵便局では日曜、しかも夕方5時過ぎに訪れたこともあり、長い行列である。皆さん小荷物を送るために並んでいる。因みに20分も並んで待った。やはり暮になると郵便局はてんてこ舞いをしているようだ。
この「知の現場」については、かなり反響が良いのではないかと思っているが、知研のホームページに本書の広報ページを設けることになって、執筆者がそれぞれのエピソード、自己紹介、写真を掲載することになった。何とか書いて写真と一緒に秋田プロジェクト・マネージャーに送ったが、北康利氏のインタビューのエピソードを書くに当り、本音をずばりと書けば読んだ北氏が心象を悪くするのは分かりきっていたので、遠慮しながら多少本音も書いた。ほかの3氏はまったく気持ち良く取材させていただいたが、「白洲次郎」で株を上げた評伝作家・北氏は、エリート意識紛々で些か鼻についた。「実るほど頭を垂れる稲穂かな」とは北氏とは縁遠かった。出版後にイチャモンをつける北氏の人間性に疑問を感じさせるような、ちょっとしたトラブルもあり、「知の現場」の有終の美を飾ることが出来なかった点に、些か悔いが残った。