アメリカのトランプ大統領が、大統領専用機で昨日午後羽田空港へ到着した。6年ぶり4回目の訪日である。都庁建物の壁面や、東京スカイツリーにプロジェクト・マッピングで星条旗をライトアップするなど日本側の歓迎ぶりも派手だったが、その反面警視庁は18,000人の警官を特別警戒に当たらせるなど、その警備ぶりも異常なほど念入りだった。早速夕刻には皇居で天皇陛下に面会して、今日高市首相と会談する予定などを話したそうだ。意外で珍しかったことは、大谷選手の活躍を大統領が評価する発言をしたことに天皇が感謝したことである。異色なケースとして、日本選手の活躍ぶりをお2人で話し合われたそうである。
そして今日、予定通り迎賓館で高市首相とトランプ大統領の初めての日米首脳会談が行われた。高市首相が「日米は世界で最も偉大な同盟国」と語って会談が始まった。日米関税協議を巡り合意内容の実施を確認する合意文書や、レアアースなど重要鉱物に関する覚書などの合意書の署名を行った。ただ、ちょっと如何かと思ったのは、会談の場で高市首相が大統領にノーベル平和賞の推薦状を手渡したことである。大統領がガザ地区を巡るイスラエルとイスラム組織ハマスの停戦合意に尽力したことや、タイとカンボジアの紛争解決へ積極的に関わったことなどを評価したというが、ガザ地区の空気は怪しくなった。ここまで大統領に忖度する必要があるのだろうか。
会談後、2人は迎賓館で北朝鮮の拉致被害者家族と面会した。歴代の首相は最大の責任感を持って拉致問題の解決に当たると語っていたが、実際にはその効果は上がっていない。その点でトランプ大統領は少しは前向きな言葉を述べた。家族はどの程度期待しているのだろうか。
午後には高市首相は、トランプ大統領とともに大統領専用ヘリコプターに乗り込み、横須賀米海軍基地へ飛来して、米原子力空母「ジョージ・ワシントン」を見学しながら、在日アメリカ軍の諸々について講釈を受けたようだ。これも理解に苦しむところだが、これまで日本の首相が米大統領とともに米軍基地内を訪れたことはないと思う。高市首相が敢えてトランプ大統領とともに米軍施設を見学したのは、軍隊とか、米軍基地、実動部隊、軍隊の実態などを知って防衛力強化の予算増額に参考にしようと考えたからではないか。
それにしてもトランプ大統領は、生前親しかった安倍元首相の後継者という触れ込みに乗せられ、また、高市首相も自らそう売り込み、大統領に公私入り混じったお土産をいくつも準備してご機嫌を取っていた。ここまでゴマヲスル必要もないと思うが、この辺りも意識して徹底していた。
大統領は、前記の通り天皇に会われた際にドジャースの大谷選手ら日本人選手の活躍について話したが、その大谷選手が、今日のワールド・シリーズ第3戦で9打席4打数4安打、本塁打2本、二塁打2本、打点3、9打席9出塁(内申告敬遠連続4回)が大活躍したせいもあり、ドジャースが延長18回に主軸のフリーマン選手のサヨナラ本塁打により、6ⅹ-5でサヨナラ勝ちした。試合時間が6時間39分というWS上2番目に長い試合だった。今日ばかりは行きがかり上試合にのめり込み、テレビで8回から最後まで観てしまった。こんなことも珍しい。トランプさんは、この試合の結果を知っただろうか。