6997.2026年7月10日(金) ヨーロッパに倣い日本も大軍拡へ

 一昨日、昨日と2日間に亘りオランダのハーグで開かれていた北太平洋条約機構(NATO)首脳会議で、欧州加盟国、特にスペインに対して不平タラタラだったアメリカのトランプ大統領は、参加首脳らのお世辞と懐柔によりご機嫌を取り戻したようだ。しかし、ヨーロッパの並居る首脳らが、トランプひとりのご機嫌をとるような芝居がかった本末転倒の会議、それも世界をリードする国々がたったひとりの我が儘に手こずっているとはあまりにも情けない。

 NATOへ最大の出資国であるアメリカの大統領としては、以前から加盟国の協調に不満を抱いていた。今回決まったことは、何とか加盟各国が国防費を国内総生産(GDP)の5%にまで引き上げることに合意したことである。但し、これは今すぐにではなく、10年後の2035年までに達成する目標である。スペインはこの5%の出資目標には当初より反対していた。それが、両国間の関係をこじらせた原因でもある。

 2024年統計によれば、NATO加盟国の中で国防費が総額でなくGDPに対する割合が高い国は、ロシアに国境を脅かされているポーランドが4.07%、エストニア3.41%で、10年前に比してその割合は2倍に増えている。そしてアメリカが3番目で3.68%である。

 会議の終わりに、ルッテNATO事務局長が、イランとイスラエルの紛争に関して戦争開始直後にトランプ氏の行動を褒めたたえたのと同じように、またもトランプ氏の対応を称えたようである。どうして、世界の首脳の間にもヨイショが流行り出したのか。結局巨額の資金を拠出するアメリカに対してはどこの国も文句は言えず、ご機嫌取りに努めただけである。お世辞で収束を図る。これでは「平和」も金次第ということになりはしないだろうか。

 一方でどうにも納得し難いのは、日本政府がアメリカの圧力に屈して安保3文書改訂と、大軍拡を進めようとしていることである。政府は「抑止力強化」を口実にしているが、その財源は増税、国債発行など後世に借金を残すことであるが、実感としては日常の暮らしに関する予算の削減である。今年4月に防衛特別法人税を創設し、たばこに増税し、27年1月から防衛特別所得税を課す予定である。その一方で福祉、教育予算は切り捨てられる。毎年軍国化は進んでいる。

 憲法第2章第9条に「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」と書かれているように、日本は戦争とはまったく手を切ったのである。ところが「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ように、戦争の怖さ、恐ろしさを知らない戦後派政治家たちは、アメリカの言いなりに、自衛隊を創設し、戦争に備えて軍備を整えつつある。完全に国絡みで「憲法違反」を冒しているのである。

 私自身年齢的にも将来徴兵されるようなことはあり得ないが、この状態がエスカレートすれば、いずれ戦争に突入するのは明白である。法制度に責任を伴わない一般国民はどうすれば、戦争から逃れることが出来るだろうか。

2026年7月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com