1725.2012年2月2日(木) 沖縄防衛局と局長の大チョンボ

 直近で気になる事案が3件ある。ひとつは、真部朗・沖縄防衛局長が宜野湾市長選の市役所職員、及び親戚に投票を呼びかける講話聴講を強制した事件である。明らかに公職選挙法違反であるが、驚くのは本件はつい最近になって公になったが、沖縄防衛局ではこれまでにも同じように選挙で適切に権利を行使すべきだとして局長が訓示をしてきたという。今日30年間も沖縄防衛局に勤めていた元職員が同じような事例が過去30年間に亘って行われていたと暴露した。明らかに公職選挙法違反であるのに、どうして1人ぐらいこれはおかしいと疑問を抱く職員がいなかったのだろうか。

 あとの2つは日本国債の急落の想定と、反体制派弾圧が続くシリアに対する国連安保理シリア決議案が決まらないことである。前者は、日本の貿易赤字による先行き不安から日本国債を多く抱える日本の金融機関が危機対策を講じ始めたことである。日本経済の下落ぶりが甚だしく、先日家電メーカーのNECが多額の赤字を発表したが、シャープも12年3月期に過去最大の2900億円の純損益赤字を計上すると公表した。ソニーも連続4期赤字を計上して、ついに経営トップの交代を発表せざるを得なくなった。新社長には51歳の平井一夫副社長が昇格する。

 シリア制裁に対する国連決議は、共同提案したアラブ連盟国に同調した米、英、仏に対して、長年の友好国ロシアと中国が決議案文言からアサド大統領退陣を削除すること、他にも決議案の修正を求めている。中ロとも拒否権の行使を匂わせており、いつもと同じように決議案が通る見通しは少ない。

 さて、日本経済の地盤沈下に伴い、昨今景気の良さが謳われていた韓国経済が2年ぶりに貿易赤字に落ち込んだことが分った。やはりヨーロッパ経済の不況による影響で輸出が落ち込んだことが大きいとされている。それに合せて世界のテレビ販売に新風を吹き込んだ感のあった、韓国電機大手2社が2011年決算でいずれも純損益が悪化し、サムスン電子は減益、LG電子は赤字に転落した。意外な感じがする。正に一寸先は闇である。その中で1月のわが国の国内新車販売台数が、逆に対前年同月比で36%余りも伸びたというのは僅かな救いである。

 大地震予想、原発事故に伴う電力供給量減少、復旧がままならない災害、等々に政治家の理念のなさを考えるとお先真っ暗になる。毎日寒い日が続くが、心の中まで冷え冷えしてくる。

 日本旅行作家協会新年会が遅ればせながら、丸の内の明治生命館地下にある重厚な「センチュリーコート」で開かれた。型破りの溝畑観光庁長官も挨拶されたが、私にはかつてNHKの美人アナとして名を馳せた下重暁子会長や、他の会員諸兄との会話が楽しかった。下重会長からヨルダンに行くならペトラ遺跡とシリアのパルミラ遺跡を訪れるよう勧められた。パルミラは無理だが、ペトラには何とかして行ってみるつもりだ。

2012年2月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com