バンクーバー・オリンピックがいろいろな意味で話題を提供している。NHKなぞはほとんど朝から晩までアナログ、BSともにお祭騒ぎである。一度観たらもう結構という映像を何度も観せられる破目になる。そのオリンピックで目覚しい活躍をしているのは、韓国スピード・スケート陣である。今日スピード・スケート女子500mでも韓国選手が優勝した。これで男子ショート・トラック、男子スピード・スケート500mに次いで3個目の金メダルである。これにフィギュア・スケート女子シングルでキム・ヨナが金を取ったら韓国国内のフィーバーも最高潮に達するだろう。韓国選手が活躍するということは、考えてみるとすべての面で同じ体格の日本人選手にもそれだけ可能性があるということでもある。精々日本選手にも頑張ってもらいたいものである。
今年のバンクーバーは雪が少なく、スキー会場にトラックで雪を運んでいた。そのスキー会場で事故があった。開会式当日の練習中にリュージュ競技のグルジア人選手がルートからはみ出し、鉄柱に衝突して亡くなった。昨日はモーグルの立見席の雪がなくなり、地肌が姿を見せたので、危険防止のため立見席で観戦することを止めて、払い戻しをすることになった。2億円近い払い戻しだというから費用面でも大変な負担である。
それにしても恰も日本中がバンクーバーを向いているようだ。まだまだ日本選手に期待出来る種目もあるので、精一杯頑張って欲しいものである。
昨日の朝日「声」欄に藤沢市に住む68歳の男性からの投書が載っていた。「与謝野氏に失望、民主は安泰」というタイトルだった。与謝野馨・元財務相の衆議院予算委員会における鳩山首相への質問に失望したというものである。投書氏は与謝野氏をこれまで良心的な政治家と思っていたのに勘違いでしたとがっくり来ている。まったく投書氏に同感である。私も12日の予算委員会の与謝野氏の質問の下品さにはうんざりし、それまで氏の言動を評価していたのに軽蔑する気持ちになったほどである。投書氏と同じように私も、与謝野氏が財務相時代は自民党内閣の中でもひとりまともな人だと思っていた。その意味では、私も勘違い人間のひとりである。
あの場における与謝野氏は、人間が変わったと思えるほどの人品の卑しさを剥き出しにしていた。何かそうさせるものがあったのだろうかと愕然としたものだが、やはり世の中には他にもそう感じる人がいたわけで、与謝野氏の質問はあまりにも愚劣だった。
鳩山首相に対して「平成の脱税王」と決め付けたかと思うと、管副総理には、会議に出ても居眠りか携帯に夢中とか、長妻厚労相には気に入らないとすぐ家に帰ってしまい、省内でも一番嫌われているとか、あの人品卑しからぬ大臣と思っていた人がこうまで悪口雑言を吐くとは恐れ入った。
よほど腹に据えかねることでもあったのか、元々政治家とはこういう人種なのか、珍しい場面を見せてもらい、政治家の嫌らしさを存分に知らせてもらった。