2012年が明けた。例年通り湘南高校元旦ラグビー祭参加のため、近所の和田正温先輩を車でピックアップして母校へ出かける。幸い晴天で無風状態、しかも第3京浜高速道路はトラックがほとんど見られないので、40分少々で到着した。
12月中旬になってから門田OB会長より初代会長岩田明氏が6月に亡くなられたと電話で知らせてもらった。OB会という組織を今ある形にされ、長い間初代会長と現役チームの監督を務め、私財を擲って献身的に高校生の指導と育成、そしてOB会の組織化に力を注がれた。母校ラグビー部にとっては一代を画した恩ある人である。私自身2001年に会長職を引き受けることになったのも、尻込みする私を勇気づけてくれた岩田さんの強い推薦があったからこそである。近年はちょっと言葉の行き違いもあり、かつてのようなフランクなお付き合いができなくなったが、昨年の総会で久しぶりに元気な姿にお会いしてお話したのが最後になった。練習試合終了後、全員がグランドで岩田さんの霊に黙祷を捧げた。
現役チームの戦績は、12月に新人戦で1、2回戦を勝ち抜き、3回戦は9日に強豪・慶応高校と戦う。勝つのはとても難しいが、少しでも勝ち癖をつけて春季大会の成績如何では、10回目の関東大会出場権を獲得させてやりたいと、慶応ラグビー部副将の栗原大介君ら実力派OBが練習試合を組んで練習台となった。
現役チームにけが人が多くポジション変更をしたので、新ポジションに慣れていないせいかOBチームに抜かれるケースが多かったが、徐々にまとまってきた。トライ数は5-1でOBに軍配が上ったが、格好は少しずつついてきた。まだ、強豪慶応高校を破るにはちょっとかったるい感じがするが、精一杯持てる力を発揮できれば勝負は二の次である。春の大会に向けた目標、そしてその後の関東大会出場という大きな目標を叶えさせる意味でも頑張ってほしいと思う。
その後セミナーハウスで今年度OB総会を開催して、会費支払いの規約を改定することになった。今年現役からOB会に対してスクラムマシーンのおねだりがあり、何とかしてあげたいと考えて寄付を募った。ところが、60年度卒業生がまとめてそれを買いラグビー部に寄贈したと聞いて驚いた。50万円近い大金である。これでは、現役も頑張らざるを得まい。後輩たちとの食事交流会も中々有意義だった。いつもながら、現役部員のお母さんがたの献身的なお手伝いにより食事を準備していただき、77歳の時山先輩から1年生部員まで、和気藹々に交流を深めることができたのも印象深かった。
セミナーハウス1階に「湘南高校歴史館」の看板が掲げてあった。2月下旬にオープンする創立90周年記念事業の一端の施設である。名誉なことに私もその中の「湘南大樹」の一葉として名前と略歴を掲げてもらうことになっているので、興味本位にガラス越しに内部を覗き見したが、大きな部屋とショーウィンドーが覗けた。2月を楽しみにしたい。この部屋で、3月過ぎにでも岩田先輩を追悼する催しを開いてはどうかと、ラグビー部OBでもある加藤副校長から提案があった。大いに結構なことだと思う。
帰宅すると妻子を実家に帰した長男がやってきた。食事しながらNHK恒例の「ウィーン・フィル・ニューイヤーコンサート」を観賞する。
辰年である今年はどんな年になるだろうか。仕事の面でも健康の面でも無理をせず、しかし悔いの残らない1年にしようと思っている。