975.2010年1月13日(水) 観光共著書編集委員会に出席

 日本航空の法的整理が決まり、いくつかの再建条件が公になるにつれ、株式市場でもメッキが剥げた日航株は、一昨日の67円から、昨日はストップ安の37円となり、今日もストップ安の僅か7円となった。トップのCEOには、最近健康問題で辞任した前財務大臣の藤井裕久氏と同じ77歳の京セラ名誉会長・稲盛和夫氏が就任すると見られている。稲盛氏は会社再建に自信があるようだが、難しい航空業界ではまったくの素人だけに、そう思い通りに行くかどうか。これから、人員削減、関係会社整理、路線縮小、支店閉鎖等々の厳しいリストラが、再建を託された社員の肩に重くのしかかってくる。

 デッドロックに乗り上げていた企業年金の支払い額削減について、社員・OBの2/3以上の賛成が得られなければ、そもそも企業年金基金は解散される。そうなれば、給付額はさらに低減される。不利な条件をちらつかされたのが、効いたのか反対者の多かったOBも土壇場で折れ、雪崩を打ったように年金減額を受け入れることに同意した。これによって期限ぎりぎりの昨日になって漸く社員・OBの2/3以上の賛成が得られた。

 それにしてもこれだけ大きな企業だけに再建の道は、これからが大変だと思う。CEOに名前の挙がった稲盛氏は、リストラを徹底的にやって平成23年度には黒字にしたいと話していたが、役員は変われども実質的に仕事をするのは、会社をダメにした同じ社員だから、そう簡単にことがうまく運ぶだろうか。日航にとっては当分茨の道が続く。

 さて、今日の午後JAPAN NOW観光情報協会編纂「観光・都市・環境の情報事典」の編集委員会が海事センターで開かれた。中心人物である須田寛・JR東海相談役は来られなかったが、松尾道彦・JN協会理事長、白澤照雄JN協会事務局長、JTB出身の北村嵩・松陰大准教授、JN協会首藤秀敏氏、それに私の5人が寄り集まった。

 白澤氏がほぼ全体の構想を固めていたが、試案に対して北村氏同様に私にも疑問と意見があった。そのひとつは、「事典」という書名が、堅苦し過ぎて、読者が手に取ってみようという気にならないのではないかということである。第2に観光専門書の視点を変えて書いただけでは、読者に観光についての情報を与えることにならないのではないかという危惧である。

 白澤氏はもうすでに自分の考えを書き始めていて持論を譲らないので、ある程度意見は聞き入れられたが、基本的にはこちらの希望通りには進まない。せめて書名とされたタイトルを副題とすることによって、書名には新たにもっとくだけたネーミングをつけた方がよいと主張したことについては、今後検討するということになった。 私は「観光」を担当することになっているが、一応自分なりに思うところを書いてみようと思っている。「知の現場」の時もそうだったが、やはり共著というのは共著者の考え方がそれぞれに異なるので、意見を統一するのは中々難しい。

 とにかく7月末日までに原稿を書き上げるということになった。現在少々忙しいので、春になり「図解塾」講師の見通しがつくようになった時点で、執筆に拍車をかけたいと考えている。

 今日大相撲の関脇・千代大海が引退を発表した。ある程度予想されていたことではある。大関在位は66場所で、最高在位場所数である。しかし、大関陥落の瀬戸際に追い詰められたことが過去に12場所もあり、その点で3度の優勝を飾ったが、強い大関という印象はない。先場所大関から陥落して今場所10勝以上の勝ち星を挙げれば、大関復帰は可能だったが、初日から3連敗で自ら見切りをつけ4日目の今日引退発表となった。昨日は、大関・魁皇が通産808勝を挙げ、歴代トップの勝利数で気勢を上げていたが、魁皇と千代大海、2人のベテラン力士が明暗を分けた。いずれにせよベテランが頑張っていると応援したい気持ちにさせられるし、引退にまで追い込まれるとつい哀れみを覚える。これもスポーツ界のみならず、一般社会の現実だろうか。

 それにしても、今日の寒さは格別だ。南国・鹿児島市内にも降雪があったし、高知桂浜の坂本竜馬像と鹿児島市内の西郷隆盛像にも雪が積もった。わが国の景気も底冷えだ。

2010年1月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com