6731.2025年10月17日(金) 日本維新の会、自己制御して自民党と連携

 昨日自民党高市総裁と日本維新の会の吉村及び藤田両共同代表が会談し、連立政権のために両者が協力することに合意した。今日改めて話し合いをするという。吉村代表は自民党との連立次第では維新が消滅する可能性まで認めていた。一方で、これにより野党間を動き、主導権を取ったかのような印象を与えていた玉木国民党代表は、首相になれる可能性がほぼなくなり、野党の間でも主導的な立場には立ちにくい形になった。玉木代表は、維新に対して二枚舌だと嫌みを述べる有様である。

 ところで、維新の要望を受け入れることになり、自民党は維新と合わせて過半数には2議席足りないが、21日開会の臨時国会の首相指名選挙で、高市首相選出の大きなステップとなる。両党の連携により国会運営のメドも何とか立つのではないだろうか。維新は、自民党との政策協議で「副都心構想」や、「社会保障改革」を求めた。全体で12項目を要望したが、その中に「企業・団体献金の禁止」があり、自民党は「禁止よりも明確化」を主張しており、まだ意見の隔たりがある。更に、維新が国会議員の大幅削減の実施を提起したことは自民にとっても厄介である。また、これまで連携していた公明党に対して国土交通大臣の要職を提供していたので、維新にも当然閣僚ポストを宛がうことになると思う。

 大事なことだが、維新の地盤は大阪にあり、自民党大阪選出国会議員は衆参各1名の計2名に対して、維新は衆院19、参院3名の計22名で、大阪では維新が自民に対して圧倒的優位にある。知事、市長も維新党員である。しかし、それだけに早くも大阪府の党員など維新関係者からは、自民党と手を結ぶことに拒絶反応が現れている。明らかに大阪府の国政選挙で自民党との調整が難しくなり、従来のような独り勝ちは難しくなるからである。更に維新にとって頭が痛いのは、党の創設者であり、今以て発言力が強く院政と言われるほどの橋下徹弁護士が、維新の行動について原点に返るよういろいろ注文をつけるような発言が聞かれることである。

 一方、野党連合の話し合い如何によっては、総理大臣への道が開かれていた玉木国民民主党代表にとっては、自民・維新連携は思いがけないどんでん返しであり、維新に対して恨みつらみをぶちまけている。立憲民主党との話し合いで、基本政策が異なると連携の可能性には否定していたが、それも大きなマイナスとなった。現状では、高市首相の可能性が高まり、野党間でも玉木代表が主導権を握るには、国民の少数議員から考えても難しい。首相指名選挙1位高市氏、2位野田立憲代表となり、決選投票も接戦の末に高市氏が初の女性首相に選出される可能性が高まった。

 国内はもとより、海外でも紛争や国内の政情が不安定な中で、トランプ大統領ら外国との交渉の難しさが懸念される。果たして国内志向や、視点からばかり話し合いを進めているように感じられるが、果たして高市?内閣の閣僚や政府要人らは、世界の流れに付いて行けるだろうか。

2025年10月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com