夏の全国高校野球大会も9日目に入り大会もたけなわで、今日は春夏連覇を狙う横浜高校が2回戦で滋賀県初の代表校となった綾羽高校を破り、3回戦へ進んだ。夏の高校野球大会が始まると想い出すのは、中学生時代の甲子園観戦である。1953年当時住んでいた京都市桂から父の親しい芦屋市内の牛乳販売店のお宅へ3日間泊めていただき、そこから毎日ひとりで甲子園へ通ったものである。父の知り合いは前年優勝した芦屋高校野球部後援会長を務めておられていたので、開会式前に前年優勝の芦屋高の寄宿舎へ連れて行ってくれ、返還前の優勝旗に触れたうえで、当時の本屋敷主将を紹介してくれた。残念ながら芦屋高は1回戦で負けてしまった。それから3日間ネット裏で観戦したが、今のように校名も読みにくい私立校が多く出場しているのに対して、当時は名の知られた高校野球の伝統校、名門校と言われる高校がかなり多かった。大会の3大エースと言われた中山投手(中京商)、中下投手(浪華商)、空谷投手(松山商)は、卒業後揃ってプロ入りした。他に覚えている選手は、後年いくつかプロでも監督を務めた仰木彬監督で、その大会では福岡代表東筑高のエースとして出場してもいた。
ところで、ちょっと気になったのは、昨日の試合で6回と7回に関東一高の3人の選手が、足がつって他の選手におんぶされて退場したが、今日綾羽高の選手も8回に失策をした後足がつって退場した。甲子園に熱中症警戒アラートが発令され、試合も途中でクーリング・タイムが設定されるなど、高野連でも炎天下の選手の健康管理に随分気を遣うようになった高校野球で、甲子園球児のような身体強健な選手たちが、こうも簡単に足がつるとは意外だった。それだけ暑さも厳しいのか、或いは、選手の健康状態に問題があるのだろうか。
ついては、大阪・関西万博も盛況のうちに半ばを過ぎたが、昨晩想像もしていなかったトラブルが発生した。会場につながる唯一の地下鉄・大阪メトロが、一時運転を停止した影響で、万博会場最寄りの「夢洲駅」の入口が閉鎖され、会場の中にいた人の多くが帰宅困難の状況に陥った。昨日の入場者は一般・関係者を合わせて約18万6千人で、迎え盆のせいもありかなり大勢の人が入場された。昨夜9時半時点で約3万人が残っていたという。そのため帰宅出来なかった人がかなりいたようで、特別に解放されたパビリオン内で夜を明かす人たちもいてかなり混乱していた。この緊急事態に応じて、大阪府と博覧会協会は災害時と同じように水や食料を配っていた。
この影響は今日にも及んで、朝から今日の入場者と昨日帰り損なった入場者がかち合い、今日の開場時間を1時間遅らせたが、入場ゲート周辺ではかなり混乱していた。また、一部のパビリオンでは、従業員が出勤出来ない可能性があることなどで、営業開始の時間を遅らせたり、当日予約のパビリオンでは今日はその扱いを中止するなどの処置をしていた。
この種の事故をまったく考えていなかったわけでもないだろうが、一般向けの車の駐車場がなく、会場へ来る手段がこのメトロ一本に限られていることも混乱の大きな原因である。大阪メトロが運行停止に至ったのは、レールの継ぎ目部分でショートしたことが原因のようだが、メトロも万博当局ともどもその原因を徹底的に究明、調査して、今後同じような不祥事が生じないようくれぐれも留意してもらいたいものである。