1671.2011年12月10日(土) EU内で浮上した英対独仏の対立は解消できるか。

 ヨーロッパ経済の不安定化の渦中にあるEUでは、ここ1週間首脳会議を開催し、ユーロ圏の政府債務危機への総合対策を盛り込んだ議長総括を採択して昨日閉幕した。

 しかし、これまであまり注目されなかったEUという堅牢な組織の脆い部分が少しずつ姿を表してきた。ギリシャ財政危機以来、中心となって危機回避に奔走してきたのは首脳の中でも、ドイツのメルケル首相であり、フランスのサルコジ大統領だった。だが、昨日の首脳会議閉幕前になって、この独仏両国と同じEUではあるが、ユーロ圏に入っていないイギリスとの間で考え方に齟齬を来たすようになった。

 EU加盟国は27カ国であるが、通貨を共通する「ユーロ圏」国は17カ国であり、ユーロ圏外で最大の国家がイギリスである。このイギリスと独仏が鋭く対立する場面が出てきた。そもそも独仏の間では必ずしも考えが同じではなかったが、財政規律を強化するためにはEU条約を改正する必要があるとの認識で、お互いに歩み寄ることによって意思の統一を図った。条約改正には加盟27カ国の全会一致が不可欠だからである。ところが、これに異を唱え出したのがイギリスである。イギリスのキャメロン首相は、「ユーロ圏の安定はヨーロッパ諸国とイギリスにとって良いことだが、イギリスの利益を守る必要がある」として、条約改正はイギリスの利益につながらないと述べ、挙句の果てには「単一通貨に入っていなくて良かった」と言い出す始末である。条約改正にイギリスが反対している以上議長総括も簡単には前へ進めない。

 日本の外交官と異なり、百戦練磨のタフ・ネゴシエーターであるそれぞれの首脳陣が、交渉のプロセスでいずれ妥協点を見出すことと思うが、外交に弱い日本としてはこの際タフな3ヶ国のお手並みを拝見し、当面高みの見物と行くか。

 さて、今年生まれた子どもの名前について、明治生命が人気ランクを発表した。まだ年末まで1ヶ月近くを残しているが、傾向としては何となく分る。しかし、近年の特徴として簡単に読めない名前や、字画数が多くて赤ちゃんが大きくなった時に他人から正確に呼んでもらえないとか、試験用紙に記名するのにちょっと苦労するのではないかと他人事ながら些か気にもなる。

 つい最近ブラジル・サッカー界のスーパースターだったソクラテス選手が亡くなった。しかし、かのギリシャの哲学者と同じ名の選手はひとときサッカー界で大活躍していたが、サッカーばかりでなく頭脳の方も中々優秀だったようで医師としても活動した。名前負けしなかったのだ。

 さあて、日本の子どもはどんな名だろうと思ったら、懸念した通りまず読みにくい。はっきり言って読めない。男の子は①大翔(ひろと)、①蓮(れん)、③颯太(そうた)で、女の子は①陽菜(ひな)、①結愛(ゆあ)、③結衣(ゆい)、というのが人気ベスト3である。親も子どもの幸せを願って、良かれと思い名づけたと思うが、有名人とかタレントの名にあやかって名づけたとしたら、子どもが可哀相な気がしてくる。男の子の「ひろと」、女の子の「ひな」「ゆあ」なんてよくも考えたなぁと思う。最近子どもを育てきれずに、子どもに暴力をふるう若い親や、幼い子どもに突然ナイフで傷つける若者などに見られるように残虐な事件が多い。両親の愛情を一身に受けて親が名づけた名前の通り、健やかに成長してほしいものだと思う。

2011年12月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com