春のお彼岸にお墓参りが出来なかったので、長男家族とともに先祖と妻の実家の墓参りをした。先に私自身の生前墓もある中野の宝仙寺へお参りして、昼食後に多摩墓地を訪れた。今日の天候は雨模様とのことだったが、昨日多摩墓地のお墓周りの清掃をお願いしておいたので、断るわけにもいかず、予定通り出かけた。5月下旬というのに、肌寒い陽気には些か面食らった。
しかし、雨の中にも拘らず多摩墓地は、いつもお世話になっている石材店では他に2つほど法事のような集まりがあり、少々忙しなかった。
やるべきことをやらないと気分的にもすっきりしないが、漸く先祖の供養も済ませてほっとしたところである。それにしても、昼過ぎからずっと長男夫婦と孫3人と行動を伴にして、正直のところやや疲れた。夕食も近所で済ませて彼らが9時過ぎに帰った後は、夫婦揃ってしばし虚脱状態となった。
さて、行き詰まった沖縄普天間基地移設問題が動き始めた。今日鳩山首相は沖縄を訪れ、仲井真知事と会い移設案の概要を説明した。県民から県内移設は認められないという強い反対の声が上がる中で、14年前に受け入れを容認した辺野古移設原案へ回帰する辺野古移設修正案を何とか受け入れてもらうより方法がなくなったのである。
しかし、「海外移設、最低でも県外移設」を約束していた鳩山首相としては、当初の移設案に若干手を加える程度にしか、智恵は出てこない。結局多少の修正案でお茶を濁すしか方法がなくなった。だが、ここに大きな問題がある。政府はアメリカと実務者協議を進めていたが、漸くアメリカ側の了解を得られそうな感触を得たようだ。それを今日沖縄にぶつけたようである。
鳩山首相はアメリカの了解云々という前に、まず沖縄県民の了解を得てからアメリカとの交渉を進めると繰り返し言明していた。然るにいま政府が行っている交渉内容は、沖縄県民の猛反発を喰らい、早々に尻尾を巻いて逃げ出したものではないか。順序が逆なのである。これが首相の言う沖縄県民の意思を尊重するということなのか。これでは完全に県民に対する裏切りである。
政府はアメリカのお墨付きを得てから、沖縄が絶対反対する案を手土産付きで強引に押し付けようとしているわけである。民主党政権発足時に、これからはアメリカと対等の立場で言うべきことは言うと大見得を切ったが、何のことはない。対等どころかこれ以上の卑屈な態度はないのではないか。民主党政権はアメリカにお伺いを立て、「ご許可」をいただいたので、これを沖縄県民に押し付けるという不道徳な裏切り行為を行おうとしている。これではこの先落としどころをどこに見つけようとしているのか分らない。