1660.2011年11月29日(火) 「大阪維新の会」完勝に浮き足立つ既成政党

 既成政党が大阪で「大阪維新の会」に完敗して、これまで維新の会と距離を置いていた各党代表者も流石に背に腹は変えられず、会の立場を理解するような態度に変わってきた。民主、自民、共産党までもが橋下徹氏や松井一郎氏が所属する会の主張、手法に反対し対立候補を応援していたのに、この期に及んで恥ずかしげもない君子豹変ぶりである。橋下氏が市長選当選直後の記者会見で、大きな公約である「大阪都構想」について、地方自治法改正のために国会議員に働きかけ、もし同意を得られないなら、次の衆議院選では会が独自の候補者を擁立すると語るや各党は戦々恐々に陥り、恥や外聞もなく会の考えを聞くだの、話し合いをしたいだの、まったく橋下氏の狙い通りの流れになってきた。その動きは、大阪周辺に地盤を持つ現職国会議員が、今「大阪維新の会」と勝負したら自分たちは間違いなく選挙に負けると弱気な発言をしたあたりから加速している。

 完全に橋下ペースに巻き込まれているのだ。今度の選挙戦では戦前に橋下氏を貶めるような陰湿なメディア情報が流された。特に橋下氏の父親が暴力団出身であるとか、彼の母親がそれを認めるようなコメントが出回り、かなり痛めつけられていた。そのマイナスイメージを橋下氏は否定することもなく、敢えて立ち向かい堂々選挙に勝った。実に逞しい。最近の政界や経済界のやわな人物なんかとても太刀打ちできないのではないか。

 偶々現在日経夕刊の角田光代執筆の連載小説「空の拳(こぶし)」が、ボクシングを取り扱っているが、昨日のトレーナーの言葉に「のびる子は田舎の子。田舎っていうかさ、十歳くらいまでに山とか川とか林とかでさ、体ぜんぶ使って遊んでたような子が、やっぱ身体能力は高いよね」というのがある。そうだと思う。橋下氏は大阪育ちとは言え、田舎の子なんだと思った。それにしてもこういう逞しい人物が少なくなってきた。もう手遅れだが、鳩山由起夫・元首相には在任中にこの橋下氏の爪の垢を薬缶一杯煎じて飲ませてやりたかった。

 さて、世田谷区から広報紙「せたがや」や、「せたがや区議会だより」が定期的に配布される。11月23日発行の後者に22年度一般会計決算報告が掲載されている。細かく内訳も書かれているが、よく見ると肝心要の議員の人件費、歳費がどこにも見当たらない。職員費として職員の人件費は全体支出の18.9%が計上されているが、議員の歳費はない。この点について昨日FAXで問い合わせたところ今日電話で回答があった。小さい数値なので科目としては計上していないが、「その他」勘定の中に含まれているとのことだった。小さいことはないと思うが、疑問を感じたのは重要な議員歳費が「その他勘定」に組み込まれていて良いのだろうかという点である。あまりしつこく聞くつもりもなかったので、回答者がご意見は承っておきますとの役人言葉で終ったが、国会議員歳費縮小や公務員給与削減を叫ばれている最中に、きちんと議員歳費が分るよう金額を計上すべきではないかと提言させてもらった。

2011年11月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com