6865.2026年2月28日(土) 不意打ちのように起きた2つの戦争

 暦の上では今日が冬の最後の日である。庭の白梅は相変わらず上品に花を咲かせていていつも心を和ませてくれる。今日は東京都内では22℃で温かかったが、明後日からまた寒くなるとの予報である。

 さて、いつも機に食わない外国へ恫喝的な圧力をかけて、世界中に不安を振りまいているトランプ・アメリカが、今イランとの張り詰めた情勢が極限に達しているようだ。両国は1980年に正式に国交を断絶して以来、今もイランの核開発問題やテロ支援疑惑などでお互いに非難し合っている。ガザ地区へイスラエルが圧力を強める中で、イランもイスラエルを攻撃し兼ねないと思っていたところ、今日イスラエルがアメリカとともにイランの首都テヘランと古都イスファハンを先制攻撃したと公表した。これに対してイランはイスラエルと中東にある米軍基地に反撃した。

 イスラエルの同盟国であるアメリカが、最近地中海、及びアラビア海洋上に空母艦隊を派遣し緊張状態が続いていたが、アメリカも堪忍袋の緒が切れたのだろう。この数日両国間で和平交渉をしている時に、イスラエルにやや先走った感がある。その中で核協議をアメリカとイランが行っていたが、それは無駄な努力に終わった。

 両国の主張は、アメリカがイラン国内の核施設の解体とウランの核濃縮停止を要求しているのに対し、イランは濃縮度を一定のレベルに引き下げる案は受け入れるが、核施設解体要求には反発している。アメリカは、イランへの攻撃を準備していたのか、最近アメリカ人のイラン入国を止めるよう警告し、同時にイラン国内在住のアメリカ人にイランから直ちに出国するよう要請している。一触即発だったが、そうなってしまった。このイランにもアメリカとの国交断絶前と後の2度訪れている。特にアレキサンドロス大王によって破壊された当時の首都だったペルセポリスと古都イスファハンを訪れて感銘を受けたが、その古都が攻撃されたのは返す返すも残念である。当時は同地で露骨な反米感情は感じられなかった。

 また、急速に戦争状態となったアジアの国がある。アフガニスタンと東隣のパキスタンである。一昨日の夜から昨朝にかけて、パキスタン空軍が初めてタリバン暫定政権の拠点を攻撃した。これに対してタリバン政権は、パキスタン国内の軍事目標をドローンによる空爆で成功裏に攻撃したと発表した。しかし、パキスタンは核保有国であり、軍事力ではアフガニスタンを大分上回る。この双方の攻撃によりお互いに死者を出したが、その数はそれほど多くはない。しかし、戦争が拡大すれば、戦死者も当然増えていく。

 2000年3月に両国の国境カイバル峠を訪れたことがあり、国境線からアフガニスタンへ行ってみたいと思ったが、外国人は入国出来ず、当時アフガニスタン方面を遠望して憂さ晴らしをしていた。この時国境に近いパキスタン側の集落ランディコタールの市場でトラックによる武器の積み下ろし作業を目の前に見て、何となく反米テロ発生を予見したものである。その予見が1年半後の2001年9月11日のニューヨーク同時多発テロに繋がったと思っている。

 国内事情というのは、国によっていろいろ千差万別で外部から見てそう容易に分かるものではない。その時訪れたパキスタンのアジア1号線に沿ったイスラマバードからペシャワールまでは、街の様子は比較的落ち着いた感じに受け取れたが、ペシャワールから国境線に至る間は持ち物検査を受けたり、道路上には軍用車が走り、女性の姿は見られず、最後の街ランディコタールには、やや殺気立ったような緊張感を感じたものである。あの頃から比べても今や緊張感はずっと増しているに違いない。

 それにしてもいつまで経っても地球上から人間同士の諍いや、争いは消えない。それが現代社会では武器による争いとなったがために、悲劇は一層募っている。その中で戦争へ、戦争へと戦いを進んでやろうとする人間がいる。保守派、右翼系の人たちである。彼らがこの世にいる限り戦争はなくならないのではないかと気になって仕方がない。

2026年2月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com