今日はちょっとショッキングなことがあった。大学の同期生で在住するセルビアから一時帰国している友人の山崎洋さんを囲んで大学ゼミの仲間と7人で、半蔵門のフランス料理店で料理を楽しみながら会食する予定だった。ところが、3日前ごろから体調が優れず下痢状態でかかりつけの内科医にも診てもらい整腸剤を服用しながら大人しく生活していたが、症状が一向に良くならない。昨晩は夜中に4度も用足しをする有様で、今朝になっても腹部が痛く、止むを得ず会食会へ参加することを諦めた。山崎さんの寄宿先へ電話をして断ったが、私が言い出した会食を皆楽しみにしていたのに、他の友人らにも申し訳なく思っている。ただ、彼はしばらく日本に滞在するようなので、来月にでも体調と日程の都合を合わせて何人かで会いたいと思っている。それにしてもこのような下痢症状は初めての経験であり、悩まされる。1日も早く完治したいものである。
さて、昨日のニュースで注目したい話題が2点あった。
ひとつは、国連の女性差別撤廃委員会が、選択的夫婦別姓の導入と男系男子が皇位を継承することを定める「皇室典範」改正を日本政府に勧告したことである。同委員会は過去3度に亘り夫婦同姓を定める民法改正を求めている。また、現在の「皇室典範」については、「男系男子」の皇位継承は女性差別撤廃条約と相容れないと、皇位継承における男女平等を保障するよう他国の事例も参照して改正するよう勧告した。
前者の夫婦別姓は難しい問題ではあるが、可能性は在り得る。それに引き換え、後者の「皇室典範」の改正は、ことが天皇制に関わることであり、中々容易ではないと思う。この問題は、天皇・皇后家に天皇位を継承すべき男子がいないことから、一時悠仁親王が誕生した2006年前までは女性天皇制がかなり真剣に議論されていたが、男子の悠仁親王が誕生したことにより天皇制がそのまま維持されると分かり、今では畏れ多い天皇制に触れる空気がなくなった。この勧告について、同委員会会合に出席した「皇統を守る国民連合の会」の葛城奈海会長は、「父方に天皇を持つ男系男子による継承は、126代続く皇室の根幹伝統であり、毅然と国家の基本を継承していく姿勢を貫くべきで、勧告に従う必要はない」としたうえで、「ローマ教皇、イスラム教聖職者らは男性なのに国連はこれを女性差別とは言わない。世界には様々の民族や信仰があり、尊重されるべきで内政干渉すべきではない。皇統について官民一体となって皇室の在り方を国連にアピールすべきだ」と反論した。この勧告に対して林官房長官は、今朝「大変遺憾である。皇位継承の在り方は国家に関わる事項である。強く抗議をする」と語った。恐らく日本政府はこの勧告を受け入れないだろう。
もうひとつの話題は、昨日東北電力が東日本大震災で被災した女川原発の2号機を再稼働させたことである。現在原発が再稼働しているのは西日本の6原発12基である。東日本では震災以来原発が再稼働したのは初めてである。世界的に原発稼働については多くの問題を抱え、放射能漏れの懸念から原発周辺地からの反対が強い。女川原発も震災により倒壊し、防護壁を高めたりして防災対策を講じたようだが、その一方で、地球汚染を防止し、多くの発電能力を持ち経済発展に効果的な原発再稼働を求める声もある。その最中に断は下された。原発再稼働へ‘GO’サインが発令されたのである。多彩な問題点を含んだ原発だけに、政治的にも社会的にもこれから大きな国家的問題となるであろう。