長い旅路の末、乗り換え空港・アブダビへ来て、待合室で約4時間のアンマン行出発待ちである。相当しびれを切らしたころ、漸く憧れ?のアンマン行フライトに搭乗することになった。アラブ首長国連邦のナショナルフラッグ・キャリアのエティ・ハド航空は6年前に日本に乗り入れたらしいが、どちらかというとドバイにあるエミレーツ航空の方が知られている。機内の冷房が効きすぎて寒く、薄いセーターを持ち込んだので、どうにか寒さには耐えることができた。
比較的ダウンタウンに近かったアンマン空港は以前とはまるで様子が違っていた。場所が移ったのだ。あの薄暗かった安普請の空港建物は近代的なビルに変わっていた。従って45年前の面影はまったくない。
同行者は10人にJTB女性添乗員保坂さんが一緒である。ヨルダンでは英語ガイドの‘Ra’ed Salimさんが出迎えてくれた。すぐさまマダバへ向かう。首都アンマンに次ぐヨルダン第二の都市である。イスラム教を国教としているが、このマダバにはキリスト教徒も多い。
最初に訪れたのは、ネボ山。出エジプト記で知られるモーゼがエジプトからユダヤ教徒60万人を率いて40年間かけて辿り着いたところで、ユダヤ教徒にとっては有難味に触れることができる。その石碑の傍で巡礼者のグループであろうか、谷間へ向かって朗読のようなことをしていた。高台から遥かに死海とヨルダン川を望むことができる。
このマダバという街はモザイクの生産でも知られている。普通のタイルではなく、自然石からモザイク製品を作っているが、ことの始まりは聖ジョージ教会のモザイクである。
首都アンマン市内を通過しないので、アンマンの印象は何とも言えない。今日バスはそのままペトラへ進んだ。世界遺産としても、また新7世界不思議のひとつとしても大いに楽しみにしている。ところが、今日ナイトツアーとしてペトラ遺跡のエル・カズネまで夜道を散歩する仕掛けがあるという。もちろん参加した。結果的にはやや期待を裏切った。まあ明日以降の楽しみが深まったと思えばいい。